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（国人）「はい、（長門の）奈良登りで銅を掘り、都に上ってからは大仏の鋳込みをし、螺髪を作って取りつけ、（金の）鍍金もしました。」
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奈良登りで五年、都で五年、まさに大仏造立ひとすじに働いてきたのだ。〕
本文より
作者［帚木蓬生（ははきぎほうせい）］先生は、坑道で銅鉱石を掘るところから、大仏を造り、金を鍍金するまで、その流れを追うことのために、主人公［国人］に、全ての工程に順を追ってつかせました。
移送の船旅の櫓まで漕がせて。
大仏の開眼供養会の式典にも、裏方の役割を与えて見させます。
そして、帰国が許され、長門への長旅となりました。
（ここはハラハラでした。）
巻末の［山鳥重］氏の解説文のように
〔遠く天平の昔に生きた一人の仕丁の、重労働に明け暮れる、辛くはあるが平凡な日常へ誘い込まれる〕
私もそんな思いで、通勤時間、夢中で読みました。
この本を紹介して下さった［jjlm］さん、ありがとうございました。
（天平の時代を生きた青年は、ふるさとにある愛を力に）居彷人
📖読み終えました。
【写真】� �4/1）二上山遠望／大阪側から
（山頂付近に桜らしき色が見えました）
��奈良（3/7.東大寺の近く）
��（2019年5月）東大寺大仏殿へ
solosolokunさん、こんばんは。
このお話は、ドラマチックな大展開もなく終焉を迎えるのですが、読み終えてからじわじわ沁みてくるものがありませんか？何と言いますか、国人が関わる人々の死に様に、自然の摂理に抗うことのない穏やかさを感じます。中には酷い死に方をした仲間もありましたが、そんな死に方もあるのだと受け入れている思想も感じます。
読み終えてから、あらためてもう一度大仏様に会いに行きたいと思いましたが、あれからまだ出掛けられずにいました。また行きたいな〜、古の奈良へ。
読んでいただきありがとうございました。
他に「襲来」、「水神」もお勧めします。お時間がありましたら是非！
jjlmさん こんばんは
つい先ほど、読み終えたばかりです。
前半はむしろ出逢いが多かった国人でした。
後半になるに従い、いろいろな別れが出てきますね。
最後の最後の最後まで。
これまで、仏像にはあまり興味がありませんでした。
この物語で、その最初から、造った人達がお役御免になって、自力で遥かな道のりを帰って行くまでの重みがあったことを読んでみると、サラッと見れないなと思いました。
東大寺、近いんですけど、今は遠いです。
いい本、ありがとうございました。
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