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落葉の君（おちばのきみ）・雲居雁（くもいのかり）・藤典侍（とうのないしのすけ）
の3人の女性と夕霧との話です。
源氏物語のこの辺の話は、初めて読むところなので新鮮です。
源氏には乳母の子［惟光］がいつも傍にいましたが、夕霧にはそんな人物がいないようです。
夕霧の［落葉の君］の所に通いつめるのを辛抱しかねて里に帰った［雲居雁］
〈なるる身を 恨みんよりは 松島の 海人のころもに たちやかへまし〉
（なれすぎて飽きられたこの身の不幸せを恨むより、墨染めの衣を着て尼になってしまいましょうか）
夕霧と雲居雁が父親によって離されていた頃は繁く通っていたのに、２人が許されてから疎遠になった［藤典侍］
〈数ならば 身に知られまし 世の憂さを 人のためにも 濡らすそでかな〉
（私も悔しい思いをしました。あなた様に御同情申します）
と落葉の君へ
その返し
落葉の君〈人の世の うきを哀れと 見しかども 身にかへんとはおもはざりしを〉
（不幸せな人を見て可哀そうと思ったことはありましたが、わが身になるとは。あなたの気持ち有難く存じます）
（全巻を読んだつもりの物語、抜けてた帖を初めてめくる）居彷人
【写真】は木の実（7/11長居公園植物園で）
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