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〔大納言の北の方は、都の北山、雲林院の辺に、しのびてぞおはしける。〕
大納言に手紙を書いて、忠臣の信俊に届けさせます。
「をさなき人々のあまりに恋ひかなしみ給ふありさま、我身もつきせぬもの思に、たへしのぶべうもなし」と。
大納言、手紙を書き一房の御髪添えて北の方へ
そして、大納言
〔酒に毒を入れてすすめたりけれども、かなはざりければ、岸の二丈ばかりありける下に、ひしを植ゑて、うへよりつきおとし奉れば、ひしにつらぬか(ッ)て、うせ給ひぬ。
無下にうたてき事なり。
ためしすくなうぞおぼえける。〕
*[ひし]=菱の実の形に作った鉄製の武器で、さすまたの類(語釈)
その後、北の方は
〔菩提院と云ふ寺におはし、様をかへ・・後世をぞとぶらひたひける〕
*[様をかへ]=尼になって
『源平盛衰記』には、成親の死霊の祟りを恐れて、「社を造って怨霊を祀」った話が付記されている。と[解説]に。
【写真】京都
昨日は時々雪が舞ってきました。
落ちては消えていきましたが
(階段を登る途中に見上げればシリウス蒼く月はまあるく)居彷人
今日は休暇日、良く晴れていますが、風は強く寒いです。
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