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〔・・・熊谷はかちの直垂に、赤皮威の鎧着て、紅の母衣をかけ、こんだ栗毛といふ聞ゆる名馬にぞ乗(ッ)たりける。
小二郎は・・・・〕
*[かち]=褐。濃い紺色。
*[赤皮威]=あかねで赤く染めた革の紐で札をつづった鎧。
*[熊谷]=熊谷次郎直実
*[母衣(ほろ)]=後方からの矢を防ぐために鎧に背負う布製の袋状のもの。
《語釈》より
〔「武蔵国住人、熊谷次郎直実、子息の小二郎直家、一谷先陣ぞや」
とぞ名の(ッ)たる。〕
先陣争いに抜け駆けした熊谷父子、まだ夜中です。
この時点では平家は相手にしません。
ここに出てくる[母衣(ほろ)]。
最近のレコに[クマガイソウ]のきれいな写真がたくさんありました。
この母衣の形をイメージして[クマガイソウ]と名付けられたようです。
先日の[六甲高山植物園]にもありましたが、時遅く、萎れていましたので写真は撮りませんでした。
【写真】5/21六甲高山植物園開花状況
赤〇がクマガイソウ
📖[二度之懸]
〔梶原(平三景時)の率いる五百騎は平家の大軍の中へ駆けいり、さんざんに戦い、わずか五十騎ほどに討たれて・・〕
息子が見えない。
討たれたのではというので、
〔「世にあらんと思ふも子共がため、源太うたせて命いきてもなにかはせん。かへせや」〕
と、数万騎の大勢のなかを駆けまわり・・
源太は取り囲まれて戦っていました。
ひきかかえてわが馬に乗せ、敵陣を脱出したのでありました。
(三冊目、残りは百をわりました。されどこれから敦盛もあり)居彷人
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