📖［にごりえ］樋口一葉著

文庫の２作目［にごりえ］

［たけくらべ］は、大人になるまででした。
［にごりえ］はもう少し歳を重ねた［お力］が主役です。

読み始めは、夏目漱石の［我が輩は猫である］の雰囲気を感じました。
どういう訳か。

それから、主人公［お力］と［客］は、川端康成の［雪国］を。

樋口一葉自身が父親に死なれ、兄に死なれ、自分が家長として、母親・妹をみていかなければならない立場を知って読むと、その重圧感を感じます。

最後はあっけない幕切れでした。

（一葉の境遇を知り読む話。作り話のはずなんだけど）居彷人

【写真】テイカカズラ