菫によせて その１

春になると、よく歩く道の足元に、紫の小さな花が咲き始めます。菫です。菫は町中の道路際や家の庭、田んぼの畔など人の生活に近い所から、里山や人気の少ない山の中、高山にまで非常に幅広く咲いています。
そして沢山の種類があり、変異も多くて、とても見分けるのが難しいんです。でもそれがハマる理由かもしれません。
私も菫好きですが、とてもとても勉強しきれない、分からないものが多いのですが、そんな中からちょこっと紹介したいと思います。
今回はタチツボスミレの仲間から。

最初はオトメスミレ。　一番ふつうにみられるタチツボスミレですが、紫色が普通のタチツボスミレ類の中で白花のものです。でも距は紫を残しています。山がちのところでたまに見つけられます。
次のはシロバナオオタチツボスミレ。　オオタチツボスミレの中で白花のものです。これは距まで白いので、オトメスミレと見分けがつきます。
最後はイブキスミレ。　イブキスミレはタチツボスミレとは別の類とする考え方もあります。見た目はタチツボスミレとよく似ていて、見過ごすことが多いと思いますが、花の中を見ると側弁に毛が生えています。
大陸では広く分布するそうですが、日本では割と限られているみたいです。
菫については私より詳しい方がたくさんおられると思います。もし間違いがあったら遠慮なくご指摘ください。

山路来てなにやらゆかし菫草　　　　　　　　　　　　　松尾芭蕉