陽だまりが一番

　暖冬が続き、いつもの山も暖かだろうと思って登山口へ。車を停めて外に出ると、森の中は冷え冷えとしている。ダウンベストを薄手のインナーとアウターの間に着て手袋をつけて歩き出す。
　沢沿いの山道を歩いていると、どこからかチェンソーの音が聞こえ、鳥の声もまばらで寒く感じる。
　でも稜線まで出ると、道には霜が残っているものの、太陽が明るく輝き、一気に暖かく。ベストを脱ぐのも面倒なのでそのまま歩いていたら少し汗が出るほど。花はさすがに咲いていないけど、アオキの新芽がもう芽生えていて、赤い実と対照的。
　富士見岩に着いてみると、岩の南側の陽だまりに先行者のご夫婦がのんびりと。邪魔にならないよう岩の上に登り、アウターを脱いだらやっぱり寒いので着直す。富士山と南アルプスを眺めながら、コーヒーとビスケットで優雅な？おやつタイム。
　風もほとんど無いようで、浜名湖が鏡のよう。先日探検しに行った「ほうづき山」も眼下に。風景が気持ち良い。
　下りも誰にも会わずに樹林帯に入ると、遠くで聞こえていたチェンソーの音が突然静かに。多分作業している人も陽だまりで休憩しているんだな。