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2020年10月08日 07:34未分類全体に公開

街から抜け出せない理由

自分の目に触れ得る、登山の情報の一切を完全に排除した。無論、山に行けない寂しさかや悔しさを考えないようにするためだ、登山の一切合切を意識から切り離した。そうして山に行けなくなってもう7ヵ月は経った。
順調に減少していた体重はしっかり戻って、同時に体力の減退を最近ひどく感じる。

前庭神経炎、蜂窩織炎(ほうかしきえん)、初めて聞いた病気にかかってしまったのは、30代に入ってしまったこともきっと拍車をかけているんだろう。

そういえば、ヒヤッとすることも結構あったな。

蓼科山での山頂直前、足元が不安定で急傾斜なガレ場。強風に煽られていたらまっ逆さまだったかもしれない。

甲武信ヶ岳で一瞬外したルートは滑りやすい谷だった。

立山の別山から富士之折山からも、ルートの反対を無理矢理に通過した。


毎週のように山に通っていた、20代最後から30歳のバランス感覚で、結果的に何事もなかった訳だけど、運動能力が低下した今ならまさしく一歩間違えばどうなっているかわからない。そう考えると、登山というものが怖く感じてきてしまう。


今までは、自分のことだけで、どうでも良かったと思っていた人生が、家庭をもつことになり、来年には一人増える。もし万が一、岩場で足を滑らせて転落し自分が死んでしまったら。残された二人の事を想像したら、死んでも死にきれないほど後悔をするだろう。

自らの体力の衰退に対する不安、
登山をすることに対する恐怖、
自分の命だけではなくなった事に対する畏怖。

今では重たく感じる背中のザック。
そんなものよりよっぽど重い責任を背負って僕は山に行けるのだろうか。
その日が来るのが今はまだ恐ろしいけど、ビルの隙間から晴天を仰ぐ度に本当に心から待ち遠しく感じる。
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