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令和３年１月３０日、丹沢・遠見山から下山時のこと。戸沢ノ頭から西の方向に派生するB尾根を通る予定が、A尾根を下ってしまった。A尾根もB尾根も同じ西方向に派生している。どちらの尾根も西に向かっているので一旦下り始めたらコンパスで方向確認しただけでは尾根を誤ったことに気づかないことになる。しかし詳細にみると戸沢ノ頭からＢ尾根の下り始めは南西に向かっている。つまり、出だしの方向確認が甘かったと言えるが、低山で木々に囲まれていたのでアバウトに考えてしまった。下り始めはコンパスで頻繁に確認をしたが、標高700ｍ〜600ｍあたりで南方向を見ると現在下っている尾根と並行した尾根が見えた。検討が足りなかったのだが、「予定ルートのB尾根からC尾根が見えるのだろう」と見誤ったようだ。さらに50mほど下った標高550ｍあたりでA尾根ではないかもしれないと思うようになったが、戻るのも大変なので沢下りを選んだ。沢には多数の堰堤があり、忠実に降るとザイル操作を工夫していく必要があったが、幸い沢に並行して作業道があったので助かった。
ここで、戸沢ノ頭から予定のＢ尾根をどうしたら間違えずに下れただろうと考えると次のような注意・観察・考察をすれば良かったと思う。
�� 戸沢ノ頭から少し下った標高700ｍから下方（700m⇒600m間）の各尾根の傾斜は次の角度である
A尾根は35.5度 Ｂ尾根は11.7度 Ｃ尾根は22.6度
�� もしA尾根に居れば、Ｂ尾根は緩傾斜に見える
�� もしＢ尾根に居れば、Ｃ尾根は急傾斜に見える
�� 実際に南に見えた尾根は緩傾斜に見えたのだから、現在の尾根はAと判断できた。
なお、道なきルートに行く時には、補助ロープ8ｍｍｘ15ｍ、カラビナ４、シュリンゲ５を必ず携行、 ルートによっては本チャンのザイルを携行することもあります。
写真左：参考地図 A尾根（実線／実際下ったルート）Ｂ尾根（二点鎖線）Ｃ尾根（実線）
写真右：参考地図（拡大版）
yasuji-さん、こんにちは
丁寧な検証と、その方法、大変参考になりました。
ヤマノート向きですね！
kayokosさん こんばんは
参考になりましたら嬉しいです
ヤマノートは見ることがありませんでしたので、私も貴方様のコメントが参考になりました ありがとうございます
ただ、ルーファイについてはシリーズになるので日記に書かせて頂きたいと思います
yasuji-さん、こんばんは。戸沢ノ頭ですが、B方向へは激急な植林で尾根が見えず進み辛いです。B方向へは、A方向に40mぐらい下るとB方向へトラバースしながら下る踏み跡があります。でも山頂からそれを予想することは困難なので、結局、登りでは何とかなるが、下りは難しいというパターンですね。まあ、登りやすい尾根を登ったら、最後に崖が待ち構えているパターンもありますし、先輩方のレコや、地形図、グーグルマップを駆使してルーファイするのが楽しいですね。yasuji-さんレコの戸沢沿いの作業径路、気になっていました。お互い、気を付けてVRを楽しみましょう。
zuppy1519さん こんばんは
コメントありがとうございます。
やはり少し下って南へ絡みながらのトラバースでしたか！A方向に下ってＢ尾根を観て、あれと思ったときに地図をじっくり検討すべきでした。当方ＧＰＳを持っていないので事前学習していくべきなのですが、ついつい現場に行けば判ると安易なに考えてしまうのが一番いけないところです。お互いに、事故だけは起こさず楽しみたいですね。
追伸：zuppyさん、茅ヶ崎在住なのですね。ばったり会ったらよろしくお願いします。
山行後の復習は欠かすことができませんよね。
特に現地で違和感のあった場所、間違えた場所は何度も納得いくまで机上で復習が大切と思っています。
仕事では沢筋基準(流域、水系単位)で歩くため、尾根筋主体で歩く登山ではなんとも言えない緊張感が走ります。
特に2.5万図で描画されにくいような比高も起伏も小さい丘陵地のような場所では読図より違和感に敏感でいられることが重要と思います。
yasuji-さんの記録興味深く拝見しました。
似たような地形や状況はよくあるので、机上で追体験して勉強させてもらいました。
その2も心待ちにしております。
sabo1さん おはようございます
コメントありがとうございます
私の場合、地図に谷と尾根を線描写するのですが、それで満足して、現場で判断していけば大丈夫だと考えていることがいけないと思います。現場では常に冷静沈着でおれないことも多いですから。saboさんの仰る『違和感に敏感でいられる』ことが重要とのご指摘、同感です。
つい最近ヤマレコに登録した者です。よろしくお願いします。
私もヤマレコに登録するまでGPSは使った事はなく、150％に拡大コピーした地図、高度計(プロトレック)、そしてコンパスを用いてバリルートを歩いてました。18年前に新ハイキング誌の記事を参考にしながら遠見山から中川橋へ降りた事がありました。
２万５千図「中川橋」を見たのですが、戸沢ノ頭からyasujiさんが歩く予定だったB尾根に入るのは、かなり難しいのではと感じました。
恐らく700m付近まで尾根の体をなさない急斜面を下る事になり、A尾根からB尾根に移るトラバース道を見つけるのも初めて歩く人には難しいですよね。私も見通しの効かない樹林帯ですんなりB尾根に乗れる自信はありません。
この場合、私だと高度計が700mを示した時に針路が南〜南南西を示していればOK。
しかしもし西を示していたらルートミスを判断していると思いますが、尾根の傾斜角は今まで考えた事もなかったです。今後の参考にさせて頂きたいと思います。
大変興味深い日記を読ませて頂き、ありがとうございました。
vt250zさん こんにちは
コメントありがとうございました。
高度計があればかなり確実な読図ができると思います。ただ決して安価ではないので手が出ません。コンパスと地図だけだと注意深い読図が欠かせないと思いますが、先を急ぐ気持ちから間違いを起こすように思います。今回の場合は、戸沢ノ頭の拡大地図で派生している尾根を詳細に把握しておけばトラバースを意識できたと思います。あとsabo1さんの指摘された『違和感に敏感』になることも重要なのかなと思います。
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