友達と二手に分かれ、棒切れでのチャンバラ、過激になるとロケット花火を敵陣に打ち込み合うという遊びに興じた幼少期。それからも考えもなく、戦争と言えば戦闘行為だと疑わなかった。さらにＴＶでは「コンバット」のサンダース軍曹の雄姿に善（正義）を見、敵国ドイツ兵に悪（不義）を見る単純さに魅了されたが、今となっては恐ろしい洗脳だったような気がする。
読書は苦痛でしかなく嫌いだったのに、学生時代は色気が出てきたからか？教養として必須ではないかとクラウゼヴィッツの戦争論を読んだ。堅くるしい内容だと感じたが、何しろ世の中のことや社会のことなど何も知らぬ未成年であったため、「目からうろこが落ちた」の思いだった。戦争は単なる戦闘ではないことが分かった。自分が覚えたのは、華々しくドンパチする戦闘行為は戦争の最後の手段であり事態であり戦争の一部分であるということだった。海中に沈んでいる氷山のように戦闘行為に至る見えないところで暗闘があり、どうしても決着が折り合わずやむ負えなく暴発するのが戦闘行為であると理解した。
クラウゼヴィッツの戦争論からすれば、S湾攻撃の前にもＮは苦境にあり、負ける戦を仕掛けてしまったといえるし、むしろ挑発という謀略を仕掛けられその挑発に乗ってしまったとの意見にも頷けるものがある。現在RがUに攻め込んでいる事態に、民族と宗教から生じる争いを人間社会は全く克服していないと改めて感じている。第二次世界大戦の続きのようなものと考えると進歩がないとしか言えない。グローバル経済が「国と国の間」「人と人の間」の格差拡大を生んでいることで拍車をかけているようにも思える。
和平を直ちに実現してほしい。挑発に乗って最初に拳を上げた時点でロシアは表面的にはどうであれ実質的な負けが決まっている。Ｒは理性と贖罪をUは不合理極まるが寛容さを持ち、お互い愛を持ち寄って矛を収めてもらいたい。そして和平後は今回の事態が何故起きたのか、見えない隠れた背景にある人間社会の問題の解消に向け考え続けていく必要があると思う。忘れるようではまた起こり第二次世界大戦は終わりを迎えない。日本の小中学校で起きている陰湿なイジメに耐えかねて悲劇が起こるが、未だにイジメは無くなっていないのと同じだと思う。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する