装備はテニス用スニーカーに、100円の雨具、タオル、ポカリ一本。弟に連れて行ってもらったはじめての山歩き。
登り始めから雨雲の気配があり、山頂に着く頃には辺りに雷鳴が轟く。登山客はみな店先や飲食スペースに収まっている。
わたしは「まだ大丈夫だから」と言う主人の言葉を信じ、ちょっと離れた場所にあるお手洗いへ向かった。…が、しかし。1〜2分で出てきた時、山頂は雷雲に包まれていた。
怖かった。
稲妻はピンク色や紫色をしてたし、横に走っていた。ドゴーン!ドゴーン!バキバキー!と絶え間ない雷鳴。お手洗いから売店までは木もなく広々。だからもし落ちたら…と思うと動けなかった。
「岳で読んだもん、雷で死ぬんだよ…どうしよう…」しばらくして弟が向こうから呼んできた。店の主人も呼んでる。「わたしここで待ってるー!!」と叫ぶ。そしたらご主人「まだ大丈夫だからー!!」
弟がわたしを心配してこっちに来たら、雷に打たれちゃうかもしれない。それだけは避けなければ!!
えぇーい行くしかね〜!わたし、ダッシュ。死を覚悟してダッシュ。
無事帰還しひと息ついていたらご主人「陣馬山には、雷が落ちたことないんだよ」と。「え?あんなお馬さんがそびえ立ってるのに⁈」「うん」
陣馬山には、あれから3回登った。もう10年も前の話。
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