関心領域

戦争の怖さってこういうことなんだな、と改めて思い知らされた映画。
エンタテインメント性のほとんどない、ドキュメンタリックに構成された異色の怪作。
それが逆にリアリティを生み出し、これが映画の原点なのかも、と。

人は、自分以外のことにあまりにも無関心すぎる。
そのくせ、少しでも傷つけられたら相手を目の敵にする。
それが正論だといわんばかりに。
身内だけの仲良しこよしこそ、最大の冷徹。
そして、さらに無知を増長させる危険性をはらんでる。

「私はちゃんとしてる」なんて、ちゃんちゃらおかしい。
逆に、「私は不幸だ」なんて思う必要もない。