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御殿場コースの太郎坊ゲート付近から山行スタート。標高2千mを越えると雪が繋がり、締まった薄雪の緩斜面なのでいつものパターンでチェーンアイゼンを装着しました。
ところがこれは、この時の冬富士では大ミスで、気づくと周囲の凍結が進んでいてチェーンでは進退窮まりかねない状況に。幸い近くに木柱があって、木柱を両脚で挟んだ“股ビレイ”で12本爪にチェンジして何とか事なきを得ました。(今回意識もしなかったスリング・カラビナなどのセルフビレイ関係も、装備調整の場所が限られるので安全対策に必須ですね)
その後も凍結は進み、肉眼的には氷河みたいに青味がかった薄雪氷。標高2千3百m辺りで既にピッケルの石突は1cmも刺さらず、アイゼンの爪はやっと乗っているだけに見えるコンディションでした。
この斜度で危険を感じるようでは上部核心部の30°超斜面では危険極まりないのは間違いなし。「アイゼンが刺さらなくなったら下山」と決めていたこともあり、(気温や風には十分耐えられたので)残念でしたが、早くも六合目手前での敗退・下山となりました。
「七〜八合目までは行けるかなぁ」と思っていたので早過ぎる敗退は情けないですが、「ごまかしのきかないアイゼン・ピッケル・ワーク」や「1歩の間違いで命を落とすかも」という、いい体験ができました。
厳しい場面での経験値も積み上げつつ、冬富士登頂の機会を待ちたいと思います。まずは、アイゼン・ピッケルのブレードを砥ぐことからですね。
写真1:写真だと緩く見えますが、ツルツル・カチカチなので滑落したらどこまで落ちていくか
写真2:たま〜に雲が切れて山頂方向が見えてラッキー
写真3:安全な斜度まで下りてきて、テラスで一服ホッ;
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