この本を「週刊読書人」(8/13掲載)で知った時、必読書だと直感しました。試しに市図書館のWebサイトで検索するとヒットしたので「Myライブラリイ」で予約。順番一番で準備中とでました。数日して貸し出しOKの連絡をが来て行きますと、市図書館の蔵書ではなくて他区のT図書館所有で、栞も未使用のまっさらな新刊本でした。
読書人WEBの堀川恵子インダビューの紹介は、次のようにあります。「広島、宇品の陸軍船舶司令部(暁部隊)をめぐる五〇年を三人の司令官の歩みを軸に描き、あの敗戦へと至る道程、そして原爆はなぜヒロシマに落とされたのかを兵站輸送から切り開いていく。過去を知れば未来が変わる」と。
戦争音痴の私には初めて知ることばかり、次へ次へと読みが急かされます。人間には、人品とか人物とかの言葉がありますが、人をとれば品と物です。品ならまだしも価値がある。物となれば木片や石ころも同然、それが戦争の無慈悲、冷酷さ、悲惨です(ガダルカナル島は餓島と呼ばれました)。読み進むにつれてなんとも言えない悲憤に包まれます。私は真珠湾奇襲の年の十月に生まれ、父親は一兵卒として中支に出征。終戦後、幸運にも(遅ればせでしたが)生還してきました。どんな状況だったのか尋ねることもなく、聞かされることもなく、死別してから三十数年経ってしまいました。
宇品の三人の司令官のうちの一人佐伯文郎は仙台出身でした。1948年B級戦犯容疑で、巣鴨プリズンに収監され1957年に仮釈放されたそうです。私の拙い感想文では意を尽くせません。私見を言えば必読の書だと思います。余談ですが、同じ本を息子も購入していたのを今朝知りました。
暁の宇品 堀川恵子著 講談社¥1900円(税別)
堀川恵子インタビュー読書人WEB
dokushojin.com/reading
面白そうな書籍の紹介ありがとうござます。
早速図書館に予約を入れましたが、2冊あるようですが、28人待ちでした。
なんかベストセラーになりそうです。勿論読者が増える事は嬉しい事です。私は感激して少し舞い上がりました😅
高地文明も読んで見たいです。コメント有難うございました(._.)
今回の本、紹介いただいてありがとうございます。私の父はすでに亡くなって28年ほどになりますが、学徒出陣の経験者で戦争中のことは詳しくは語らないままに(私も聞きそびれてしまった)のですが、暁部隊にいたようです。その名前を聞いたことがあります。父はガダルカナルに行き、幸いに帰還しましたが、上陸用舟艇の指揮官として戦い、沈められて戻ってきたと聞いた覚えがあります。父の戦争とかかわるこの本、早速読んでみたいと思いました。
お父上様が暁部隊の一員でしかも生存者でいらしたとは! 私が借りた本は太白図書館の符牒が付いていました。是非予約して借り出してください、あ、無論入手はどのような方法でも。沈められても生還できたことは、余程神仏の御加護があったのですね。真実、僥倖でした❣
初めてコメントさせていただきます。
太平洋戦争下、母とその家族は宇品に住んでいました。
(その縁で私も出生地が宇品になりました)
日清戦争以降、広島は軍都として陸軍の大陸進出に向けた
巨大兵站基地として大成長し母とその家族も間接的ですが
恩恵を受けてきました。
そして1945年8月6日8時15分につながるのですが。
今回、日記で書籍のご紹介をしていただき大変感謝いたします。
母と祖父母の家族史と背中合わせの内容の書籍と思います。
早速今日、購入の段取りを整えてと考えています。
はじめに8/6日の日記を見逃していましたこと失礼致しました。
御母堂様のご冥福を心からお祈り申し上げます<(_ _)>
ご家族様が宇品にお住まいだったとのこと、まさかの二重ビックリでした!! 呉の名は知っていましたが、宇品は名さえも不知でしたので、いっきにリアリティ感が増しました。長い取材をこなされ感動のノンフィクションを上梓された著者にも敬意を表します。
読みつつ息を継ぐのも苦しい場面があったり、登場人物の人間模様や理不尽など、種々の想いを受け取りました。しばらく手元に置けますので、もいちど目を通そうと思っています。
コロナ禍中、ご家族皆様のご健康をお祈りしております。貴重なコメントたいそうありがとうございました(._.) ※8月6日の船舶司令部の行動は11章「爆心」の章で細かく報告されています。
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