御嶽山が噴火した日。
同じ日、北ア唐松岳に登山。
山頂付近で誰かしら「御嶽山が噴火した!」と叫んでました。
当初は軽い冗談だと思ってました。
下山中、携帯電波の入るエリアに来ると噴火の速報が入りまくり、
大変なことになったと思いました。
奇しくもこの1年前の同じタイミング(9月第4土曜日)に、
王滝から八丁ダルミを経て御嶽山剣ヶ峰に登りました。
晴天で噴火時刻はちょうど剣ヶ峰で昼食休憩取ってたころでした。
王滝10合目から剣ヶ峰の八丁ダルミは特に息が切れてしんどかった印象があります。
初の3000m峰登山のせい?それとも脇から出ている噴煙のガスのせい?…
苦しみを乗り越えて登った先には、筆舌に尽くし難い絶景が待ってました!!
今年で9年なのですね。
と、言うことは私が登ったのは10年前。
終始おだやかに登れる御嶽山は、私のようにアルプス登山にむけた、
スキル上げの意味で訪れる人も多いように思います。
御嶽山をスタートとして、ゆっくりゆっくり3000m峰制覇目指し、
去シーズンまででやっと18座制覇できました。
百名山制覇は難しくも、こんなささやかな目標も、
もしかしたら被災者の方々にもあったかも知れません。
5年ほど前にも友人と登りました。
とても混雑してましたが、同じ絶景を見ました。
どうか、安らかに。
山はときに牙をむきますが、これからも安全を心がけて登ります。
御嶽山が噴火した瞬間は、私は新潟県の奥只見近くにある荒沢岳から東に延びる藪に覆われた稜線の本城山直下で激藪漕ぎ中でした。
当日の行先には御嶽山も候補に挙がっていましたが、御嶽山は何度も登っていることと、長時間晴れて雨の心配がないことから時間がかかる(というか道が無くとんでもない藪で時間が読めない)本城山を選択しました。真っ暗になってから下山して温泉に向かう車のラジオで噴火を知って本当に驚きました。
この年の夏の天候は不順で週末の土日両方が晴れた日が無く、悪いことに噴火当日の週末がシーズン初めて土日とも好天予報の週末でした。このためにたくさんの人が登っていたはずで、さらに悪いことに噴火した時刻がほぼ正午であり、噴火の瞬間は山頂で休憩しつつお昼を食べていた人が多かったはずですし、この時間帯に山頂近くを歩いていた人も多かったでしょう。これが天気が悪い日だったり夜中に噴火したのなら被害はずっと少なかったでしょう。
気象庁のHPで御嶽山の噴火の歴史を調べてみましたが、9年前の噴火の前の噴火は1979年(昭和54年)で(正確にはその後にごく小規模な噴火が2回あったが、事後に現地調査して初めて噴火が確認できたほど小規模なもので、噴火発生日は特定できなかった)、それより前は古文書等の記録は無いとのことですので、少なくとも1000年くらいは噴火は無かったようです。1979年の噴火は9年前と同じく水蒸気噴火で、剣ヶ峰に火山弾が降り注いで神社や山小屋に大きな被害が出たそうですので、規模は9年前の噴火と同じくらいだったようです。
水蒸気噴火はマグマが上がってきての噴火と比較して噴火予知が難しいようです。さらに御嶽山は近代的な観測設備が整備され以降のマジな噴火は9年前が初めてであり、観測データの蓄積が乏しくてデータの変化(地震や傾斜)から噴火するか予測するのが難しかったようです。
最近では長野県では焼岳や浅間山で火山性微動や山体膨張が観測されたりしていますが噴火していませんので、単純に変化があったから噴火確実とは言えないようです。実際、御嶽山では昨年2月下旬に火山性地震が増加して山体膨張も見られましたが噴火しませんでした。桜島みたいに年中噴火を繰り返していれば噴火のパターンが見えるのでしょうけど。
今年は田ノ原(標高約2200mまでマイカーで上がれます)から山頂までのルートが解禁されたので今までよりも登りやすくなったとは思いますが、このルートは他のコースより噴火口に近いで、より注意が必要かと思います。
なお、先ほど気象庁のHPで御嶽山の状況を確認しましたが特段の変化は無く「噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)」とのことでした。
toradangoさんは当日が好天だったので逆に被災を免れたのですね。
3000mの独立峰で登りやすい御嶽山はこんなお天気な日ほど登りたくなりますね。
噴火の性質によっては予測が難しいのは、地震と同じで怖いですね。
去年の同じ時期に裏銀座縦走計画立ててましたが、
直前に地震が来て怖くて縦走を断念したことを思い出しました。
10年前も田ノ原から登りました。
初心者にもやさしい登山道で、下山後は「栗きんとん」を買いました。
当時の皆さんも、下山後の色んなご褒美を考えていたのかも知れないですね。
御嶽山噴火の日でしたね。信濃毎日新聞社から出ている「緊急報道写真集御嶽山大噴火」という書籍があり、当時の噴火や救助活動の様子が時系列順にたくさんの写真ともに紹介されています。ぜひ見られるといいかと思います。(田の原のビジターセンター「山テラス」にも置いていたと思います)
御嶽山は登山をはじめて日の浅い人でも日帰りで登りやすい森林限界を越えた山だし、紅葉が一番いい時で、だからこそ被害も大きくなってしまいましたね。自然は美しいですが、人相手に忖度してくれません、どうにもならないこともありますけど、出来る限りのことはして向き合いたいですね。
田ノ原に記録写真が残されているのですね。機会あったら行ってみます。
忖度がないから、同じ景色や状態に出会えない…
まさにその瞬間を私たちは求めているのだと思います。
そう!紅葉の時期でした。
元気いっぱいの夏山が終わり、ちょっとシュールな秋山。
色とりどりで絵画のような絶景の裏に、自然の脅威も意識しておく必要ありますね。
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