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2024年01月06日 22:28未分類全体に公開

薮山縦走で得た知見

日帰り登山を繰り返し、先へ先へとルートを延ばして 太平洋 から 信州佐久市の「海岸線から一番遠い地点」を通って日本海へ進み、再び太平洋へと戻ってきました
太平洋から甲武信ヶ岳の先までは普通の登山道で、往復ともほとんど同じコースを歩きましたが、日本海は新潟県糸魚川の梶屋敷海岸と言う所で往復とも全く別の山々を歩きました
北アルプスを歩くというスマートさもクールさも全く無縁の山歩きでしたが、色々新しい知見を得ることができましたのでまとめておきます
その間、私を長く応援して下さった方々とその場を提供してくれたヤマレコへの感謝の気持ちとしての報告です
ありがとうございました
なお、ここに書いたことに普遍性があるのかどうかは知りません (多分ない (笑))、この内容を信じてやったらヒドイ目に遭った、と言われても責任は持てませんので悪しからず


【 熊 】
・熊鈴はまず効かないでしょう
エサを求めて移動中の熊なら鈴や電子ホイッスルの音で先へ行ってくれるかもしれません
しかし笹薮の中で休憩中の熊は全く動かずフーッフーッと地響きのような鼻息で「ここにおるで〜」と知らせてくれます
そうなると音を立てず、ストックもつかず、静か〜に「ハイハイ分かりました大人しく通らせていただきます」と心で唱えて通過します
・小熊と母熊
いくら静かに通っても熊には私の足音が聞こえているらしく、近づく足音の恐怖に耐えきれなくなった小熊は逃げて木に飛びつきます
こうなると母熊も黙ってはおれず「ガオ〜ッ」と立ち上がって無茶苦茶怖い顔で睨みつけられます
・黒い服装は禁じ手です
ここで声を出したり玩具のピストルで音を出したりしたら母熊に間違いなく襲われると思います
ここでも音を出さずに母熊の目を凝視したまま静かに後ずさりします
服装も黒だと小熊を殺しに来たオス熊と勘違いされて母熊に襲われそうです
白や黄色系統の明るい色の服装で、一瞬にしてオス熊でないと認識させる必要があります
・ケブラーの手袋
刃物に強い軍手と言うのがあります
木に残された熊の爪跡を鋭利さを見たら無防備で行く気はおこりません
せめて手袋だけでもと私はケブラーの軍手をはめています
但し、ケブラーの手袋でスマホ対応と言うのは無いと思います


【 マダニ 】
・忌避薬はサラテクトミストRICHRICH30
これが一番強力だと思っています
これを靴・スパッツ・ズボンの膝上ぐらいまで噴霧します
でも、乾くと噴霧が薄かったところにはマダニに取りつかれていたりします
・スパッツやズボンは明るい色
スパッツやズボンに取りつかれていないか歩行中にチラチラ確認します
スパッツなど黒色だとチラ見してもマダニは見分けがつきません
明るい色でないとチラ見しても取りつかれているのが分かりません
・ダニアーススプレーは効きません
カーペットやまくら用のダニ忌避スプレーですが、噴霧したしばらく後でもう取りつかれます
・腰から下の日当たりのよい薮に居る?
背丈を越える薮を漕いだ時にはマダニに取りつかれた記憶はありません
大体太腿から下の薮、特に日当たりのよいカヤトなんかに突っ込んでいったらてきめんにやられます
ちなみに1月の丹沢大山の麓でも日当たりのよいカヤトには居ます
・シャクナゲの薮には居ない
シャクナゲの薮を漕いだりトンネルを歩いたりしたことも多くありますがそこでマダニに取りつかれたことはありません
・サラテクトミストRICHRICH30はネットで
ドラッグストアで売られていることはほとんど見かけなくなりました
ネットで何本かまとめて購入しています


【 くくり罠 】
・痛い?
くくり罠の仕掛けを見てみるといかにも強烈でこれに掛かったら足首ちぎれる?と感じますが、実際掛かってみると落ちてる枝に靴が引っ掛かった程度で痛みは全くありません
・外すのは大変
掛かっても痛くないので簡単に外せるかと思ってもそうはいきません
さすがシカやイノシシが掛かっても逃げられない仕掛けです
ザックを下ろしてかがみこんで両手で外します
・今後掛からないために
林道の無い山奥に仕掛けはありません
理由は、仕留めた鹿、何十キロもあるを担いで降りられないから
従って、軽トラの走る林道近くは仕掛けがあると思っていた方が良いです
仕掛け自体は落ち葉で隠されているので見つけるのは無理です
仕掛け自体は見えなくてもワイヤーは1〜2m離れた直径20cm程の立木に取り付けられていてそれはよく見えます
なので進む先の踏み跡や獣道の左右の立木の根元にワイヤーが無いか確認しながら歩けば罠には嵌りません


【 踏み跡 】
・全山踏み跡あり
今回歩いた山域では、頚城山塊、もう少し細かく言えば裾花川以南の主尾根または長い尾根には全部踏み跡がついています
と言う印象を持ちました
但し、それが人の踏み跡か獣道かは分かりませんし、ひと夏で薮は繁茂しますので歩き易いかどうかは別問題です
・ピンクテープ
ピンクテープがあれば、踏み跡であることは間違いないですが
それが登山者のものか杣人(山仕事の人)のものかは分かりません
杣人のピンクテープならどこへ行くか分からないのでそれを追いかけてはいけません
・登山者のピンクテープ
杣人のピンクテープに比べると登山者のピンクテープは目立ちにくい、と感じます
ピンクテープがあっても単にそこを人が歩いたというだけでそこが歩き易いかどうかは100%関係ありません
(一般登山道でもピンクテープやペンキマークの場所と歩き易い場所とは関係ないと思っています)


【 植林帯 】
・植林の中はどこでも歩き易い
植林をするには一旦草木を全部刈り取って山を丸裸にしてからヒノキなどの苗木が植えられます
なので植林帯の中は雑草や灌木は少なくかなり自由に歩ける所が多いです
但し、一ヶ所だけ植林後手入れされなかったのか無茶苦茶きつい薮で僅か2〜30m程で2回もリングワンダリングした時もありました(笑)
・植林があれば山麓から林道が繋がっていた
植林地帯があれば一度は山麓の集落から林道が伸びていた
けれどもその林道は一度の大雨で崩落したり、日当たりのよい場所は背丈を超える笹が繁茂したりで歩き易いかどうかは分かりません


【 シャクナゲ 】
・薮漕ぎしても勝てない
這松と同様シャクナゲの枝も入り組んでいて薮漕ぎしても勝ち目無いので逃げた方が良いです
突っ込んだ場合、這松はしなりますがシャクナゲは結構ボキボキ折れます
なので、複数のパーティが何回か突っ込むと踏み跡やトンネルができやすいかと思います
・南面に逃げる
尾根上にシャクナゲが繁茂していても南面の尾根の側面はシャクナゲは無いように感じます
(これはあまり自信ありません)
ただ、沢筋にはシャクナゲってないですね


【 プレート付き磁石 】
・ものすごく有効な道具
暗闇や背丈を越える薮の中ではこれが指す矢印の方向が唯一の頼りです
歩き易さを優先してわざと尾根筋を外して歩く時でも行くべき方向が矢印で示されるのは滅茶苦茶心強いです
元々私は沢歩きをしていたのですが、その沢では大体「北」が分かれば十分でしたが、径なき尾根歩きではこれは必須道具でした
・YCMオリエンテーリングコンパスは薮山では使えない
(私の扱いが悪いからか)YCMのは肝心の矢印が狂う
コンパスの紐を首に通してコンパスはワイシャツに似た服の胸ポケットに入れて歩いています
紐を引っ張ってコンパスをポケットから出して見るのですが、その時にポケットに引っかかって肝心の矢印板が回転してしまって90度ほどづれると言うことが3回ありました
(3回目に気が付いたんですけど)
YCMのは矢印板の回転がものすごく滑らかで操作しやすいですが厳しい山ではそれがあだとなります
・SILVAコンパス
こちらの回転盤はむしろ操作しにくいほどに硬めですが胸ポケットから引っ張り出しても回転して矢印が狂う心配はありません


【 Google 】
・グーグルアースで植林帯を見分ける
グーグルアースは尾根と谷が逆転しているように見えて見づらいですが色が違って植林帯はすぐにわかります
(一応、国土地理院の地形図で 針葉樹 であることを確認しておきますが)
近づくと危ないかもと言う崩落の稜線かどうかもよく分かるのでグーグルアースは助かります
・ストリートビューで駐車場を探す
いわゆる登山道ではないので何処に車を停めて入山すればよいかの情報がありません
そこでストリートビューで車を停められる場所を探します
決まれば、正確な位置を計画書に書き記して県警や家族に渡します
ちなみにストリートビューでの駐車場所探しは丹沢の様な山でも利用してます


【 その他 】
・私のピンク色のダニ除けスパッツは多分女性用だと思います
・最後の方で着用していたダニ除けは、庭仕事用網ズボンの上に雨具のズボンでした
・ダニ除けは作業着屋の安い雨具を着用していましたが最後は透湿性の高い雨具に代わりました
・メガネは薮で弾き飛ばされますので予備が必須です
・下山時バスが利用できる可能性がありますので 2〜3百円 と 2〜3千円 の細かいのも必ず用意しておきます

なお、晴天が約束されたような日でないと入山していませんので、雨天の対処は全くの未経験です


以上のような感じでした
また何か思い出せば追記しておきます

まあネットがなければこんなコース思いつかなかったと思いますし、そもそも佐久市の「海岸線から一番遠い地点」も知りませんでした
この「海岸線から一番遠い地点」を通って太平洋と日本海をつなぐから私らしい山歩きになったと思っています

何度もくじけて止めてしまいたくなったこの山旅を拍手でず〜と応援して下さった皆様、本当にありがとうございました
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