いや、まだ手術前なのだが数週間後には完治し気持ちよく冬山シーズンを迎えたい。
この秋「発作性上室頻拍」もしくは「心房頻拍」と診断された。
大抵の人には聞き慣れない言葉だが、簡単にいうと、前触れもなく脈拍が倍くらいの速さになり数分〜数十分で何事もなかったように正常な状態に戻るというもの。(中日ドラゴンズの笠原投手が数年前に手術をしている)
この症状は10年以上前から自覚していたが数ヶ月に一度くらいの頻度で日常生活に支障も無いので怖くはあったが放置していた。
が、これが登山の最中に出ると厄介なのである。
最初に「ヤバいかも…」と感じたのは6〜7年前の夏。北アルプス大縦走をしようと島々から入山。徳本峠で一泊し翌日槍経由で双六小屋という行程であった。順調に槍を越え西鎌を降り始めたところで突然発症した。ちょっとした登りでも息が切れ心臓がバクバクし普段の倍近い時間をかけ夕暮れギリギリで双六小屋にたどり着いた。テン泊予定を小屋泊に変更したがその後数時間治らなかった記憶がある。
それ以降も山行中に長時間の症状が出たことが何度かあった。
そしてこの秋、9月末に3日間の予定で黒部源流の山行に出かけた。小雨の降る中飛越新道から入山、正午前には黒部五郎手前の最後のコルに着いた。ここで一服している最中にまたもや発症。手元のガーミンでも心拍は140くらい。登り始めると160を越え数歩進んでは立ち止まるような状況。五郎小舎まで4時間近くかけなんとか辿り着けた。
テントを張り横になったが脈拍は全然戻らない。狭く暗い空間で深夜まで眠れず依然心臓がドクドクと脈打っている。このまま戻らなかったらどうなるのか?下山できるのか?救助??怖くて不安でテントの中でひとり発狂しそうになった。
幸いにも明け方正常な状態に戻ったため自力で下山した。実に15時間ほど続いていた事になる。
今まで騙し騙し付き合ってきた症状だったがこの強烈な体験を受け、今後も不安なく登山を続けたいので真剣に自分の体と向き合ってみようと決意が固まった。
翌日も休みを取っていたため病院で色々と検査をしもらい何度かの受診を経て12月に手術が決まった。
手術といっても胸を切り開いてやる訳ではなく、足の付け根からカテーテルを刺し心臓内の異常箇所を特定し電極で焼くというもの。完治する割合は9割ということで是非その9割に入りたいものである。
まぁそんなこんなもあって山登りもせず先に書いたDIYに明け暮れていたわけである。
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