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Yamareco

記録ID: 100610
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アイスクライミング
関東

立岩1ルンゼ

2011年02月20日(日) [日帰り]
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jazzy その他2人
天候 晴れ後曇り
過去天気図(気象庁) 2011年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
西上州のアイスクライミングの季節は終了間際
氷の殆ど落ちた行者返しの滝
2011年02月20日 07:02撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/20 7:02
氷の殆ど落ちた行者返しの滝
行者返しの滝下部
2011年02月20日 06:59撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2/20 6:59
行者返しの滝下部
立岩1ルンゼ
2011年02月20日 09:35撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
1
2/20 9:35
立岩1ルンゼ
立岩1ルンゼ取り付き 凍り地蔵ぽい
2011年02月20日 10:32撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/20 10:32
立岩1ルンゼ取り付き 凍り地蔵ぽい
1ピッチ目のバーティカル
2011年02月20日 10:43撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/20 10:43
1ピッチ目のバーティカル
2ピッチ目
2011年02月20日 12:11撮影 by  SO903i, DoCoMo
2/20 12:11
2ピッチ目
同じく
2011年02月20日 12:12撮影 by  SO903i, DoCoMo
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同じく
F1上部から下の堰堤方面
2011年02月20日 12:13撮影 by  SO903i, DoCoMo
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F1上部から下の堰堤方面
2ピッチ目上部に残置スリングが1本有った
2011年02月20日 12:40撮影 by  SO903i, DoCoMo
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2ピッチ目上部に残置スリングが1本有った
懸垂下降で下まで下りる
2011年02月20日 12:49撮影 by  SO903i, DoCoMo
2/20 12:49
懸垂下降で下まで下りる
ここからはOBのK氏による撮影した写真をデジカメで取り直したもの)
2011年02月26日 13:31撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/26 13:31
ここからはOBのK氏による撮影した写真をデジカメで取り直したもの)
1ピッチ目下部
2011年02月26日 13:33撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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1ピッチ目下部
1ピッチ目上部
2011年02月26日 13:33撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/26 13:33
1ピッチ目上部
2ピッチ目
2011年02月26日 13:33撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2ピッチ目
2ピッチ目をリードするS氏
2011年02月26日 13:34撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/26 13:34
2ピッチ目をリードするS氏

感想

今年2度目と成る西上州の朝は、何時もよりはゆっくり目に道の駅しもにたにて6時起床。
軽く朝食を済ませて6時半過ぎに出発する。
明け方の蒼白く薄明るくなった静かな町並みの中を行者返しの滝へ向かい車を走らせる。
前回の下見では薄暗い中で見たのでハッキリとした印象を持つことは無かったが、第一印象は
今までに無く鋭く立っている。聳え立っていると言った方が良いのか。3ピッチ目の上から下の
林道へ向けて撮ったであろう写真を見たことが有るが、アスファルトの道が真下に見えている
印象だ。登っている姿を想像しただけでも身体が硬直しそうだが、今回チャレンジすることと
相成った。が、しかし、滝の前に到着すると氷が無い。。数日前の情報では一番上のベルグラの
落ち口の氷がが5m位溶けているとのことで有ったが本日は半分も残っていない。どうやら大崩落
した様子だ。崩壊した氷の塊が林道前も飛び散り到達している。行者返しの滝は登ることの出来る
期間が非常に短い滝の1つの様だが、実際にその様を目にすると儚いものだ。
ただ自分達が取り付いているときに大崩落とかはありえない。そう考えると空恐ろしい。。
今日チャレンジできなかったのは少し残念のような、ホットしたような。。一応、諦め・・
いや・・心の準備は出来ていたのだが。。
こういった可能性も考えていたので転身して次に向かったのは狭岩狭。
県道を南牧方面へ進んでいくと昔の街道と繁栄の名残を感じる集落が現れてきた。木造の古い立派な
家々が狭い道の両脇に並んでいる。 前回の立岩を越えて狭岩狭方面へと向かう。狭岩狭の西側に
1つ氷瀑が現れるが此方も殆ど溶けてしまっている様子。西上州の氷瀑はもう終わりなのか。
さらに車を進め馬坂から峠を越えた所まで車を走らせるが、其れらしき物すら全く無い。
ここも諦め立岩の1ルンゼへと向かう。工事中の堰堤まで車を進めると此方は見事に氷瀑が残っている。
ただ本日、行者返しの滝へモチベーションを合わせていたS氏には大分物足りないようで「どうする?」
と聞かれた。自分としては、もしここを登らないと自宅からここまで合計6時間のドライブと1日がパー
になる。。しかも帰りも4時間以上のドライブ。。リードの練習もしたいのでとりあえず取り付きまで
行って見ましょう、ということで車で準備を整え向かってみると、下部の2段はしっかりしている様だが
上の方は脆そうにも見える。また下降に使う懸垂の支点や巻き道をこれていって手頃な所に見つけること
が出来ない。しかし何パターンかは何とかなりそうなので2段目のテラスまで登ってみることにした。
ここでS氏にリードで登るかフォローするかもう一度念を押された。クライミング装備の準備をしながら
もう一度冷静に考えを廻らせる。仙波の滝や立岩3ルンゼを登ったときにはテンションを張ることは無かった。
仙波の滝の右側直登に比べれば目の前のバーチカルは5分の1といったところか。もしヤバくなれば今なら
フィフィを使うくらいの余裕はあるし、そもそもそんなものを使うとは到底思えない。「リードで行きます」
と登らせてもらうことにした。

緩い傾斜を垂直部分まで詰めるとまずスクリューを1本入れる。ここから垂直部分を登りスクリューが足下に
来た所で、もう1〜2手上がってからスクリューを決めようと思い、左手のアックスを氷から抜こうとすると
抜けない。。今回まともなリードは初めてだったので流石にアックスのすっぽ抜けとかは恐い。なので
かなりガッチリと1手1手アックスを決めていたら抜けなくなってしまった。いくら前後、上下、左右に動かし
叩き、揺さぶっても抜けない。疲れてきてしまったのでとりあえずスクリューをここで1本入れる。これで
大きく墜落することは無い。また何度か試しているうちにやっと抜くことが出来た。後学の為に動画を
撮っていたのだがこの作業に3分以上かかっている。この箇所には2打でアックスを決めているが、綺麗に
ピンポイントで良い氷質に決まるとこれ程決まるものなのか。上にもう1本スクリューを決め、テラス上の
緩い傾斜の氷瀑にもう1本使い合計4本で上のテラスまで上がり、支点に2本スクリューを使いS氏を迎えた。

ここからの2ピッチ目を見上げると微妙だ。表面を水が滴っているようにも見えるし氷瀑の下では水の流れる
音が聞こえる。遠くから見たよりは氷瀑の傾斜角度はそれ程立ってなく、上の方へ行くほど緩くなってはいるが
氷はかなり薄そうだ。そしてこれまでに登った情報を全く持っていない。S氏は今回行者返しの滝を迎えるに当り
ハーケンを数枚持って来ている。とりあえずチャレンジして「ダメならクライムダウンするよ」と告げ登り始めた。
アックスが氷へ打ち込まれると、低く重たい音が響き渡る。中に空洞が有る時の独特の音を鳴り響かせている。
然しながら氷もそこそこ硬くアックスも十分に効いているように見える。力感溢れる登りでビレイ点の視界から
消えていった。暫くして「解除」のコールが掛かる。
続いて取り付いてみると、確かに下のピッチとは全く違った氷質の様だ。氷もビー球のような形に成っている等
様々だ。いよいよ核心部である氷瀑の落ち口まで近付いて来ると、厚さ1〜2cm位の見事に薄いベルグラが所々
有るのみだ。見るとそのベルグラにアックスの刺さった跡が無い。S氏は如何にして登ったのだろう。しかし
テラスは目の前で傾斜も緩い。右岸に立っている岩壁にホールドを求めつつ、アックスを方に掛けそのまま岩を
掴みながら登った。ただこの岩も悪くグラグラのボロボロで掴んだ岩がいきなりすっぽ抜けそうだ。小さな落石も
度々有るようだ。なるべく重心を1ヶ所に片寄らないように四肢に分散しながらそのままテラスへ抜けた。
S氏はアックスの引っ掛けでここを抜けたそうだ。
やはりこの1ルンゼもそれなりには登られているようで、落ち口少し上の半分土に埋まった倒木に、懸垂下降用の
古い残地スリングが1本掛かっている。時間も12時になり懸垂下降にも時間が係るかもしれないので、奥には
F3まで在るようだがF2まで行って見ようかと、少し先に進むと直ぐに小さな氷瀑が目に入ってきた。かなり小さい
上に傾斜も緩い。「この辺で撤収しましょう」となり先程の支点にスリングをもう1本足して、懸垂下降で降りる
ことにした。S氏はこの2ピッチは50mロープの1回で大丈夫だろうと先に下りていった。暫くしてコールが掛かり
下りていく。面白いと感じたのは登るときにあれ程傾斜が緩く感じた1ピッチ目上部の傾斜がえらく急傾斜に感じた
ことだ。登るときと下るときでは大分感じ方が違うようだ。上のテラスから下を見るとロープが下のテラスまで
2m位足りていない。S氏に「足りて無いですよね」と告げると「大丈夫大丈夫。身体の重さでロープが伸びるから」
と。実際に降りてみると確かに50mロープが3m位は伸びて十分にテラスまで到着することが出来た。
引く方の青ロープをS氏に渡す。S氏は赤ロープを持つ自分に「放さないでね。放さないでね。」と何度も告げな
がら青ロープを受け取り引こうとすると「あ。。」とすっぽ抜けてビヨヨヨ〜ンとご愛嬌。。取り付きから川底を
下り左岸の尾根を越えてOBのK氏の沸かすコーヒーの待っている車へと帰還した。

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