立山BCスキー
- GPS
- 02:06
- 距離
- 4.2km
- 登り
- 288m
- 下り
- 279m
コースタイム
- 山行
- 1:56
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 2:06
天候 | 雪 ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
旧雪の厚いクラスト層の上にこしもざらめ雪が混じった層があり不安定な状態。新雪層内も安定していません。 室堂ターミナルの窓口に必ず立ち寄り、指導員の助言を受けましょう。 (立山室堂 山岳スキー情報 なだれ情報より) |
その他周辺情報 | グリーンパーク吉峰 610円 |
写真
感想
26日の土曜日は立山も雪山登山・スキー日和だったが生憎の用事で、その代わりの月曜休暇をラストチャンスとして室堂に上がることにした。同じような境遇のkoueiさん、Dちゃんとで3人が集まった。日曜日は全国的に荒れ模様、水曜位にかけて回復していく予想だが月曜は冬型で関東は良くても北陸は難しそう。ともかく行けるだけ行こうと、立山ケーブル駅に集合した...
案の定「只今除雪作業中です」で8:40の始発は見合わせ、「運転再開の見通しは立っておりません」を繰り返す。午前中に室堂上がれないようなら取りやめかな、と話し合ってしばらく待った。駄目だったら称名滝を見に行こうか、どこの温泉に行こうか、とか、ガイドマップを広げて今までの思い出のBCスキールート、今シーズン行きたいルートなど話題にしていた。割と突然に「10時からケーブル運行開始します」とアナウンス、あと10分しかないではないか、スキー靴も履いてないのに。美女平のバス発車は11時になります、とのことで10:20のケーブルに乗り、室堂に着いて支度したところで正午を回った。そして終バスは時刻表の15:30でなく14:30に繰り上げると言う。許された行動時間は2時間だ。
一ノ越方面に行くだけ行って13:30には戻り始める、と決めて出発。Dちゃんは近場で別行動となり、koueiさんと二人だ。最初に室堂山荘を目指したがそれも視界不良で方向が判らず、途中でうっすらと見えてきて直角に方向を変えるといった有様だった。山荘までのポール列は営業を終えて外されていた。
山荘を前に見て右に外れて進むと傾斜地となって浄土山裾のトラバースとなっていくので方向は定められる。少し視界が利くようになって、前方に2人が見える。その方に進んでトレースに乗った。その2人を抜いてトラバースも終了、一ノ越を正面に見る斜面、の筈だ。一ノ越より少しは高くまで行けそうなので、右にそれて浄土山方向に進む。koueiさんに先導してもらうと、浄土山南東沢の沢底から左の稜線に近づく斜面を登って行った。霧が濃くなり、風も強くなった。自分の前に登り坂が続いているかどうかもよく分からなくなってきた。前を行くkoueiさんの姿が、突然すっと沈んで見えなくなった。窪みに落ちたのだ。脱出に少しもがいただけで何ともないので先を進む。しかしいよいよ目標もなく何も見えないので、ここで戻ろうと決めた。時刻は13:25。
下りもすいすい滑降とはいかない。風のせいでうねった雪の地形となっているのだろう、下っていくと窪地の底となって壁を乗り越さないといけない。時々GPSを見て方角修正も必要。足元も見えないような視界での滑降は、雪酔いに罹りやすくなる。平衡感覚がおかしくなって自分のスピードも、進んでいるかどうかもよく分からなくなって来て、傾斜や雪質の変化で突然止まってこけたりし、そして船酔い並みに気分が悪くなるのだ。僕は以前に大日岳の下りで経験しているので、地形の変化や岩の露出が少しでも見えるところを辿り、気分の悪化には至らなかった。しかしkoueiさんはその洗礼を受けてしまったようだ。
しばらくして自分たちが登ってきたトレースを見つけ、トラバース近くまで戻ってくるとはっきりとしたものとなって一安心。風も収まり視界も滑降に支障のない程度になって、後は順調に室堂ターミナルに帰り着いた。
翌日、koueiさんが先にレコを作ってくれて、自分が書き込む番というところで、室堂で雪崩事故の報が入った。火曜日の朝8時半頃、一ノ越への標高2520mの場所で大学生6人PTの3人が巻き込まれ、全員見つけられたが1人が死亡と残念な結果になった。これで、お気楽にレコを上げて良いのかと悩むことになった。現場の詳細はまだ知らされていないが、浄土山の北東陵の裾を巻いていくトラバースの始め辺りと思われる。昨日僕らが通った時に起きても可笑しくなかったのだろう。日曜日にかなりの積雪があり、全般に雪崩の危険があることは承知していた。浄土山の北斜面は以前にも事故があったのだが、夏道のない北斜面をスキーヤーが登った結果事故になったのがその時の状況であり、一ノ越への登山道沿いではこれまで事故があったとの認識はなかった。室堂で出発前に山岳指導員に一ノ越方面に行きたいと伝え、注意は受けたが止められはしなかったので行くことにしたのだが、それでもし事故にあったとしてもあくまで自分に責任がある。
待ちに待った初滑り。立山アルペンルート最終週の月曜日にNishidenさんが行かれるということで同行させて頂いた。まとまった雪がなかなか積もらなかったが前週の金曜日から積もりだしてきた。しかし前日の日曜日の夜、立山室堂山岳スキー情報を見ると雪崩の情報があり気持ちが動揺する。
当日朝も雪が降り続き除雪も難航しているようでしばらく待機。10時20分のケーブルカーに乗り室堂に着いたのは12時前、室堂ターミナルで指導員の助言を聞きスタート。視界が悪い、行動時間2時間、雪崩に注意などいつも以上に緊張しながらNishidenさんについていく(すいません…)見える範囲ではデブリの跡は発見できなかったがトラバースは緊張しながら行く。浄土山に向かう斜面では固い斜面かと思うと吹き溜まりでふかふか、視界がないので段差に気づかず1mくらい垂直に落ちる。雪庇を踏み抜いて滑落するときはこうゆう感じだと恐怖感が後から湧いてきた。
ホワイトアウトの雪酔いが酷く初滑りを楽しむという感覚ではなくこれからもっと気を引き締めて行けよという警告に感じた日だった。浮いた気持ちを引き締めるいい機会だった。2時間という短い行動だったがドッと疲れが出た長い1日だった。Nishidenさんほとんどお任せして申し訳ありません。しかしいい経験ができました。
今回の立山雪崩れ遭難事故やBCスキーは
危険と隣り合わせですね。
私も還暦過ぎてもまだゲレンデスキーを楽しんで
ます。
いい歳して、ロシの4S(ゴールド185cm)を何十年も
使ってます。
さすがに、一気の長距離滑走は出来ません。
今後も安全な(スリル満点な滑走も良いですが)
BCスキー を楽しんでください。
山を、スキーを、こよなく愛する還暦じじいの
老婆心(じじいなのに)です(ー ー;)
teheさん はじめまして
自然は容赦してくれないので危険は常に潜んでいますね。
山を長くされている方は道具も永く愛用されていますね。僕も今の道具を大事にしてずっと使えるようメンテナンスしていきたいです。
安全に行動できるようにしっかり勉強したり体力維持をしていこうと思いました。ありがとうございます。
立山に関しては自分もチカウさんもレッズさんも26日に滑ってるし、今回もNishidenさんとkoueiさんが行かれたということで、雪崩事故は他人事ではないと認識を改めたところです。
普段のBCとは違う困難が待ち受けていたようですが、とにかく無事で何よりでした。
立山も一旦終了ということで、しばらくはお茶濁しになりますね(T_T)
Sanchan おはようございます
みなさんが滑走されたときから積雪状況は常に変化していたんですね。色んな情報からリスクはあるとわかっていたんですが残雪期の立山しか経験していなかったので実際行動してみると天気もありますが難易度が高かったです。今回の雪崩事故はとても残念です。
機会があれば同行させてください!
立山では雪が少なくて、
昼間気温が高くなって融け、
あるいは、雨まで降り、
これが朝晩に冷え込んで、
表面がアイスバーンになって
テラテラに光っている斜面の上に
大雪が降ったら、そりゃあもう・・・
完璧な弱層での表層なだれになりますね。
実際、嫌な感じはしていたのですが、
この大規模な弱層は、今シーズンじゅうずっと有効なので、
注意しなければなりません。
クマ
クマさん おはようございます
残雪期は雪が多いのであまり障害物もなく歩行できましたが降りたての時期はまだ地形どおりなので印象が違いました。トラバースでも思っていたより斜度があり実際雪崩事故が発生してしまいました。とても残念ですし今も怖いです。
春でも条件によっては雪崩やすいということでしょうかね。以後注意します。
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