朝日岳・三本槍岳 〜単独ツボ足ラッセルの厳しさを知る〜
- GPS
- 07:03
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 1,008m
- 下り
- 1,005m
コースタイム
- 山行
- 6:08
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 6:50
天候 | 晴れ→曇り 那須にしては珍しく弱風 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
無料 トイレあり(洋式ウォシュレットになっていたのでビックリ!) (1/8時点)那須温泉ファミリースキー場から大丸温泉駐車場までの道路に雪あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆大丸温泉〜朝日岳 樹林帯の雪は踏み固められて歩きやすい。 茶臼岳北東部の登山道に雪は少なく、ほとんどが岩。 剣ヶ峰は雪が少ないので夏と同じくトラバースが可能。 朝日岳西側の鎖場は雪がほとんどない。 朝日岳頂上付近は岩に雪が張り付いた感じだが凍結はしていない。 ◆朝日岳〜三本槍岳 朝日ノ肩から1900m峰までは朝日岳と同じく雪と岩のミックス。 清水平は木道を歩ける。 清水平から先の樹林帯から三本槍岳までは、深いところで腰あたりまで踏み抜く。スノーシューが効果的だと思うが、ハイマツやシャクナゲが雪の下に埋まっていないので取り回しに苦労するかも。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
ゲイター
毛帽子
靴
予備靴ひも
ザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
水筒(保温性)
ライター
ヘッドランプ
予備電池
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
ナイフ
行動食
ロールペーパー
カメラ
GPS
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感想
「三本槍岳は手軽に登れる山」という認識を持つ人は多いかもしれない。確かにマウントジーンズスキー場から、または、峠の茶屋駐車場からでも健脚であれば登頂に3時間掛からないだろう。だが積雪期は違う。そのことを身をもって証明する山行となった。
6時、雪が解けて凍結した大丸温泉駐車場はまだ暗い。トイレ横の階段を上り、何度か横切る冬季通行止めの道路に雪はほとんどない。樹林帯の雪はたくさんの登山靴によって踏み固められていて歩きやすい。峠の茶屋の先の鳥居は例年横を通るのだが、積雪量が少ないので潜れる。樹林帯を抜けると雪がほとんどなくなり岩が露出している。南の茶臼岳、北の朝日岳ともゴツゴツの岩肌を見せつけてくる。峰の茶屋跡避難小屋手前の小雪渓から剣ヶ峰のモルゲンロートが見られたのは幸運だった。
7時、避難小屋から北の剣ヶ峰に向かう。雪が少ないので雪渓のトラバースで行けそうだ。早朝の凍結を警戒し、クランポンとアイスアックスを装着した。10分と掛からずに雪渓を通過してクランポンをザックにしまう。朝日岳西面の鎖場の最初の踏み出しにのみ雪が付いているが、そこから先は朝日の肩まで岩歩きとなる。朝日の肩から見える朝日岳の上空には、日の出から1時間後の太陽が輝いている。
7時55分、誰もいない朝日岳に登頂。頂上から見える景色で目立つのは冠雪した山で、日光白根山、燧ヶ岳、越後三山あたり。1900m峰の奥にわずかに見える三本槍岳は想像より雪が多く見える。多少のラッセルを覚悟せねばなるまい。
8時過ぎ、朝日岳を後にして雪と岩がコラボしている熊見曽根、そして1900峰へ。この辺りは木の枝や標識、足元の岩までエビの尻尾が発達している。1900m峰から清水平に下り、木道の上を歩いていくと積雪量が一気に増える。ハイマツやシャクナゲなどの樹木の上に積もった雪は容易に踏み抜く。そこで先行者が戻ってきたので話すと、積雪量が多くて撤退してきたとのこと。ワカンを履いているのに諦めるほどの積雪量ということか。覚悟して進まねばならない。
9時、膝下までのラッセルに苦戦しながら北温泉分岐の標識に着く。スノーシューを車に置いてきた自分を叱責したい気分になる。天気予報では午後に雪予報となっていたので、三本槍岳登頂のリミットを10時に設定。ツボ足ラッセルはかなり大変で、誰か後ろから追いついて一緒に道を切り開いてくれないものかと何度が振り返ったが、視界に入るのは白い雪と黒茶色の枝だけ。頼れるのは自分だけだ。
リミットの10時。かなり登ってきていて、山頂まであと少しのような気になるのだが、どうやら登るルートが南に寄っていたようだ。南岸低気圧の雲はまだ見えておらず、うす曇りではあるが太陽も見えている。よし、このまま山頂まで行こう。
10時18分、積雪期の三本槍岳に初登頂。朝日岳から見えた山に加え、飯豊山、吾妻連峰、猪苗代湖と磐梯山、安達太良山などが見える。腰まで踏み抜いて、カメラを雪まみれにしながら登ってきた甲斐があった。
復路はここまで歩いてきた道を戻るのだが、同じ道でもやはり踏み抜く。それでも往路に比べれば楽だ。私の後に三本槍岳に向かっていくのは6人。果たして登頂できたのだろうか。
清水平から1900m峰への登りをクリアすれば踏み抜き地獄から脱出できる。あとは岩歩きがほとんどなので無雪期をほとんど変わらない。朝日岳西面のトラバース、剣ヶ峰のトラバースも難なく通過し、避難小屋から一気に大丸温泉まで下山。
充実した参考となったが、樹林帯のツボ足ラッセルは足が枝に絡んで抜けなくなったりすることが分かった。荷物が重くなることを嫌ってスノーシューを携行しなかった結果、余計に苦労したのかもしれない。この反省を次の山行に生かそう。
私が重いためか踏み抜き祭りでしたけど、おかげで何とか登頂できました。
2名ほど居られた地元の常連さんはつぼ足でガシガシ歩いていましたけど、
私もdeportivo21さん同様にワカンを持って上がらなかったのが悔やまれました。
お疲れ様でした!
1955さん、コメントありがとうございます。
私が付けた三本槍岳の登りのトレースはだいぶ南側でしたね。歩きやすそうなルートは下山時に気付きました。
北温泉を絡めた周回だったようですね。北温泉は行ったことがないので参考にします。
こんばんは〜
遅コメ失礼します
今年もよろしくお願いします。
再就職先はどうですか?
厄払いは済ませたようですので
無難に過ごせていることと思います
やっぱり雪山は迫力ありますね!
歩くだけでも大変なのでしょうが
その分、景色は素晴らしいですね
では、また。
NJ-TAKAさん、3週間経ちましたが、あけましておめでとうございます。
新たな職場は忙しいですが、なんとか元気にやっております。
那須の山は積雪より強風が厄介ですね。無雪期より難易度は高まりますが、混雑しないので静かな山行が楽しめますよ。
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