東海自然歩道#05 【'01秋 富士川・安部川・大井川（後編）】
静岡県
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- GPS
- --:--
- 距離
- 55.9km
- 登り
- 3,203m
- 下り
- 3,177m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 8:40
- 山行
- 8:05
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 9:05
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
帰り：大井川鉄道家山駅 |
|---|
写真
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感想
●10月19日（金曜日）
暗いうちに家を出て、始発に乗るために駅へと向かいました。夜明け前の空には、オリオン座が輝いています。星の多さにふと後ろの空を見上げると、流れ星。何となく、いい旅になりそうな予感。
静岡駅からバスに乗り、牛妻坂下のバス停に到着。8:20になったところで歩き始めました。安倍川を越えるために曙橋を渡ります。橋を越えると開店前でまだ閉まっていましたが、スーパーが一軒ありました。だんだんと寂しくなっていく道を、道標も見当たらず、こっちでいいのかなぁと思いながら歩いて行きました。そういえば、道標って正しい道を歩いているときは出てくるけど、誤った道を歩いていたら絶対に出てこないんだよね、と不安になりました。歩いていると、ここにも桜の花が咲いている木がありました。季節はもう秋なのに、不思議。。。
そのまま茶畑の中の舗装道に沿って歩いていると、油山（ゆやま）温泉にたどり着きました。そこを過ぎると、左手に案内板がありました。道は小さな橋を渡って茶畑を通り、山道に入ります。始めのうちは沢の側を通る気持ちのいい道でしたが、途中からクモの巣がたくさんあるイヤな道になりました。昨日までの雨のしずくと、蒸発していく水蒸気と、汗とでびっしょりになってきます。作業小屋の横を通って、廃れた茶畑を行きます。茶畑以外にも、野生化した茶なのかツバキ科の木が点在しています。何となく、チャガにやられるのではないかと心配になりました。勾配も楽にはならず、下を向いて歩けば汗が目に入ってしみるし、クモの巣にはひっかかるしで、木の枝を杖代わりにして体を支えながら、クモの巣を払いながら登っていきました。「こんな道、だいっきらい」と思いながら登るうちに、9:45油山峠に着きました。
30分ほど下ると、工事現場のような、資材置き場のような所に出ました。左側には、急勾配の山の斜面に茶畑が広がっています。その急勾配をモノレールが進んでいきました。実際にモノレールが動いているのを見たのは初めてなので、ちょっと感動。お茶の木の剪定をしているようでした。少し歩くと、リゾートホテル（と云うよりは、ペンションと云った方が近いと思うんですけど…）の駐車場だということがわかりました。ここから道は、舗装道になりました。遠くの方に大山と思われる無線中継所らしきものが見えます。今日はアレを越える所まで行くのね、と思うと気持ちも引き締まります。
坂道を下っていき、10:50に相沢橋を越えた所で休憩。栗島の集落の端っこにあるためか、自販機すら見当たりません。自販機を求めて坂を下って集落に入ろうという気持ちにもなれませんでした。第一、坂道を下ってみて、自販機が無ければくたびれもうけになってしまいます。ここから自然歩道は車道を登っていきます。
谷沢の集落に入りました。水見色峠への登り道はわかりにくいという情報を得ていたので注意して歩きます。「やざわはし」という石橋を渡った所にハイキングコースの案内板がありました。自然歩道はどうやらハイキングコースと同じ道を通っているようです。ハイキングコースの道標にしたがって、左に入り、舗装林道を登って行きます。途中、中部電力の作業道が分かれていき、そちらには中部電力の標識があるのに、肝心のハイキングコースの標識はありません。ちょっと不安になりましたが、そのまま舗装林道を行きます。こんな所にまで茶畑があると感心していると、道は非舗装になりました。やがて、林道の左側に大山への分岐道標があり、山道に入りました。
植林された杉の幼木の間の細い道を登って尾根に取りつきます。途中、真っ白いヘビがいて、しばらく立ち止まっていました。尾根に出てからも、急な道が続きます。そして、またもクモの巣。適当な長さの枝を探して、巣を払いながら登ります。正午に小休止。来た方向を向いて休みました。峠まで行ったらご飯にしようと思います。
歩き始めると道は尾根から外れました。この分だと、先はまだ長いんだろうなぁと思っていたら、5分で水見色峠に着きました。早速お昼の支度に取りかかりました。ご飯を食べていたら、目の前にリスが現われました。エッと思っているうちに、するすると木の上に上っていってしまいました。のんびり休んで、13:00に出発しました。
両手に木の枝を杖にして進みます。30分程で長島方面への分岐点に着きました。ここから本格的な登りの始まりです。急登、直登、しとどな汗で髪もびっしょりになります。正面に空が見えます。ということはあそこが頂上でしょうか。でも、あるはずの無線中継所が見えません。木々が視界を遮っているのでしょうか。と思ったら、「あと0.6Km」の道標が。でも、この残り600mの長いこと。もう着いてもおかしくないはずなのに、ちっとも着きません。もう半べそをかきそうになったとき、上の方から人の声が。何か金属を叩くような音もしています。ということは、その音のしているところが頂上？ 音はすれども姿は見えず。どこ？ ササヤブで前方の見通しが利きません。何で、ここまできてヤブコギをしなきゃなんないの…と悲しくなりながらも、やぶを抜けた所が大山の山頂でした。
14:40に到着です。山頂には大きな無線中継所がありました。その高い鉄塔の上から人の声がします。整備に来ている人たちがいたのです。山頂は、南方面の見晴らしが良く、遠く清水港、静岡市街が見晴らせます。北方面は曇っていて、南アルプスは望めませんでした。
15:00に山頂を発ちました。山頂からはずっと舗装道が続きます。無線中継所に車で行くための道なのでしょう。くねくねと曲がりくねった道で、下の方にこれから歩く道が見えます。ショートカットがあれば楽なのにと思いながら歩きます。16:00にワサビ田を通過し、その近くで小休止を取りました。あと1時間ぐらいは続くかなぁと思い、歩き始めると、16:25にゲートを通過しました。一般車両を上に上げないためのゲートなのでしょうが、自然歩道のことがどこにも表示されておらず、西から来る人にとってこのゲートって迷う元になるんじゃないかなって思いました。
一色の集落を過ぎ、しばらく行くと坂本の集落に入ります。公民館の近くで、ランドセルを背負った女の子2人から「こんにちは」と声をかけられました。なんて気持ちのいい子どもたちなのでしょう。気分が晴れやかになってしまいます。17:00、砂防公園という所に着きました。休憩小屋もありましたが、下流の方に多目的広場もありましたのでそちらにテントを張ることにしました。すぐ側の家のおばあちゃんに事情を話したら、驚きはした様子ですが、テントは構わないとのこと。周りが暗くならないうちに、とテントを張り、夕食にしました。
●10月20日（土曜日）
夜中に何度か目が覚め、テントの外を見てみると星空が広がっていました。今日も晴れてくれそうです。
日の出とほぼ同時の6:00に起床。川の傍だからなのか、テントに朝露がたくさん付いていました。できれば今日は日のあるうちに到着して、テントを干せればいいなと思いました。朝食を済ませ、休憩小屋の脇の小川で洗顔をしていると、小学生の男の子を見かけました。橋のたもとで誰かを待っている様子。集団登校でしょうか。出発の準備をしていると、だんだんと小学生が集まりだし、やがて下流の方へとみんなで歩き出しました。私は、7:05に公園を出発しました。
7:15に寺島着。バス停には先程よりも大勢の小学生たちがいます。バスに乗って学校に通うのねと納得しました。その中に昨日挨拶をしてくれた小学生の女の子2人を見つけました。またも、あちらから「お早うございます」の挨拶。なんてよくできたお子様でしょう。こちらも笑顔であいさつを返しました。
川沿いに道を下っていくと、次のバス停のところで右にそれて吊り橋を渡ります。橋を渡った所に「いわなや」という釣り屋さんがあり、季節が季節なら混んでもいるのでしょうが、このときは誰もいませんでした。突然、畑の中から「お早う」という声と共におじさんが現われました。「どっから来た？ どこまで行く？ 今日は晴れるけど、明日の夜から崩れるそうだぞ」などと話をしながら、しばらく一緒に歩きます。おじさんと別れ、茶畑の中の道を歩いて行きます。道は、山の斜面に広がる茶畑の中を直登の形で伸びています。上り切った所が大峰山の登山口でした。そこで小休止を取っていると、下の方から軽装なおじさんが登り始めて来るのが見えました。登り始めると20分ほどで尾根に取りつきました。ここでも小休止。出発するときに、先程のおじさんと、奥さんらしきおばさんが登って来ました。
クモの巣を払いながら山道を歩いていると、突然茶畑が現われました。山の上にまで茶畑があるなんて…と感心してしまいます。モノレール沿いに歩いていきます。広くなった所にベンチもありました。再び山道に入ります。鉄塔が見えたので、きっとあそこが大峰山なのだろうと見当をつけて進みます。9:00になったところで道が下り始めたので、小休止にしました。
下っているうちに、いつの間にか竹林が広がっていました。下の方に集落が見えます。墓地の脇を通り、また山道になります。最後に階段を下りると国道362号線に出ました。久能尾（きゅうのお）です。9:20着。下りた所にお店と自販機があったので、さっそくジュースを買って飲み干しました。物陰でTシャツとハーフパンツにはきかえました。休んでいると先程のご夫婦も下りてきました。橋を渡った所にもお店がありました。
少し休んでから黒俣川に沿った車道を歩き始めます。前の方にさっきのご夫婦が見えます。道沿いにきれいなコスモスが咲いていました。久能尾からの距離が500m毎に表示されています。清笹峠までは7.6Kmだそうですから、目安にしながら歩こうと思いました。
「見返りの滝」を過ぎ、徐々に高度を上げます。途中で、前を歩いていたご夫婦が休憩している所で追い抜きました。坂野の集落を過ぎる所に黒俣の大イチョウがありました。10:50、イチョウの見える場所で小休止を取りました。銀杏が付いていない所からすると、どうやら雄株のようです。木の高さだけなら、学園のイチョウの方が大きそうですが、幹の太さは確かにかなりのものがあります。それに、こんな所に1本だけあるっていうのもなんか不思議です。
イチョウを過ぎると、もう家もありません。ひたすら車道を登って行きます。久能尾からの距離表示の数字がだんだんと大きくなっていきます。クモの巣を払わないだけ、こういう道がいいなぁとは思いながら、面白みも何にもないなぁとも思いました。ときどき峠を越える車が通り過ぎます。11:50、ようやっと清笹峠に着きました。道端でお昼の用意に取りかかります。できるまでの間にクラッカーを食べていると、ご夫婦も登って来ました。そのまま峠を越えていかれます。ご婦人と話を交わした所、蔵田まで行かれるとのこと。自然歩道を歩いているわけではなさそうですが、舗装道を歩いてハイキングというのもなんか変という気もします。
12:40、峠を後にします。歩いてすぐ、スクーターで登ってきたおじいさんに「笹間へはどう行ったらいい？」と尋ねられました。<<私>>のこれから歩く道のりに「笹間」という地名の記憶はありませんでした。地図で確認すると、途中で道が分かれ、「笹間」という地名がありましたので、教えてあげました。
その分岐点（ずいぶん大きな道路標識が出ていました）を過ぎると、少しだけ登りがありましたが、ほぼ下り道でした。舟ヶ久保を抜けた所にベンチを見つけたので、13:25に小休止を取りました。その後、車道を歩き続けると、突然立派なトイレが。何でこんな所にトイレが？ と思っていたら、左手に宇嶺（うとうげ）の滝への下り口がありました。荷物をそこに置き、5分ほど下りていくと滝に着きました。14:30。離れた所に休憩小屋もあり、滝の音さえ気にならなければ野宿もできそうです。20人程が滝の見物に下りてきていました。滝の水で顔を洗うと、気持ちのいいこと。
滝を後にして、車道に戻ると、前方に蔵田と思われる集落が見えます。歩いていくと、15:00に蔵田に着きました。交差点にあった“くらたや”の自販機でジュースを買い、ペットボトルも1本買っておきました。店番に出ていたおばさんにお願いして、水の補給もさせてもらいました。さて、ここから高根山への道がいまいちよくわかりません。近くに鳥居がありますが、あれが登り口なのでしょうか。不安になったので、“くらたや”の正面の民家のおじさんに道を尋ねました。すると、「しばらく車道を歩き、左手に茶農協の工場があり、右手に大杉があるから、そこから登っていけばいい」とのこと。高根山には神社があるからと、安易に鳥居をくぐって行かないで良かったと思いました。100mも行くと、確かに大杉の横を通り車も通れる道が鳥居をくぐって続いています。
15:50、高根山神社に到着。ここまでは、ずっと舗装林道が続いていました。途中、丸ガシとの分岐がありましたが、丸ガシ方面は土砂崩れのために通行止めとの表示がありました。境内には人はおらず、ひっそりとしています。少し戻って手水の所から山道に入ります。16:10、高根山山頂。そのまま通過して行きます。山頂付近に鉄塔と無線中継所がありました。16:20に静岡方面の見渡せる展望台に着き、小休止を取りました。
なんとか日が暮れるまでには休憩小屋のあるという高台に着きたいものです。日暮れまではあと1時間程度でしょうか。山道を下っていくと林道の横に出ました。林道は下っていきますが、山道はそこから登りになりました。少し広い道になったなと思っていたら、林の中に軽自動車が不法投棄されていました。少し行くと道が二手に分かれています。道標は左側の狭い方を指していたので、そちらを行くことにしました。登りきると目の前に休憩小屋が。ようやく高台に着いたようです。16:50、陽もずいぶんと傾いています。振り返ると、大山と思われる無線中継所が見え、何と、その先には富士山も見えました。こんな所からも見えるんだ、と感激してしまいました。
朝露に濡れたテントをさっそく広げ、コンロを使って強制乾燥させます。そうしているうちに日が暮れてしまいました。そのころには、テントもかなり乾いたので、中に入って夕食の準備に取りかかりました。
●10月21日（日曜日）
夜中に目が覚めました。テントを開けて空を見上げると、満天の星。「あれがカシオペアで…」などとしばらく眺めていたら、東の空から西の空へと流れ星ひとつ。もうすぐ“しし座流星群”が来るけれど、そのせいかしら。
6:00になったところで起床しました。その前から目は覚めていたんだけれど、日が出るまで寒くって。寝袋の中で‘モスラ状態’。のんびりと朝食を済ませ、FMラジオなぞ聞きながら、ちょっと優雅に支度をしました。
7:30に出発。高台を下りるとすぐに林道に出ました。茶畑を過ぎた所で左側に案内板があり、指し示す方向の山道に入ります。西向の吊り橋に出ました。先ほど別れた林道が下を通っています。その林道を白い車が通りました。「まさか、頭の上の吊り橋を、誰かが渡っているなんて思ってもいないだろうなぁ」と思いながら、吊り橋を揺らして遊びながら渡りました。吊り橋のたもとにはベンチがありました。また、林道まで下りれば簡易トイレもあります。
左側に西向の集落を見ながら、先に進みます。すこーしきつい登りになりましたが、ここを越えてしまえば、もう登りはないんだと踏ん張りました。笑い仏は山頂のような所にあるのだろうと思って歩いていたのですが、山頂を巻いていく道の端っこにひっそりと祠がありました。そこにあった言い伝えの説明板によると、笑い仏は三尺下の地面に埋めてしまったとのこと。では、祠にいらっしゃる仏様は笑い仏ではないのでしょうか。眺めていても笑いがこみあげてこなかったことからも、本物は埋められてしまったままなのかも知れません。休憩所の錆びた缶の中にノートを見つけたので、‘ひとこと’書いてきました。8:40に着いてからのんびりと休んで、9:00に出発しました。
笑い仏からは、少し急な道を下ります。下りきると、今度は熊廻り平までの登り。途中の分かれ道には、自然歩道の道標だけでなく、石仏の道標もひっそりと立っていました。道祖神のような石仏の右側に『ササマミチ』左側には『アキバミチ』と彫られています。『建立明治四十年』という文字も見えます。昔の人もこの道を歩いたのかと思うと、歴史を感じてしまいました。
熊廻り平を過ぎると、急な下りになりました。木段が辛いなぁと思った頃に、茶畑の端っこに出ました。そこから、くねくねした舗装道をショートカットするように茶畑の中を歩いていきます。遠くに、赤い屋根の大きな建物が見えます。あそこが上河内なのでしょうか？ 茶畑を下りきった所で、左の山道に入り、なおも下っていきます。沢を渡った所で、舗装道に出て、集落に着きました。どうやら、ここが上河内のようです。
時計を見ると、10:00になっていたので、休憩できそうな所を探します。なんとか商店と書かれた家がありました。その傍で休憩することにしました。でも、商店とうたいながら、自販機はなく、外から見る限り商品らしき物も見当たりません。しばらくすると、軽トラが横付けになり、周りの家々から人々が集まってきます。軽トラには、野菜なんかが積まれていて、そのなんとか商店に搬入されていきます。なるほど、確かに物は売っているようですが、必要以上のものは仕入れてはいないようです。
集落を出て歩き出すと、少し入った所に“不動の滝”というのがありました。でも、昨日“宇嶺の滝”を見てしまっているだけに、感動はありませんでした。一色の集落を過ぎるときに、茶畑から見えた赤い屋根の大きな建物がありました。製茶の組合工場と書かれていました。川に沿って舗装道を延々下り続けます。急な坂もなく、道自体はちっともきつくはないのですが、だらだらとした道に退屈さも感じます。遠くに地図に載っている高圧線が見えます。あそこまで一本で行けるかなぁと思いながら歩いていると、途中で木が多くてどこに高圧線があるのか見えなくなってしまいました。歩いて1時間経ったところで、資材置き場のような空地を見つけたので、そこで休憩しました。歩き出すと、すぐに“小田（こだ）温泉”の入り口がありました。道を100m程下って川のほとりまで行かなくてはいけないようなので、温泉はパスしました。ちなみに、入湯料金は\400とのことです。
左手に大井川が見えるなぁと思いながら坂道を下ったら、街が見えました。中学校なのでしょうか、ずいぶんとオシャレな校舎のようなものも見えます。11:45、堀之内の町に着きました。大きなスーパーや、コインランドリーもあります。道の交通量もかなり多く、一気に町の中にやって来たという感じです。
12:00、駿遠橋を渡りました。“箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川”と謳われた大井川ですが、まぁ上流の方ということもあり、ずいぶんと水量は少ないように感じました。橋を渡りきると、大井川鉄道の線路を越えます。ちょうど、下を列車が通過しました。
橋を越えた所が家山の町です。町の真ん中辺りに、見晴らし台のようなものが見えます。道案内に沿って、細い道を野守の池方面で、かつ駅にも近い所まで歩きます。途中のお店で葉書を2枚買いました。家山駅に着いたのは、12:15。駅員さんにお願いして、駅のスタンプを出してもらい、葉書に押します。このスタンプ付きの葉書は友人に送ってあげようと思います。ホームに出ると、大井川の土手がすぐ目の前で、桜並木が続いています。桜の季節に訪れたなら、どんなに綺麗なことだろうと思います。列車の発車を待っていると、下りのSL待ちとのこと。なんてラッキーな。目の前でSLが走るのを見ることができるなんて。下流の方から、汽笛が聞こえてきます。何だか、気持ちも高ぶってきます。見えてきました。SLです。客車は10両ぐらい繋がっていて、満席状態でした。<<私>>はSLとは反対方向の12:24発の金谷行のかわいらしい電車に乗り込みました。
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