瑞牆山


- GPS
- 04:45
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 803m
- 下り
- 1,149m
コースタイム
富士見平小屋 09:30
瑞牆山 10:40-11:00
不動滝 11:45-11:55
小川山林道起点 12:20
みずがき そば処 13:15-13:40
黒森上バス停 13:45
天候 | 山中ではほとんど曇り空。ただし行き帰りの山麓のバス停付近では晴れていた。 |
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過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
韮崎駅 07:40-(山交タウンコーチバス)-08:39 増富温泉 08:40-(山梨峡北交通バス)-08:58 みずがき山荘 (帰り) 黒森上 13:58-(山梨峡北交通バス)-14:11 塩川( → みずがき湖ビジターセンターで休憩) みずがき湖ビジターセンター 14:48-(山梨峡北交通バス)-15:34(延着16:00) 韮崎駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
瑞牆山荘から登ったルートは、天鳥川を渡った後は、頂上までずっと急傾斜の岩の斜面を進みます。 しかし道は歩きやすいように良く作られていて、険しい箇所も難しい箇所もなく、普通に登ることのできる、なかなか楽しい登りです。所々でロープが下がっていますが、登りでは使う場所も限定的でした。 瑞牆山から黒森へ下るルートは、登りのルートとは対照的に、ほとんどが土の道でした。美しい森の中を進む、なかなか気持ちの良い道です。傾斜は比較的急で、段差の大きな所も多いですが、歩きにくいほどではありません。 富士見平側の岩道は、登る分には楽しくても、下りでは難儀しそうに思える箇所もあったので、黒森側に下るという選択は安全面でも正しかったように思っています。 ただし不動沢の近くまで下ると、道がやや不明瞭な区間がしばらく続きました。こちら側のルートは、時間に余裕を見込んだ上で訪れると安心でしょう。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 |
感想
韮崎駅からバスを2本乗り継いで、登山口となる瑞牆山荘へ向かいます。
1本目の増富温泉行きのバスは、韮崎駅からの乗客は3人で、ハイカー姿は私ともうひとりの単独行男性の計2人でした。途中で地元の人の乗り降りが少しありましたが、終点の増富温泉でみすがき山荘行きに乗り継いだのは、ハイカー姿の2人だけ。増富温泉から新たに乗る人もなく、乗客は最後まで2人のままでした。
瑞牆山荘前から富士見平までの間は、昨年金峰山に登った時に往復している区間で、それほど急ではないにせよ、最初から割としっかり登らされる道でした。
富士見平小屋の前で左に折れて、初めて歩く道に入ります。僅かに登りを続けた後は、ほぼ水平な道が少し続いて、その先で短く急降下すると天鳥川の渡渉地点です。
ここでの渡渉を問題にしているガイドブック類を見たことがなかったので、木橋でもあるものと思っていたのですが、意外にも飛び石伝いの渡渉でした。この日はチョロチョロとした流れで何の問題もなかったのですが、ちょっとした石が足場になっていただけなので、水量が増えた時にどうなるのかが、ちょっと気になりました。
天鳥川を渡った後は、すぐ先にあったハシゴを手始めとして、頂上まで間断なく続く核心部にいきなり突入するのでした。
道はほとんど岩の間を縫うように進む岩道に終始して、斜面の傾斜も急です。にもかかわらず、険しい箇所や難しい箇所はなく、思いのほか普通に登れてしまいます。
長い年月の間に、歩きやすい場所が選びに選び抜かれ、結ばれてきたものなのでしょう。先人には大いに感謝したいと思います。
所々にロープが下がることはあるものの、登りではロープを頼るような箇所も限定的で、ほとんど使うことはありません。
実際に小さな子どものいる家族連れも少なくなく、段差の大きな箇所さえフォローしてあげられれば、子どもでもどうにか登れてしまうようでした。
なかなか楽しい登りですが、傾斜が急なだけに、いい気になって登っていると、グングンと高度が上がっていく代わりに息もどんどん上がっていきます。でもこの日は人の数もさほど多くなく、渋滞もないので、つい先へ先へと進みたくなってしまいます。
途中からは、息が苦しくなっては1本立てる、という繰り返しになりましたが、天鳥川からの標高差は400mちょっとで、大きな岩が頭上に見えてくれば、もう頂上は間近でした。
頂上に到着すると、そこにいる人数は10人ほどと少なく、寛げる場所はまだまだいっぱいあります。
登る途中では、甲府方面に展望の開けた場所が1度あっただけでしたが、頂上に立った途端に360度の大展望が広がりました。
近くを取り囲む山々は言うに及ばず、八ヶ岳の右奥には北アルプスまで見えています。終始曇り空の中を登ってきての、この期待以上の展望には、ここにいた誰もが満足だったに違いありません。
しかし着いてから20分ほど経った頃、その雲からは雨粒がパラついてきました。雨は短い間ですぐに上がり、結果的には再び落ちてくることもなかったのですが、これを機に下山にかかることにしました。
頂上直下の分岐を右折して黒森への道に入ると、瑞牆山荘からの道とは状況が一変します。緑の森の中に、普通の土の道が伸びているのです。これだけの岩山なのに、岩っぽい所がほとんどないのは驚きです。
傾斜は比較的急で、段差の大きな所があったり、やや明瞭さを失う箇所があったりするものの、歩きにくいほどではありません。あまり歩かれていない様子で、過剰に整備されていない分、自然により近い中を歩けるほか、森の様相も美しく、なかなか気持ちの良い道でした。
ただし不動沢の近くまで下ると、それまでにも増して道が分かりにくくなって、歩きにくい部分も増えてきます。
特に沢沿いでは行き止まりの踏み跡などもあって、すでに多くの人が迷い込んでいる様子です(すぐに行き止まりになるので、さほど時間はロスしませんが)。
また、しばらく進んで沢を左岸から右岸に渡る前後でも道が不明瞭になりましたが、ここは対岸方向に向かう赤テープを見落とさなければ問題なさそうでした。
右岸に渡った後は、しばらくの間、か細い道を進むようになります。道の細さに比例して、歩きにくさもこの区間がMaxでした。
小刻みなアップダウンも続いて、あまり快適には歩けませんが、やがてベンチのある平坦地に出ると、右へ分かれる枝道の先には不動滝が見え隠れしています。
不動滝はナメ滝のため迫力には欠けるものの、水量も落差もあって、思っていた以上に大きな滝で見応えがあります。深くえぐれた滝壷も印象的で、ここで少し足を休めていきました。
不動滝を過ぎれば、道はすっかり良くなって、道標も多く見るようになります。ここから先は、遊歩道として整備が進んでいるようです。
歩きにくい箇所もまだまだ残されていましたが、でも、すべての区間が桟道などで平坦にされて全く野性味のない道になるよりは、せめて今以上には整備が進まないほうが好ましいように思われました。
木橋で左岸に渡り返していくと、やがて左手に現れる大絶壁の付近には大勢のクライマーが集まっていました。
かなり広いゲレンデには、あちこちで何人もの人が取り付いているのも見えますが、クライミングは私には縁遠い存在なので、あっさりとスルーして先へ進みます。
いよいよ道の傾斜がなくなって穏やかになると、ほどなく道の前方には駐車車両が見えてきて、そこが小川山林道の終点でした。
小川山林道からは、自然公園を経由して瑞牆山荘に戻るという周回ルートが一般的だと思われますが、黒森という集落も訪れてみたかったので、林道を約5km歩いて黒森へ向かいます(黒森は、現在計画中の横尾山→飯盛山→清里という縦走プランの起点として考えているので、そこへの交通手段の確認も兼ねて、事前に見ておきたかったのです)。
小川山林道は歩き始めは非舗装でしたが、みずがき林道を分岐して以降は、綺麗に舗装された道路が続いていきます。が、道の周囲には見どころは何ひとつなく、ひたすら歩き続けるだけとなりました。
みずがきランド(日帰り温泉施設)のすぐ隣にある「みずがき そば処」に着いたのは、バスの時刻の約45分前。
中途半端な時間だからか、店内に入ると人の姿は少なく、先客の2人が食べ終わって出て行くと、広い店内には私だけが残りました。余った時間をここでのんびりと過ごしていきます。
黒森上バス停からの塩川行きは、土休日は瑞牆山荘発で運行されていますが、全く乗客を乗せずにやってきて、私が最初で最後の乗客でした。
このマイクロバスは、車内には整理券も料金箱もない簡素な方式で、通過するバス停の案内すらも行われない素朴なもの。終始のどかで穏やかな山あいの集落内を走っていきます。
終点の塩川バス停のすぐ前には、みずがき湖ビジターセンターがあるので、バスの乗り継ぎ時間を館内で過ごしていきます。
みずがき湖ビジターセンター前からは、「塩川」バス停からの山交タウンコーチのバスと、「みずがき湖ビジターセンター」バス停からの山梨峡北交通のバスが、どちらも韮崎駅へ向けて運行されています。
たまたまどちらもほぼ同時刻に来るタイミングで、今回は後者を利用してみたのですが、これが大失敗。
しばらくして明野エリアに入ると、そこでは60万本のひまわり畑をメイン会場とした「明野サンフラワーフェス」が開催中。車内が通勤ラッシュ並みの混雑になったほか、渋滞に巻き込まれて駅に着くのが大幅に遅れ、当初予定していた電車には間に合わなかったのでした。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2009_07_09/mt2009_07_09.html#20090823
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