【揖斐】ブンゲン 今年も届かず
- GPS
- 10:01
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 854m
- 下り
- 853m
コースタイム
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 3:01
- 合計
- 10:01
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
そのため名古屋方面からは遠回りになりますが、坂内村まで行ってから南下することになります。 ※当日は坂内村から南下しましたが、諸家を過ぎてすぐに雪崩で道路半分がふさがっており、その先の状況もわからず帰路のことも考えて無理な突破はせず、そこに駐車して歩きました。 除雪自体は旧坂内ゲレンデ施設の800mほど手前(貝月ゲレンデへの道路分岐)までされていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪利用のヤブ山登山で、登山道ではありません。自己責任でお願いします。 当日は雪は十分には締まっておらず、25インチのスノーシューでも20〜30cm前後の沈み。吹き溜まりではさらに深く沈みました。 あくまで当日の状況での話ですが、今回のコースでは最後の林道着地部分以外に危険個所はなかったと思います。 |
その他周辺情報 | 道の駅 星のふる里ふじはし http://www.ibikogen.com/michinoeki.html 道の駅敷地内に「いび川温泉・藤橋の湯」 http://ibigawafujihashisp.wixsite.com/987654321 |
写真
感想
今月中旬にまとまった降雪があって以来、通勤途中や職場から見える揖斐から根尾にかけての山々は真っ白な姿を維持しています。まだ1月、これだけ雪があればあわてなくても雪が十分締まってから出かければいいと思っていたら、週中26日にsyousanさんの土蔵岳のレコがアップされました。レコは思いのほか雪が締まっている様子を伝えています。syousanさんは若いかたではありますが、私のようなオッサンでもそれなりになんとか行けるんじゃないかと(^^ゞ急にその気になり、昨年に頂上に届かなかったブンゲンへと、昨年秋のゴンニャク以来久しぶりの山友・山だよ姉さんを誘って出かけてみました。
【駐車地〜除雪終了地点〜ふれあいの森ルートゲート】
朝5時半に藤橋村の道の駅に集合、駐車地のキャパ等考慮して私の車1台で駐車予定地を目指し車を走らせていると、旧坂内ゲレンデへ向かう県道274号の諸家集落を過ぎたところで雪崩が道路半分を塞いでいます。時間をかけて人力で除雪をすれば通れないこともありませんが、この先もどうなっているかわからないし、予報では今日は気温が上がるというとで帰路にまた新たな雪崩が起きるかもしれないので、車を置きここから歩き出すことにしました。
駐車予定地であった除雪終了地点までは除雪されているとはいえ、かなり凍結しているのでペースが上がらず30分ほどのタイムロスとなってしまいました。この時点で早くもブンゲン登頂に黄色信号が灯りました^^;
そして駐車予定地からは昨年とは比べようもない積雪量で、ここからスノーシューを装着して進みます。先週にここから貝月山へ入ったという報告もありましたが、その痕跡はリセットされていて全くのノートレース。1月下旬という時期を考えるとラッセルは厳しいものになるということはもともと想定済み。今日は残雪期に使う22インチではなく、新雪期バージョンである25インチのスノーシューをチョイスしています。それでも20cmほどは沈む雪質で、ブンゲン登頂は黄色信号から橙色信号へと変わったのでした。
廃屋と化した旧坂内ゲレンデ施設を見て品又峠への林道を行きますが、沈み込む雪に遅々として進まず焦りがつのります。ようやくふれあいの森ルートゲートに到着したのが8:46。ここからの登りにそなえて苺大福でエネルギー補給と小休止。
【ふれあいの森ルートゲート〜1038m】
ネットで検索すると、岐阜県側からのブンゲン登頂ルートとしては品又峠までこの林道をたどり、旧ゲレンデから県境伝いに山頂へというものが定番のようです。私も過去2回はそれで登っています。しかしルートとしてあまりに楽しくなかったので、3度目はふれあいの森ルートゲート前からの尾根に取付きブンゲンに登頂、雪質に恵まれ帰路は貝月山をも登って周回しました。その時の同行者が今日と同じく山だよ姉さんで、いまや結構(物好きな人たちの間で)有名なブロガーさんなんですが、当時はrei715というユーザー名でヤマレコを書いており、その記録(2013.3.16)が今でも見られます。興味あれば参考にしてみてください。そして4回目となる昨年はその時より一本東の尾根で登ろうとしましたが、雪不足でヤブに泣かされ県境までたどり着いたものの、あえなく時間切れ。で、今回は3度目に使った尾根を再びということになりました。
今年は雪は十分あるので、昨年取付いた尾根にもしっかり雪が付いてはいましたが、自分としてはあまり好印象はなかったのでここは予定通りの尾根に向かうことにします。ヤブがピョコピョコ頭をだして怪しい状態にも見えますが、迷ってる時間もないのでとにかく突っ込むのみです。
取付いてみればグズグズの雪ながらもなんとか踏ん張りは効き、灌木をスラロームしながらジグを切って尾根まで這いずりあがります。こういう山ではいつものことですが、出だしからいきなり汗だく^^;
少しは根雪があるのか?完全にズボるということがなく、絶望的な感じはありません。いい感じの雑木林の続く明るい尾根を、登るほどに木々の間から広がる揖斐の山々の展望を励みに頑張ります。灌木が突出しゴミゴミしていた尾根も高度を上げるにつれ、スッキリとしてきました。
そして右手からもいい感じの尾根が合わさるところ、膝まで埋まる急登にもがき、最後は雪庇を踏み崩して小さな白いドームを登ると本日最初の大展望地、地形図表記の1038mに到着しました。残雪期とはまるで違う、すそ野まで真っ白な雪をかぶった揖斐を中心とした奥美濃の山々の大パノラマが展開します。
【1038m〜県境稜線】
ひとしきり大展望を楽しみ、ここからはセッピの続く快適な道を行くことになります。ズブズブの雪で相変わらずスノーシューでも沈みますが、セッピ自体は安定感があり大胆に真ん中を歩いて行けます。
タップリの雪景色と青空をエネルギーにして、うねるセッピを雪を巻き上げ快調に進みます…と、言いたいところなんですが(^^ゞあまりの展望の素晴らしさにカメラを仕舞うヒマもないほどの撮影大会となって一向にペースが上がりません。この尾根はホント、やばいです。グッと急登を登ればそのたびに広がっていく奥美濃の大展望。広くて快適な尾根。ここを登った記録は見かけないのですが、岐阜県側からブンゲン目指すなら超お勧めです。
1100mあたりからの広い尾根は真ん中が緩くくぼんだ谷形状が見られ、そこに広がる雑木林もまたいい雰囲気です。そしてその源頭部まで登ると左手に貝月山が姿を現してきます。すでにこのあたりからブンゲンワールド炸裂です。
さらに県境稜線も間近となる1160mコブから先にはワクワクしかない雪原のような尾根が続き、辺り一面絶景また絶景が広がります。キリがないので山名を挙げ連ねるのはやめておきますが、真冬の奥美濃のいぶし銀の峰々は素晴らしいですね。
この日の夜に知ったのですが、目の前にある貝月山ではblackさんが単独、ワカンで雪と格闘されていたのでした。最近、山だよ姉さんとのあいだで話題にあがる注目のblackさん、惜しいニアミスでした。
そして素晴らしい光景に足止め連発で、ようやく県境稜線に到着したのは11時を大きく過ぎたころでした。
【県境稜線〜約1220mランチポイント】
すでに満足感は大きく、3度も登頂しているブンゲン山頂への執着は薄れつつありましたが、とりあえずはもう少し進んでみましょう。
県境稜線はねじ曲がっているので、なんとかショートカットできそうなところはそれを試みながら進みます。それゆえに進路の見極めが難しいところでもあります。だんだん奥伊吹スキー場から流れるDJの声が大きくなり、雪面に木々のストライプが美しい斜面を上がり、いくつもあるコブのひとつに登ると、今日初めて伊吹山が大きく姿を現す…ところなんですが、なぜかこれだけ晴れてるのに伊吹山にだけ雲が湧き上がっています。
時刻は正午になろうかというところ。ここから見えるブンゲンは今日のコンディションの中ではあまりに遠い。何の躊躇もなくここで行動打ち切りとして、大きな楽しみの一つである雪上ランチタイムに時間を長く取るという選択肢を選んだのでした。風下の斜面をスノーシューで掘り、雪のソファーをこしらえて今日は鳥団子入り塩ちゃんこうどんです。空は快晴、眺めは最高、至福の時となりました。
【約1220mランチポイント〜尾根下降点〜林道着地点】
ランチタイムの大休止を終え、広げた荷物を撤収にかかるころになって、山頂部を隠していた雲の消えた伊吹山が、虎子山を従えて姿を現していました。
足元の斜面をスノーシューで駆け下りショートカットしたりしながら県境稜線に戻ります。さらに空が青くなり、ますます冴えわたる展望を名残惜しみながらしばらくは品又峠に向かって進み、旧ゲレンデの尾根を歩きます。ここも去年は土が出ていたところですが、今日はたっぷりの雪。
そして最後に金糞岳の雄姿を望み、県境稜線を離れ支尾根を下ります。初めて使う尾根でしたが、安定した斜度で快適に下ることができました。あっという間に林道切り開きまで降りてくると、その先はガケ状の切り開き。でもここは豊富な雪のおかげでスノーシューを効かせてトラバースしながら難なく着地成功でした。雪がなかったらちょっと注意ポイントとなるところでしょう。もちろん林道も雪はたっぷり。まだまだラッセルは続きます。
【林道着地点〜ふれあいの森ルートゲート〜除雪終了地点〜駐車地】
当然のノートレースの林道をスノーシューを沈ませながら下ります。これ、ワカンだったら泣きが入りますね。ヤマレコなんかではワカン派の人たちも多いようですが、最近のスノーシューは奥美濃の山でもガンガン登れるので私はワカンを使うことはなくなりました。とにかく「ワカンは浮かん」です。
いい加減に林道ラッセルもいやになった頃、ようやく我々のつけたトレースに合流してふれあいの森ルートゲートに到着。小休止を入れて、あと一頑張りです。するとその先でUターンして引返しているスキーのトレースが現れました。何しに来たのでしょうね?しかも我々のスノーシューのトレースを使っていますよ。
そしてやっとのことで除雪終了地点にたどり着き、スノーシューを外し、舗装林道を凍結に注意しながら歩いて駐車地に着いた頃には5時寸前でした。タップリ歩いて雪山満喫、ブンゲンには届かずとも大満足な一日となりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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hermit-crabさん こんにちは〜
さすがベテランさんは普通のルートではないですね www
こんなバリの尾根で行かれるとはー
私はスキー場からのベタなコースでもまだ勇気が出ません
なかなかご一緒してくださる方がいなくて。。。
滋賀で3番目に高いお山なのになんでこんなに人気ないんでしょうか!?
(金糞もだけどw)
ふれあいの森の方にも裏から回ってこないと入れないんですね
栃の実荘の道路からそちら方面の林道見てたら行けそうな行けなさそうな感じだったのでどこまで行けるんだろうって思ってました
しかしスゴイ雪ですね
トレースないところのラッセル。。。 午後からは雪がとけだしてめちゃくちゃ重かったですよね
まさかまさか近くにhermit-crabさんがいらっしゃるとは。。。 私もブンゲンのその尾根行きたかったデス。。。
この日の景色は本当にサイコーでしたし、私は貝月でさえ行けませんでしたがあの大展望でこの山域に訪れただけでも良かったと大満足でした
私はワカンの方が機動性がいいのかなぁと思ってたんですがスノーシューの方がいいとはビックリです
高くてとても買えませんがいつか使ってみたいなぁ やっぱりズブズブに沈んで登り続けるのは私にはかなりの負担が生じるので浮力が強力な方がイイです
ご一緒されたのは山だよ姉さん たびたびブログを拝見させていただいております ベテランの方で憧れでもありますが、私には行けない山域だったりルートだったりなのでとてもおよびません いつか参考にさせていただけるようになりたいなぁ
私の話題って。。。 めっちゃコワイんですけど
い、いぢめないでください・・・
blackさんこんにちは。
いえいえ、とてもベテランといえるような者ではございません
ただノートレースの雪山が好きなだけですよ。
おっしゃるとおり、こんな変な山を一緒に行ってくれる人はなかなかいませんよね。
貝月ゲレンデから坂内ゲレンデの連絡道路はしっかり雪で埋もれてましたよ。そのくらい雪があってくれないと困りますけど
まだまだ本来の雪の量ではないんでしょうけど、十分ヤブを抑え込んでくれるだけはありましたね。雪が重いくらいは目をつむりましょう
blackさんがすぐ近くにおられるとわかっていたら、絶対お誘いしてたのに
この日の展望は本当に素晴らしかったですね。残雪期の黄砂で汚れた雪と違って、純白の山々が美しくて。山頂に届かなくても大満足でしたね。
スノーシューは浮力ではワカンを圧倒します。ヒールリフターのおかけで急登でも楽です。ラッセル以外でも、笹を踏み倒したり、締まった雪には滑り止めにもなります。ただスノーシューなら何でもいいというわけではなく、超お勧めはMSRというメーカーのライトニングアッセントですね。高いですが、価値は十分にありますよ。
山だよ姉さんは小柄なかたで、お○ちゃんだし、馬力はそんなにありませんが 心意気だけは凄いんで、変な山でも誘えば乗ってきます 平日も山へ行ける人ですから、よかったら紹介しますよ
私も山だよ姉さんもblackさんのファンなんで、次はどこへ行くんだろうと楽しみにレコ見させてもらってます。山を始めてまもないのに、岐阜のヤブ山に興味を持たれるとは普通じゃない、われわれのチームにスカウトしたいよねーとかそんな感じで話題沸騰中ですよ〜
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