大山前衛 あこがれの善波峠
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 678m
- 下り
- 671m
コースタイム
天候 | 晴れ。日差し強い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
その他周辺情報 | 弘法山(の浅間山)下山後、目に着いた家系ラーメンを食べた。 |
感想
「丹沢今昔」に昭和の善波峠の写真がある。
切通しにいくつかの石仏が並び、実に好奇心をくすぐられる一枚であった。
著者の奥野さんは写真もお上手だ。
さてこの善波峠、秦野と伊勢原の境にある峠で、大山の南尾根の麓を越えている。
善波峠、ずっと訪れてみたい場所のひとつとして温めていたが、寡聞にもなにせ目ぼしい理由がない(失礼)。今回は5カ月ぶりのリハビリトレーニングも兼ねて、あまり長くなく、のんびり歩けるコースを考えていて思い至った。
当初さらにひよって、秦野⇔鶴巻の矢倉沢往還沿いのハイキングを考えていたのだが、さすがにそれは。と高取山、聖峰をからめてみた。(とはいえ、今回もれた善波峠〜鶴巻も歩いてはみたいのだが)
伊勢原からのんびりバスに揺られる。山里は今や春の盛りがすぎようとしていた。
桜、菜の花、それから名もわからぬ花、新芽、色とりどりに春の息吹を感じることができた。日比多神社、保国寺、それぞれに散策してみたいが、なにせ今日の目的は善波峠なのである。
本当に自分の不明を恥じるばかりであるが、なかなかどうして、聖峰は隅に置けない山だと思った。伊勢原から江の島、横浜、新宿が一望のもとであった。お堂のそばに立派な桜があり、この下でお花見をしたら気持ちよいだろうと思われた。お花見のベストポジションさえ空いている、落ち着いた場所であった。
高取山までは思いのほか急登で、運動不足の身に堪えた。肩の不調だけでなく、身体もなまり、このまま私は山から遠ざかってしまうのだろうか。そんな不安が少しある。
高取山山頂から上の、不動越え、蓑毛越え、にもぐぐぐーっと惹かれるのだがやはり今日の目的は善波峠なのである。
ここから善波峠までは大山の南尾根をずっと下っていく。トレイルランナーが多い。
さすがに標高も低いので、ゴルフ場の喧騒も聞こえてくる。246が木々の間から見えいよいよ善波峠だが標識がない(弘法山や鶴巻温泉というのはある)ので、どこが善波峠なのか、上から下ってくると少し心配になる。
矢倉沢往還の要所でもあり、御夜燈が旅人の目印となるよう灯されていた善波峠、今は誰も往来していない。(恐らく、ハイキングロードのメインから外されているので)
丹沢今昔に奥野さんが記したとおり、今でもそばにはラブホが建っている。周辺環境をかんがみて、関東ふれあいの道から外されてしまったことが惜しまれる。
しかし、破損した石仏や切通しからは、ありし日へ思いを馳せることが充分にできた。いい雰囲気を保った峠であった。
石仏の上に、御夜燈が復元されており、そこから弘法山へ続くハイキングルートに踏み跡は続いて行く。ここからは一般道に等しく、これまでと比べ者にならないほどのハイカーや家族連れとすれ違った。弘法山はこの日まで桜のライトアップが行われていた。
20年前、東海大に通う友達と南矢名の畑から弘法山を目指したことがあった。
ただの思いつきで弘法山へ行こうと思った。着の身着のまま、夕暮れが迫り不安になって途中で引き返した。そんなことがあった。
あの時たどり付けなかった弘法山に、20年の時を経て、私だけが訪れた。
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