紅白”花”合戦 満開、檜洞丸
- GPS
- 09:05
- 距離
- 12.4km
- 上り
- 1,298m
- 下り
- 1,280m
コースタイム
- 山行
- 7:38
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 8:59
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありませんが、注意して通過すべきところは何ヵ所かあります。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉は、中川温泉のぶなの湯が臨時休業だったため、御殿場線山北駅に隣接した町営さくらの湯 400円。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
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感想
いきなりですけど、歌舞伎に伊達藩の騒動を題材にした「先代萩」いうのがありまして、そこに出てくる八汐という御女中はすっごい悪いヤツなんです。まっ黒なんです。が、今日の主役のひとりは「シロヤシオ」。ヤシオは「黒」のワタシの勝手なイメージが大逆転?です。
前置きはさておき、前から気になっていた丹沢のシロヤシオとトウゴクミツバツツジ。しかも今週末がイチバンの見ごろということで、駐車スペースが気になりますが、いつもの三人ででかけました。
新松田駅を7時過ぎに拾ってもらって8時過ぎに西丹沢ビジターセンターに到着。駐車場も近くのキャンプ場に無事確保。支度を済ませて、さあ、出発。
すこし車道を歩いてツツジ新道登山口から登山開始。ゴーラ沢までは緩やかな登り。「をい!登ってるのかい?」ってくらいユルユル。お天気も最高で新緑がこれまた目にまぶしい・・・んだけど、ときどき出てくる小さな沢をまたぐ木の橋が・・・アブナイ橋なんですよ。
真ん中あたりのシナリ具合が摺りリンゴいや、スリリングな橋や、はじめから橋の面がナナメってる橋とか、写真にあげた橋のようにそのまま進むと戻って来れない「谷底への架け橋」があったり・・・まぁ、これだけ長い間会社勤めしているオッサンたちだから、仕事でアブナイ橋を渡るのは慣れ?ているかもしれませんが、このリアルなアブナイ橋は慎重に渡りましたよ。あははは。こんなアブナイ橋は、下山途中にもたまに現れて、結局、一日中つきまとわれました。
40分ほどでゴーラ沢に到着。ひと息ついて、さあ、登山道の続きは階段から。ここから急に道が険しくなってきました。ゴーラ沢までとはまったく違って急な斜面とときどき出てくる大きな段差がキツイです。
その一方で今回の山行のお目当てもチラホラ登場してきます。シロヤシオとトウゴクミツバツツジ、白と紅の競演、共演、饗宴・・・どれも当たってますね。他の山行記録や登山者のハナシを聞くと、今年は当たり年ではないようですが、初めてのワタシらには、それでもなかなかのもんだと思いました。
紅はともかく、白い花はなかなかうまく写真に撮れなかったですが、青空に白い花とか、紅白揃い踏みとか、月見草だけじゃなくてシロヤシオも富士に似合っているんじゃないの?という写真を撮りながら頂上をめざします。
展望台のほかにも富士山スポットがあるので、花を撮りつつ富士山もバックにいれて自然と枚数が増えていきます。まぁ、そんなカンジで歩くので、あと800メートルからなかなか進まず、自分たちの歩みが遅いのは完全に忘れてしまって、勝手に「山の中のこういう標識はアテにならんからなあ」と言いながらも最後の階段や木道を通ってようやく頂上に到着しました。
頂上は普段ならこれほど賑わっていないんでしょうが、今日ばかりはあちこちでお昼ごはんを楽しんでいる人がたくさん。眺望がきく頂上ではありませんが、木々のむこうにイイ感じの富士山も見える広い山頂です。稜線をたどっていくと、蛭ケ岳から丹沢山、さらにその向こうには小さく小屋が見える塔ノ岳。蛭ケ岳の小屋にはちよっとした思い出がある二人に、このまま稜線をすすんで、今夜はあそこでどう?って聞いたら、即座に「遠慮しておきます」って、相当キョーレツな経験だったんでしょうね。
お昼を済ませて犬越路方面に下ります。降り始めから急な斜面。その分、景色が開けて素晴らしいんですが、ヤセた尾根道とセットで用心が必要です。谷を吹きあがってくる風が心地よくて、野鳥の声を聞きながら歩くのは最高ですが、ケイコには充分なクサリ場が何ヶ所か出てきたり、ハシゴも出てきたり、思いのほか手こずりました。
なんと言っても登り返しがシツコイ。これでもかこれでもかで、毎度のことながら、こういうところでは「べーとーべんの交響曲」を想像してしまいます。「運命」の最後とか、サヨナラ〜、サヨナラー、さーよーーならさよならサヨナラ・・・っていうくらい往生際がわるい、シツコイ。ナベちゃんもこれには同意。そんなアップダウンが続いて、ホントにやっとの思いで犬越路分岐に到着。もうかなりグッタリです。
コースタイムでは、あと1時間で下の車道にたどりつけることになっています。
さっきの「べーとーべん」つながりで元社長のO賀(まんまやがな)さんが会社のオーケストラで第九を指揮をした時にステージでバイオリンを演奏してたナベちゃんが、あれはわかりにくい指揮で困ったとか、ある日、会社のエレベーターでハチ合わせして、ドアがひらいたら、エレベーターのハコの中が顔だらけ、それくらい顔でかやった、とか、さんざん盛り上がっていると、うしろから不意に「ドスン」という音が。
ナベちゃん転倒!!
とんがった石が七年ゴロシ的に”入って”いたりでもするとエラいことでしたが幸いにもフツウの?尻もち。階段状に積んだ土嚢のビニールに滑ってスッテンコロリンやったみたいです。もしドロ田状態のところに尻もちをついたのなら、帰りの師範代のスーパーカーの中は空気イスの刑のところ、これも運よく、落ち葉を払っておしまい。
さて、気を取り直して再起動!で、3歩進んだところで再びうしろから「ドスン」
師範代転倒!!!
あははは、何やってんのよ。ナベちゃんの尻もちの完全コピー。え〜何で何で?ふつうそれはないよねえ。「人の振り見て我が振り直せ」って知ってるよねえ。と思いましたが・・・・あっ!さっきまで盛り上がってたアレか。・・・・これはおそらく「O賀の怒り」に触れたにちがいない。「おのれ〜、ひとをコケにしおってからに!」っていう元社長の怒りのパワーがさく裂したんでしょうね。いえいえ、決してそのようなことは。あの第九では、ワタシ、前列でちゃんと歌えましたから。学生時代から「うしろでウソを唄う会」の会長だったワタシがですよ。♪風呂でシェー!寝る!出たら拭け!♪(Freude schöner Götterfunken) あははは。ワタシら社長、尊敬しておりましたですよ。ホントに。顔はデカかったですけど・・・あははは。
さてさて、怒りはこのあたりで鎮めてもらって、先を急ぎます。
と、ふと思ったのは、「今日、追い越されてばっかやな。」
そう。今日、誰かを追い越したという記憶がないんです。いつもはこんなことないのに、今日に限って若者はもちろん、センパイやおねいさんらにもどんどん道を譲りました。特に下山途中からナベちゃんの調子がもひとつ良くなかったというのはあるにせよ、ふだんから決して遅いわけではないのに、ナゼなんでしょう。みんな早く頂上付近の「満開」を見たかったから?いやいや、これも「O賀の怒り」のせいか?
頂上からなんと4時間、ゴロゴロ石の沢を下って、ようやく用木沢出合の車道に出ました。長かった〜。冬場ならもう日が暮れてます。で、ここから駐車場まで車道歩きです。道の右側にはいくつものオートキャンプ場。お天気もいいせいか、たくさんの家族が車でキャンプに来ています。ちょうど夕食ごしらえの時間帯。・・・・バーベキューのいいにほひが・・・・。だれか「をう!寄ってくか?」って冷えたビールとほどよく焼けたカルビ肉ごちそうしてくれませんかねえ・・・嗚呼、ハラへった。
車道を30分歩いて、今朝、登山を開始したつつじ新道入口を通過して、やっとこさ駐車場に無事帰還。9時間のロングコースでした。朝は早すぎ、夕方は遅すぎて駐車場の精算は事務所の人と顔をあわせることなく、田舎のモーテル(古い)?みたいです。
思えば4年前か?師範代にはじめてヤマ(塔ノ岳)に連れてってもらって以来、塔ノ岳は何回も、その先の丹沢山や蛭ケ岳にも行ったことはありますが、そこから奥は未知の山域。”檜洞丸”なんてオカマか入道が出てきそうな名前?だけど、いつもの丹沢とはまた違った魅力のあるお山でした。毎年この時期は夏の本番前の「ひみつ(じゃない)トレーニング」の山行ですが、今回はしっかりケイコつけられたカンジです。社長の怒りに触れて、アブナイ橋を何度も渡らされ、シツコイ登り返しにウンザリでしたが、最高のお天気の下、まっさかりの白と紅のツツジの競演、さわやかな風と鳥のさえずり付きフジヤマたっぷりの稜線歩き・・・・まことによろしうございました。
さて、最後にもうひとつ。
下山後の温泉、最寄りの「ぶなの湯」が臨時休業ってことで、とつぜん温泉難民になってしまいましたが、なんとか山北駅に隣接の町営「さくらの湯」にたどり着き、まず「フロ!」げっと。フロとくれば、次は「メシ!」で、さくらの湯で聞くところによると駅前にオススメ2件。1件目は居酒屋っぽくてけっこうニギヤカそうだったので、もう1件のほうをあたると、すでに閉店で真っ暗。さて、どうしたもんかいな?と駅前広場で思案していると割烹着の女性に声をかけられ「お食事?ウチ、来る?」と何だか「田舎に泊まろう」か「鶴瓶の家族に乾杯」的展開。声をかけてくれたのはその閉店したほうの店の女将さんでした。お店は昔ながらのいわゆる駅前食堂。
ウチの田舎の駅前食堂は「おやぢ!まだかいな?遅いなあ」「へえ、いまちょうど稲刈りがおわったとこで。」とか「おやぢ!シーフードドリア」「ああ、それな、お品書きに書いたあるだけ、いっぺんも作ったことない。」みたいなことはフツーでしたけど、ココは、焼肉定食2つとカツ丼をオーダーしたところ、「あー、ごはんが2杯分しかないから、ひとりは麺類にしてね」ここも駅前食堂らしい応対ですけど、聞けば、ついさっきカンバンにしたところらしくて、メシ難民で難儀していたワタシらのためにわざわざ「再オープン」してくれました。「地元のお客さんなら、玄関をドンドンとたたいて、むりやり入って来るんだけどねえ」って、さすが創業半世紀、老舗駅前食堂「しみず食堂」です。女将さんのハナシ、暖かかったです。お味もこれぞ駅前食堂っていう懐かしいお味でございました。デザートにスイカまでいただき、ホントにごちそうさまでした。また今度来たら、評判の「かつ丼」いただきます。
2017年夏の山行計画が後立山連峰(白馬岳〜唐松岳)に決まり、「さて!体作りの
トレーニングの開始!」と考えていた5月半ば、「檜洞丸にシロヤシオを見に行こ
う」とStantonからのお誘いを受けました。
初めて行く西丹沢のルート かつ トレーニングには絶好の変化に富んだルート
として、期待を胸に 西丹沢ビジターセンター〜ツツジ新道〜檜洞丸山頂〜犬越路〜
西丹沢ビジターセンターの周遊コースへと イザ出発!
5月下旬は シロヤシオとトウゴクミツバツツジの花が同時に拝める絶好の季節でも
あり、おびただしい混雑を懸念しましたが、朝方まで残った雨天のせいでしょうか?
朝8時の到着後、駐車スペースも確保でき、芋の子を洗うような登山者渋滞もなく
しっとりとした山行を楽しむ事ができました。
(西丹沢ビジターセンター〜ツツジ新道)
山頂までの標高差1060mをゴーラ沢の出会いまでは穏やかに、その後 山頂までは
ハシゴ、クサリ場も現れて緩急を繰り返しつつ登っていきます。
足休めとなるポイントが少なく、呼吸が荒くなってきた頃、待望の紅白ツツジと
宝永山を携え冠雪の富士山が出迎えてくれます。 絶対的な美しを持った景観に
心から癒され、そこまでの疲労も軽減されます(^_-)-☆。
それにしても、今日来ている登山者の方々、老若男女問わず次々と私達を追い抜い
ていきます(*_*) 私達、そんなスローペースでもなく、道草ばかりしている訳で
もない(してはいますが、、、)のですが、ここは健脚強者ぞろいのルートなの
かのしれません。
(檜洞丸山頂)
3時間20分程の行程で山頂到着。 広めの山頂は樹木が茂り、隙間から垣間見る
ように景色が広がっています。 この日は、西方 南アルプス方面は雲に覆われて
いましたが、富士山、山中湖、愛鷹山の南西方向にワイド感たっぷりの眺望を見る
事ができました(^^)v
(犬越路 下山ルート)
この犬越路、距離が長めで、ヤセ尾根、クサリ場、キケン箇所と注意を喚起する
ガイドも見られますが、山が好きな人ならぜひ行ってみるべきすばらしいルート
です。
ダイナミックな風景の広がり、樹林帯の植生変化、縦走路の楽しさ、ちょっぴり
スリリングな難所通過、等々 山の楽しさが4時間の行程に凝縮されています。
この日は、午後の遅い時刻まで、見守ってくれた富士山に大感謝です。
(Wスリップ事故(>_<)の反省)
私達、ある共通の話題に夢中になりながら(詳細はStantonがレポートしてくれる
事でしょう?)、最後の急斜面を下山中、私の前を行くナベちゃんが滑りやすい
サンドバックに足を取られ、しりもちをつきました。
こんな時、同行者は、「大丈夫!怪我ない?」と笑顔☺で声をかけますよね。
ところが、このセリフと笑顔の奥には「私だったら、ここではコケないけどね!」
と実はもう1つ心のセリフが隠されているのだと思います。
例外なく私もナベちゃんに笑顔☺で「大丈夫!怪我ない?」と声をかけた、その
約2秒後、サンドバックに足を取られ、みごとにしりもちをついている私がそこに
おりました(>_<) 私は心の声を隠していたのでしょうか?(;_;)
邪念は決して持ってはいけません。「大丈夫!怪我ない?」の声かけは、「心から
発するピュアーな発言でないといけない!」とここに反省文を書いております(;_;)
(まとめ)
丹沢山系を蛭ケ岳を中心に東地区と西地区に分けるとすれば、
東地区:スター揃い、テーマパークに行くようなきらびやか山域
西地区:山が語りけてくるメッセージを静かに受け止める、しっとりとした山域
と相反する雰囲気があります。
両山域とも、身近に感じられる標高にかかわらず、自然の持つ厳しさ、優しさを
余すところなく感じる事ができます。
今回のルート、「日帰りでこんなにも充足感を満たしてくれる山域って貴重だな」
と山からのメッセージを全身で感じられた楽しい1日を振り返っています。
お疲れさまでした。
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