ツラい、ウマい、コワい梅雨の晴れ間に天狗岳
- GPS
- 08:45
- 距離
- 8.8km
- 上り
- 908m
- 下り
- 866m
コースタイム
天候 | 晴れ/くもり |
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過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険な場所はありません。 |
その他周辺情報 | 下山後のお風呂は唐沢鉱泉 700円 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
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感想
さて、7月のメインイベントを控え、梅雨の晴れ間に、いつもの3人に今日はゆーみんも加わって、「ひみつ」にならない「ひみつトレーニング」に北八ヶ岳の天狗岳へ。
先月の檜洞丸での「O賀の怒り」に触れずに難を逃れたゆーみんもどこかで「ひみつトレーニング」をしてきたみたいで、何やら「ひみつ」なのか「ひみつでない」のか、いったいどこまでが「ひみつ」なのかさっぱりワケがわからなくなりましたが、まぁ、何はともあれ「ゆーみん」乗せたら「中央フリーウェイ」ということで、いつもの時間にいつもの場所、町田駅前を出発です。
途中、大きな渋滞もなく、メンテナンス明けの師範代のスーパーカーはブレーキをかけられると寂しげな悲鳴をあげるヤンチャなクセもなくなり、快調に♪こ〜ふ地区をお〜いこし〜♪山に向かってトバシます。
予定通り9時過ぎに唐沢鉱泉着でしたが、登山口にちかい駐車スペースはすでにいっぱい。このあたりまで来ると、中京圏のナンバーもたくさん来ています。
仕度を整えて、登山開始。さて、今日は、誰が何をやらかしてくれるんでしょうか。わくわくドキドキのスタートです。八ヶ岳は四年前の秋に三人で赤岳に行って以来、その時もいろいろやらかしましたが、南のほうとはまた違った北八ヶ岳の魅力を発見できればと期待がふくらみます。
登り始めるとすぐに出て来ました、倒木に緑いろの苔がびっしりの風景。やっぱりコレですよねえ、北八ヶ岳といえば。山をはさんで反対側のしらびそ小屋からのほうがもっとそれらしいのかも知れませんが、こちらも十分、雰囲気あります。
50分ほどで最初の分岐、尾根に出ます。なかなかいいペースです。尾根には出ましたが、まだ樹林帯の中。ときどき木の根っこがむき出して段差のおおきな箇所もありますが、まだまだ元気、第一展望台めざして進みます。
ヤマレコの投稿でよくお目にかかりますが、急にパッと開けたところに出ると、「ああ、ココが第一展望台か」と思って、立ち止まって写真を撮りますが、実は第一展望台はその先なんですね。ココはフェイント展望台あるいは第0展望台?ですかね。
陽射しもあって、お天気は悪くないんですが、やっぱりなんとなく梅雨らしいモヤモヤした雲が空をおおっています。が、遠くに以前、登った赤岳、中岳、阿弥陀岳はちゃんと見えています。なだらかに広がったすそ野も見えますし、また、荒々しい山肌を見せているところもあります。
登山道の傍らには、特徴のあるカタチをしたピンク色のイワカガミが花を咲かせているのがよく目につきました。こういう特徴のある花はいいんですが、そうでないのは、なかなか覚えられませんねえ。
第二展望台からは目指す西天狗岳がみえましたが、よく見ると岩の斜面に白いペンキで書かれた登頂コースを示す〇✖がはっきりわかります。ほぼ直登です。岩もゴツゴツとデカそうです。
いったん下って、いよいよ山頂への直登に取りつきます。遠くから見るよりひとつひとつの岩が大きいです。この岩場を前にして、ゆーみんのうまいネーミングに脱帽。人、いや、ゆーみん呼んで「岩まつり」。
どこからともなくサブちゃんの♪まぁ〜つりだ、まつりだ♪っていうのが聞こえてきそうな気がします。そういえば、サブちゃんの持ち馬 キタサンブラックは明日の宝塚記念に勝って、サブちゃん、また唄うんですかね。(結果は残念ながら9着でしたあ)。
ゆーみんは自分のひみつトレーニングでも、「岩まつり」の洗礼を受けてたようですが、それでもトレーニングの成果でしょうか、ひとつひとつ着実にクリアしていきます。いやいや、「岩まつり」(ロック・フェスティバル?)はフジだけじゃなかったんですねえ。八ヶ岳でもキョーレツな ”ハード” ロック・フェスティバル開催中でした。
ようやくまつりの熱狂を終えて、西天狗岳の山頂に到着です。それにしても予想外の「岩まつり」でした。涸沢のザイテングラートとまではいかなくても「西天狗(サイテング)らっと」くらいはありましたねえ。頂上では、やはりはるか遠くまではムリですが、赤岳から蓼科まで八ヶ岳の全容がはっきり見てとれる360度の大パノラマを満喫することができました。梅雨のさなかにこれだけの眺望が楽しめて、来た甲斐バンドがありました。(いいかげん離れましょう。)
さて、西天狗岳の頂上で、恒例?のお約束?の天狗ポーズ(まんまやがな。ヒネりなさい、ヒネりなさい。)で1枚撮って、次はコースタイム20分でおとなりの東天狗岳。山頂への登りは先ほどとは違って静か?です。
当初の予定では、東天狗岳の山頂で昼食をとることにしていましたが、ゆーみんが先ほどの「岩まつり」でフィーバー(これは若いモンにはわかりませんな。トラ蛍いや、トラボルタ知らんわな。)しすぎたのか、「ちょっと、息苦しいかも」って不調を訴えて、これはタイヘン。むかし、高尾山の1号路を10分歩いて「何か息苦しいわ。高山病かしら?」ってのたまわったおねいさんが居ましたが、2600mを超えているココでは、酸素も薄いんでしょうから、可能性はじゅうぶんあります。昼食は取りやめて、とにかく下山することにしました。
とりあえず下に見えている黒百合ヒュッテまで下ります。途中「あれ?どっちだ?」というポイントもありましたが、ガケを右にして、分岐点の中山峠まで進みます。そこから黒百合ヒュッテまでは5分ほどの道のりです。
今回の山行、事前に情報を集める段階で、師範代が黒百合ヒュッテの紹介を見つけましたが、そこには「ビーフシチューが名物」とありました。山頂でお湯を沸かしてラーメンというのが標準パターンで、しかも今回、どう見ても黒百合ヒュッテにたどり着く時刻はお昼をとうに過ぎているので、ワタシなど、「ビーフシチューなんて目の毒だあ」と言っていましたが、まあ、なんと図らずもそういうことになってしまいました。
待つこと少し、ミニサラダ、パンとともに運ばれてきたビーフシチューは、とても山小屋のメニユーとは思えない本格的な一品でした。おまけに今晩、小屋では「ピアノと聴く山の調べ」と題した音楽会が予定されており、その出演者が本番前の「ひみつトレーニング」中で、Debussy(でぶっしー=太ったふなっしーちゃいます。ドビュッシーです。)やChopin(”ちょぴん”ちゃうで、ショパンやで。)のピアノ曲の演奏がまたすばらしい雰囲気を作ってくれます。ビーフシチューなどというものは、街なかで食べた記憶はまったくありませんが、こんなところでこんなに本格的なものをいただいて本当にラッキーでした。
おなかも満ちて、ショパンのノクターンまで聴かされたら、もうここが2400mの高原ってこともすっかり忘れてしまい、そのまま「おやすみなさい」って言ってしまいそうでしたが、気がつくとそろそろ出発しないとマズい時間。意を決して出発です。
さて、ここから唐沢鉱泉までは、コースタイムで40分ほど。もう一息です。水は流れていませんが沢のような道を降りていきます。石もゴロゴロしており、あい変わらず
「岩まつり」後夜祭みたいなカンジです。
師範代もナベちゃんも今日はヒザの具合も悪くなさそうですが、ワタシとゆーみんが少し先を歩いていました。途中、若い登山者が下から登って来るのが見えました。コレ、ワタシだけじゃなくてゆーみんもハッキリ見ていました・・・・が、その若者、いつまでたってもすれ違わないんです。え?道は1本しかないのに・・・どうも気になって、ゆーみんに話しかけると「え、ワタシも」・・・どこかに別の道があるのかと探してみましたが、それらしいものはなくて、人の気配もなくて・・・・ひえ〜、き、消えた登山者、天狗岳の怪・・・・土曜日なのに火曜サスペンス劇場かい。場所が場所だけに、お天狗様?それともお狐様?ナゾは深まるばかり。
いったいどこに消えてしまったのか気にしながら歩いていましたが、ふと気がつくとコースタイムを過ぎているのに、一向に唐沢鉱泉に近づいている気配もなくて、決して遅いペースではないのに・・・え、やっぱりお狐様のしわざか。
そういえば、上方落語に「七度狐」というのがあるのを思いだしました。人に悪さをされたら、七度仕返しをするという狐のハナシで、この狐に悪さをした旅人が、幻覚を見せられて、田んぼを川だと思いこみ、ハダカで渡ったり、お寺で壁土の雑炊を食べさせられたりするお話しで、ひょっとすると、ワタシらもお狐様にバカされて、同じ場所をグルグル回らされているからいつまでたってもゴールに着かないのかも・・・やだよう。コワいよう。この先唐沢鉱泉でお風呂に入るつもりなのに、ひょっとしたらカコイもなにもないホントの露天風呂?に喜んではいってたりして。
とまあ、永遠にすれ違わない登山者はともかく、どうやら狐にバカされたわけでもなく、唐沢鉱泉(らしき建物?)に到着しました。お疲れさまでした。いやいや、赤岳なんかと違って、もっとやさしい行程かと想像していましたが、なんとなんと、けっこうハード(ロック)でございました。まあ、長い行程でしたが、途中で美味しいものもいただき、ミステリーにも遭遇し、楽しいオーブンな(ひみつ)トレーニングになりました。あははは。また、無意味にダラダラ長くなりましたあ。では、また。
7月の夏山イベント(後立山)に向けての足慣らしトレーニング(第2弾)として、唐
沢鉱泉を起点とした西天狗岳〜東天狗岳〜黒百合ヒュッテ〜唐沢鉱泉の長野県側周遊
ルートを選びました。
私 山梨県側の稲子湯〜しらびそ小屋〜中山峠〜東天狗岳〜本沢温泉〜稲子湯ルート
は経験ありますが、西天狗岳方面は初めての体験です。
紅一点ユーミンの参戦が決定となり、山梨県側のルートの記憶を元に
「コケ蒸した北八ヶ岳らしい静かな山だよ!」とか
「山頂付近は岩がゴロゴロしているけど、危険個所のない穏やか行程だよ!」とか
「安全アピールの誘い文句」を盛んに投げかけていましたが、、、
下山後の今 私についたレッテルが「たぶらかし屋!」とか「大ウソつき!」とか
ボロボロになっていないかと不安な日々を送っています(;_;) (同行のみなさんは
みな優しいですね。そんなそぶりは皆目見せていませんでしたが。。。)
ここで私宣言します。
よく、南八ヶ岳(アルペンムードの険しい山域)北八ヶ岳(コケ蒸した静な山域)と
一言で括ってしまうのは、もう止めます!!(*_*;
かつて行った山梨県側の天狗岳 と 今回行った長野県側の天狗岳とはまったく異な
る側面を持っていました。「穏やかな山」の一言で語ろうとしていた私、明らかに
間違っていました(>_<)
緩急を繰り返しつつ、苔むした緑色の樹林帯の山道(涸沢鉱泉〜西尾根)
南八ヶ岳の山々を眺めながらアップダウンの稜線歩き(西尾根)
三点支持、ロープ補助も要する大きな岩の急登(西尾根〜西天狗岳山頂)
2つのピークに挟まれた、急降下〜急登の稜線歩き(西天狗岳〜東天狗岳)
段差のある岩場 樹林帯の長い下り(東天狗岳〜黒百合ヒュッテ〜パノラマコース)
これらはみな、天狗岳が特徴として持っている側面です。
山行前の「印象操作」(流行語大賞!)のせいでしょうか? 下山し唐沢鉱泉に
浸かり出た言葉は「思っていた以上にハードな行程だったね」と8時間超に渡る
長い1日を振り返っている私達がおりました。
(しゃりばて&ビーフシチュー)
この日の私、朝食はカレーパン半分とタイ焼き半分、西天狗〜東天狗山頂まで
なかなか好調のまま、行動食も取らずに登頂したまではよかったのですが、
下山開始直後より、軽いふらつき感が始まり、昼食休憩の黒百合ヒュッテで腰を
おろした途端、胃のムカムカ感が始まりました(*_*;
東天狗岳山頂では、同行のユーミンが私と同様の症状を訴えた為「高山病か?」
と昼食を黒百合ヒュッテに伸ばし、下山を開始していた時の事です。
黒百合ヒュッテ&昼食 と言ったら思い浮かぶのは 名物「ビーフシチュー」
しかありません(^_-)-☆
「怪我の功名」と言う表現が適切であるかは疑問ですが、15時近い時刻にもかか
わらず、ショパンの「夜想曲」生演奏が流れる小屋の食堂で、下界でも十分に
ハイクオリティとして通用する「ビーフシチューセット」にありつける事ができ
た後、すっかり体調が回復したユーミンと私は唐沢鉱泉 へのパノラマコースを
下山して行きました♪♪!
思うに、2人の不調原因は「ハンガーノック」(所謂「しゃりばて」)だったので
はないでしょうか? 食後に即体調が回復したのは、多少 ビーフシチュー成分の
「効能」があったのかもしれません??
いずれにしても、行程中こまめな栄養補給の大切さを実感した経験となりました。
(まとめ)
天狗岳、前述のごとく、「北八ヶ岳」の一言では語れないアルペンムードも合わせ
持つ名山です。東天狗岳vs西天狗岳の容姿の違い、山梨県側vs長野側の見下ろす
風景の違い そんな比較を楽しみながら歩いているだけでも、山に迎え入れられた
感覚に満足を覚えた1日となりました。
お疲れさまでした。
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