真夜中の愛宕山・初の千日詣り(SkyWalkingでGPSロギング)
- GPS
- 06:34
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 950m
- 下り
- 969m
コースタイム
- 山行
- 3:09
- 休憩
- 2:14
- 合計
- 5:23
天候 | 晴れ(非常に蒸し暑く、コースはぬかるんで滑りやすい状態) |
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過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
帰り:京都バス清滝バス停 |
コース状況/ 危険箇所等 |
愛宕山山頂の愛宕神社まで、麓の清滝から表参道で。年に一度の愛宕神社・千日詣りが今回の目的のため真夜中の登山となったが、一般の参拝者でも歩けるように参道となっている山道は一晩中照明が灯されていました。雨上がりの後のぬかるみと、30度近い気温、山道の蒸し暑さのため体力の消耗は激しかったです。帰りの下り道で、清滝到着直前の急な下り坂がぬかるんで非常に滑りやすかったので、転倒しないよう注意が必要でした。 |
写真
装備
個人装備 |
Escape Bivvy
エマージェントシート
クマよけ鈴
非常用笛
携帯トイレキット
ゴミ袋
着替え用Tシャツ
プラティパス
Tシャツ
クライミング用パンツ
靴下
雨具
ザック
行動食
飲料
レジャーシート
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
タオル
ストック
登山靴
iPhone7
SkyWalking
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感想
今年3度目となる京都・愛宕山登山は、以前から一度は行ってみたかった念願の愛宕神社総本山・千日詣りとなりました。これまで何度か噂に聞いていた千日詣りに行こうとしてきたものの、なかなか時間がとれずに断念。今回ようやく実現しました。
愛宕神社総本山の千日詣りは、愛宕神社総本山の公式ウェブサイト
http://atagojinjya.jp/
によると、
「7月31日夜から8月1日早朝にかけて参拝すると千日分の火伏・防火の御利益があると云われ、毎年数万人の参拝者で境内参道は埋め尽くされる」行事で、
・7月31日午後9時 夕御饌祭(ゆうみけさい)・・山伏によるゴマ焚き神事。
・8月1日午前2時 朝御饌祭(あさみけさい)・・人長の舞奉奏、鎮火神事。
の神事が執り行われる、と紹介されています。京都在住5年目になる私としては、どうしても行ってみたい伝統的行事のひとつでした。
この時期の京都は、夜になっても蒸し暑く、暑さが特に苦手な私は到底登山などする気になれないのですが、今日だけは特別。JR嵯峨野線・嵯峨嵐山駅近くのバス停から千日詣りの参拝客で混雑している臨時バスに乗り、麓の清滝に到着したのは、もうすぐ日付が変わろうとしている7月31日午後11時。千日詣りでなければあり得ないような時間帯ですが、愛宕山の登山口となる清滝の集落は、既に参拝を終えて下山してきた人、これから山頂の愛宕神社を目指す老若男女が入り混じり、これまで見たことがないほど、千日詣りに来た人たちでごった返していたのでした。
ほとんどの参拝客は、ミドルカットの登山靴などではなく、Tシャツにスニーカーといったスタイル。いつもなら真っ暗なはずの表参道(といっても立派な参道ではなく、麓から愛宕山山頂まで4kmほど続く山道)の頭上には、千日詣りに来た人たちの足元を照らすための電球が数メートル間隔でぶら下がっており、ヘッドライトなどの装備がなくても、歩くのには困らない程度に照らされていました。照明の明かりを夕暮れ時と勘違いしているのか、麓からしばらくの間、蜩が一斉に発する「カナカナカナカナ・・・」という鳴き声が、辺り一帯に響くのが印象的でした。
いつものようにiPhone7にインストールしているSkyWalkingの起動して、GPSロギング開始して、登山スタート。表参道入り口の鳥居を抜けて、最初の急登を登り始めると、想像以上に蒸し暑く、一気に汗が吹き出して、とても清々しい山登りとは言えない状態。中には子供連れで登っている人もいて、スゴイなと感心するばかり。夏の蒸し暑さが苦手な私は、暑さ対策に冷たい飲み物を入れた保冷バッグなど、万全の用意をしてきたのですが、これはキツイ道程になりそうだと予感したのでした。面白いのは、上から下山してくる人と下から登ってくる人が山道ですれ違う際にする挨拶。下山する人は「おのぼりや〜す」、登る人は「おくだりや〜す」とそれぞれ声を掛け合います。普段の愛宕山で耳にしないので、おそらく千日詣り特有の挨拶だと思われますが、京都的ですね。
五合目の休憩所に到着したころには、暑さでかなり消耗し、Tシャツは汗で既にズブ濡れ状態。この時点であまりのハードさにほとほと登るのが嫌になりましたが、ここで敗退してしまっては、元も子もありません。少し休憩して息を整え、気合を入れ直して再び登り始めました。水尾の分岐に到着したのが、日付も変わった8月1日の午前0時40分ごろ。かなりバテていましたが、標高が高くなるにつれて皮膚感覚的には濡れたTシャツはヒンヤリとし、暑さ自体はさほど気にならなくなってきたのですが、既に汗でビショ濡れのウェアやザックが張り付く不快感と、歩いているとメガネが曇ってくるような山の湿度の高さにほとほと参りました。こればかりはどうしようもなく、無理なペースにならないように少しずつ歩を進めていくしかありません。ようやく黒門を過ぎて、あと一息。山頂付近の愛宕神社境内に到着したのは、午前1時過ぎでした。これほどキツく感じた愛宕山は、ちょっと記憶にないぐらいでしたが、どうにかたどり着きました。
境内では、大勢の参拝者が行き交っていました。社務所では冷たいペットボトルも販売されており、ポカリスエット500mlを飲んで、少し回復。石段を登り、愛宕神社の社殿へ行くと、大勢の参拝客で社殿内は埋め尽くされておりました。深夜1時過ぎだというのに、こんなに混雑した愛宕神社を見るのは、もちろん初めてのことでした。社殿の隅っこの方にレジャーシートを敷いてどうにかザックと腰を下ろせるスペースを確保し、用意してきたTシャツに着替えて、かなり快適になりました。蒸し暑い季節の山行に、飲水と着替えは絶対に必要なアイテムですね。しばらくすると冒頭で紹介した朝御饌祭(あさみけさい)が愛宕神社の本殿で始まりました。神主や権禰宜らが、伝統的な衣装を身に着け、雅楽の演奏に合わせて舞を奉納。寝不足と汗をかき過ぎた疲れでフラフラしておりましたが、千日詣りの神事をしっかりとこの目に焼き付けました。
神事が終わった後、少し仮眠できるスペースもなく、遠雷の気配もあったので、夜明けを待つことなく、とっとと下山することにしました。夜が明けて明るくなってきた頃、清滝に下山しました。帰りも足元がぬかるんで極端に滑りやすくなっており(慎重に歩いていても何度かスリップ。湿度で汗だくのところ、さらに冷や汗をかきました)、登山靴を履いていても転倒しないよう神経を使いました。子供連れも見かけましたが、みなさん本当にスゴいです。この蒸し暑いコンディションでは、小さい子供を背負ってのこの山行は、子供も大変だし、私にはちょっと無理だなと思いました。
今回の山行で千日詣りをする目的は達成できました。ただ暑さが苦手な私にとって、事前に万全の準備をしてきたつもりでしたが、蒸し暑さでこれほど体力を消耗するとは、想像以上のキツさでした。来年の千日詣りは行くかどうか自問してみましたが、何とも言えない気持ちです。ただ、一度は行っておくべきかと。そんなふうに感じた初の千日詣りでした。
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山岳地帯など、ネットに接続できない環境での道迷いを防止することを目的として私が開発しているアプリで、iOS端末(iPhone, iPadですね)で利用できます。国土地理院防災アプリケーション審査委員会が公募した防災アプリとして高い評価を受け、平成28年度防災アプリ賞を受賞。機能制限版は無料で利用できます。iPhoneユーザーの方は、ぜひApp Storeからダウンロードしてみてください。
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