釜川 中ノ沢
- GPS
- 29:16
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 995m
- 下り
- 1,008m
コースタイム
天候 | 1日目、朝まで雨〜晴れ、2日目、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 由屋 https://tabelog.com/niigata/A1504/A150403/15001124/ メンバーお勧めのへぎ蕎麦屋、美味しかった。 |
写真
感想
釜川右俣ヤド沢へ向かったはずが、釜川中ノ沢へ。
元々ラッキーさんと泊り沢に行きたいというところで、関西の簡単な沢に行こうかーと言っていたので、気軽に構えていたら出発5日前にヤド沢に行く事に既に決定していてビビる。
相談した時に3級以上の沢に行ってみたいと伝えていたので、有難い話だが、油断していたので急に気構えて下調べを始める。
金曜日、前泊は道の駅の信越さかえ、前日からの予報で土曜は早朝に雨、その後回復傾向となる見込みで入渓自体危ぶまれていた。
3〜5時頃に掛けて予報通り強い雨となったが、6時台には綺麗に止んで日が差し始めていた。増水の状況を見ての現地判断となる。
増水しているのは間違い無いのでゆっくり出発。
ニューグリンピア津南を目指し車を走らせる、新潟地方らしい牧歌的な風景とすっかり晴れた天気にテンションが上がる。
林道に入りしばらく進むと、ゲートを確認、手前に駐車する、入渓は9時頃となった。
入渓直後から水量の多さに目を見張る。
泥水がゴウゴウと音を立てながらぶつかり合って飛沫を上げている。
様子を見ながら行けるところまでと言う事で進むが、10分もしない内にヤバイ気配が臭ってくる。仮に落ちた場合、流れが複雑でどうなるか予測が付かない。
いよいよ腰まで浸からないと通過できない箇所が出て来たが、モリさん平然と進み出す。うーん、マジかー。
流れが少ない所ではあるが、身体が離れて流された場合、そのまま岸から剥がされて揉みくちゃにされそうである。しかしフォローで行けば、流れの強さや深さ、ホールドの雰囲気も見えるので随分安心。
クライミング同様、先行するのはメンタルの強さが必要だと思った。
それから何度か際どい渡渉を経て巨岩帯を進む。
スクラム渡渉、全力の幅跳び張りのジャンプで流れを飛び越える等。
一度、スクラムで進んだが、先頭のワルさんが「無理無理戻れ!」となって後列で引き上げたとこがあった。不謹慎ながら笑えた。
渡渉のポイントの探し方や、対応手段についても勉強になる部分が多く、考えてみるとこの辺りが面白さで今回のハイライトだったようにも思える。
その後、なんとか巨岩帯を抜けて最初の二股直後のCS滝に到着。ちょっと考えられない水量がお出迎え。ここを左岸から巻く事とする。ロープを出し、トラバースを試みるも厳しく、時間的にもここで撤退を検討。このまま稜線沿いに林道まで上がり切る案を試みることに。
しかし、稜線を少し進むと、目の前に岩壁が立ちはだかる。地形図に照らして見ても読み取るのが難しいが、何れにしてもちょっと越えるのは厳しそう。下部まで行けば判断が変わる可能性もあるが、時間的にも押してきておりリスキーだった。
結果、撤退判断。CS滝上部まで戻り、懸垂下降となる。
結局振出に戻り、二股でしばし休憩、作戦会議。
水量が減ったにしても、このままヤド沢は抜けられないので、二股を左に進み、中ノ沢を抜けるか、沢下降で入渓点まで戻るかだ。
このまま帰ったのでは不完全燃焼感は否めない。中ノ沢へ進む事となる。
しかしこの中ノ沢、滝に次ぐ滝。しかも巻きもルーファイをミスると厳しいところもある。
少なくても3級以上ありそうな匂いがプンプンする。しかし、的確に巻けばイージーに抜けられていたので、すこぶる厳しいという程でも無いのかも。
途中、右岸から巻いた7〜8m滝で、私がノーロープでちょっと攻めたところを先行したのだが、多分行けるだろうと思いつつ、体を上げたが最後引き返せないと思われる、かつ、落ちたらタダでは済まないだろうなというところがあり、私は諦め引き返し、大回りして巻いたところがあったが、モリさんが「シビれた〜」的な事を言いつつ、実に楽しそうに抜けていたのが鮮烈に印象に残っている。(家族持っちゃったら)俺はもうこれ出来んな〜と思うとなんとも言えない気持ちになった。最初にアルパイン系のトレーニングを始めた時にも一度思った事だが、明らかに前とは重さが違っており、そもそも3級以上行きたいって言ったの自分だしで、何言ってんだコイツっていう話だわなと思うと口にも出せず、山行を終えた後まで含めてグルグル考え続ける事になる。根本的な今後の山の向き合い方を突き付けられた気持ちであった。遅かれ早かれ考えなきゃいけない事だろう。でないといつか仲間に迷惑を掛ける。
その日は最後の二股手前まで進み、焚火泊。
らっきーさんがきっちり人数分岩魚を釣り上げてくれた。流石。
実に一年ぶりの焚火で、これが念願であった。やはりいいものだなと思う。
満点の星の元、一本大きな木が浮かび上がって印象的だった。
下で買った地酒を熱燗で飲みながら、気持ち良く床に着いた。
翌日は、難しいところは無かったが、写真にある排水溝箇所を過ぎて、林道を見逃し時間をロスしてしまった。これは回復傾向にあった気圧の変化で全員の高度計が100m以上ズレていた為の思い込みがあったように思う。また、一度排水溝の上部まで上がって道が無い事を確認していたものの、結果としては藪に埋もれているだけで、そこが林道で正解であった。
高度が予定より低い、林道らしき道が無い、その為林道はまだこの先であるという2つの思い込みポイントだが、日が変わった場合特に、高度計を合わせ直す事、賛否あるが頼る情報が少なければ早い時点でGPSも参考にするなどの対応が取れたように思う。
また、排水溝上部からの林道を歩き始めてから、ヤド沢の出合まではひたすら藪藪藪で、このあたりの人の入ってなさが伺えた。途中らっきーさんがハチに刺されるなどのハプニングを経て、長い下山を完遂。中ノ沢の完全遡行がここに達成された。
感想遅過ぎて多分誰も見てないと思いますが、一緒に行って頂いたらっきーさん、ワルさん、モリさん、ありがとうございました。色々感じる事が多い山行でしたが、遅かれ早かれ同じポイントで悩んでたはずなので行って良かったなと思います。
感想が遅かったのは、忙しかったのもそうですが、主に自分の山との向き合い方、スタンスがハッキリしない問題が大きかったからです。勝手に滅入っててすみません(笑
自分の中ではある程度答えが出ているので、当面はぬるくやって行こうかと思います。適当に今後も遊んで頂けたら有難いっす。
ありがとうございました!
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