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ヤマレコ

記録ID: 1310109 全員に公開 ハイキング槍・穂高・乗鞍

秋の常念岳(100回目記念) 

日程 1999年10月02日(土) 〜 1999年10月03日(日)
メンバー , その他メンバー1人
天候晴れと雨
アクセス
利用交通機関
車・バイク

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写真

100回目の記念布を持って
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100回目の記念布を持って
山小屋でいただいた登頂証明書
2017年11月12日 12:33撮影 by SC-03E, SAMSUNG
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山小屋でいただいた登頂証明書

感想/記録

二人の山行も100回目となり、少し拘りがあって一泊で行ける山を探すのに困った。それに3日の夜は実家の法事があり、夕方6時頃には帰りたいが、時間的に無理なら断ろうと思ったりしていた。父さんが北アルプスで最初に登った山である常念岳へ紅葉を期待して登ることに決まった。
 1日夜9時に出発。のんびり運転でボーとして小牧ジャンクションを通り過ぎ名古屋まで行ってしまった。仕事で疲れて眠った父さんは、こんな私の運転に気が抜けないと思いはしないかと気になったが、気にしない様子でホッとした。安曇野から一ノ沢の林道に入る場所が分からなくて迷ったが、無事に着くことができた。工事のため林道終点までは入れず、約1.5m手前の道路沿いに登山者の車がたくさん止まっている。その隙間に車を入れて車中泊をした。2日朝空は曇っている。7時10分出発。工事場所を超え、沢沿いの林道を歩いていると登山者を乗せたタクシーが入ってきた。約20分で一ノ沢山岳補導所に着いた。父さんはこんなきれいなトイレや休憩
所はなかったと昔を懐かしそうに話してくれた。ここから登山道をしばらく歩くと祠があり山の神と書かれている。父さんは岩だらけの登り辛い道になるよ。と教えてくれたが沢から少し離れた整備された山道を歩いた。9時10分笠原沢出会いで沢に降りて休憩した。広い沢で気持ちがよい。父さんは昔歩いた道を思い出しながら、こ
んな楽な道ではなかったと言う。父さんと私の地図で見比べるとルートが変わっていた。父さんは沢の岩に登山道のしるしを見つけ、昔はあの道を歩いたのだろうと思い出していた。前を歩く父さんとだんだん距離が離れ姿が見えなくなり、私は息苦しくなって、足が前に出せなくなった。登山道脇で休憩していた男の人二人が、「女の
人は強いねえ」と言った。「主人はどれほど先ですか」と尋ねたら、ちょっと先だよ青いバンダナの人だろ?いい男だねと言った。ゆっくりゆっくり歩いてやっと父さんの姿を見た。父さんはこのタバコを吸ってまだ来ないようだったら戻って見ようと思ったらしい。胸突き八丁と言われる場所も昔とルートが変わっている。けれども私
は めまいがするし、心臓が止まるかと思うほど苦しかった。左手に常念が見えるよと父さんが教えてくれるまで辺りが目に入っていなかった。びっくりするくらい強風を感じたと思ったら、常念乗越だった。槍・穂高が見えるよと言う父さんの方を見ると、乗越の標識の奥に赤い屋根の小屋と槍・穂高が一列に並んでいた。涙が溢れた
ここまで来ないとこの景色が見えないの?と思うと同時に苦しかっただけに嬉しくて嬉しくて涙が止まらない。じっと立ってられない程の強風に耐えながら眺める景色は言葉に言い表せない迫力があった。時間は11時10分。山頂までコースタイムで1時間なのでこのまま登った。父さんは楽そうにどんどん登っていく。私はそれでも前を歩く人を抜きながら歩いているが強風で歩きづらい。父さんは時々私の姿を振り返りながら、「そんなとこ歩いとったら風に吹き飛ばされるぞ!!もっとハイマツの方を歩け!とか、突風がきたら体を低くしろ」とか指示してくれた。途中で待っていてくれた場所に着き、テントを背負ったご夫婦と一緒に休憩し、後少しの登りを頑張った。山頂手前の巨岩の前で父さんは「頂上を先に踏め」と言って、また待っていてくれた。12時20分。祠と方位盤のある常念岳・TCC100回登山達成バンザイ!! そこは槍・穂高の雄大な展望台だった。樅沢岳から一列に並んだ槍・穂高を見たときの感動を思い出した。それを真裏側からズームで眺めているような迫力だ。そして憧れの涸沢カールをはじめて見た。その下には梓川が白く光りながら徳沢・明神岳へと続いている。美しい。北には横通岳。父さんが歩いた燕岳・大天井岳・西岳と続く表銀座コースが衝立のように平行に並び東鎌尾根と続いている。南には蝶ガ岳に続くなだらかな山容が見える。すばらしい展望に恵まれた100回登山記念の写真を撮ってもら逢うことができた。父さんありがとう。本当にしあわせものです。ビールで乾杯し昼食をし、2時20分まで約2時間の展望を楽しみ前常念岳に向かった。男の人が1時間ほどかかりますよと言ったが、私の疲れもどこかへ吹っ飛んで25分で前常念に着いた。常念岳が左に大きく肩を張っている。涸沢カールも少し違った角度でよく見えた。時間的に無理だが蝶ガ岳まで行くと槍・穂高がもっと間近に見えるよと言った。私はもう充分満足だった。30分程景色を眺め、証拠写真を撮ってもらい常念小屋に向かって降りた。途中の巻き道は危険と道標があるが雪もなく明るい秋道なのでそのコースを歩いた。3時30分。小屋に着く。2階の左奥の部屋で着替えを済ませ、布団に入ったらいつの間にか眠ってしまったらしく父さんが食事に行くよと起こしてくれた。食後は土産を見るのが楽しくテレカやバンダナを小屋主さんに特別だよと言って登頂記念証明書をいただいき、100回記念日だけにうれしかった。もう山小屋にもずいぶん慣れて朝までぐっすり眠れた。朝食も3回に分かれ順番待ちと言う混雑であわただしかったが、コーヒー豆の香りに誘われ、食後のコーヒーを父さんが注文してくれて、2階の高貴な部屋で昔の登山者の宿帳らしきものを読みながらゆっくりとコーヒーをいただいた。 外は雨。でも気にならない十分すぎるくらいの昨日のお天気と展望に満足満足。ザックカバーを忘れ父さん特製のザックカバーを作ってもらいご機嫌の私。雨合羽を着て8時10分一ノ沢を下山した。いつもながら下山は早い。補導所に10時10分着。白馬岳の帰りに食べた馬刺の味が忘れられず、馬刺のある店を探した。純和風の割烹料理水松を見つけ登山帰りの服装を気にしながら入った馬刺付き2000円の定食はおいしかった。法事のため温泉に入れなかったけど充実した山行に満足して、いつものように豊科から高速に入ったら又涙が溢れ出た。もう何回も訪ねた信濃路は二人の故郷のようで、離れていくのが無性に悲しかった。父さんが育った北アルプス最初の山。ふるさとの山常念岳。100回目山行は二人で登れたね。
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