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Yamareco

記録ID: 1342653
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中国山地東部

マッコウ(三原山)〜余戸登山口 (鳥取県・岡山県)

2017年10月10日(火) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 鳥取県 岡山県
 - 拍手
GPS
05:05
距離
9.1km
登り
665m
下り
668m

コースタイム

日帰り
山行
4:17
休憩
0:46
合計
5:03
距離 9.1km 登り 665m 下り 668m
10:39
10:52
66
三原台
11:58
12:07
18
12:25
12:47
9
12:56
12:58
39
13:37
46
三原台
天候 くもり
過去天気図(気象庁) 2017年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
鳥取市佐治町 余戸集落最奥の駐車場に駐車してスタート。
三原台、八本越を経てマッコウ山頂へ。帰りは同じルートで戻ってきた。
コース状況/
危険箇所等
■ 駐車場〜三原台
尾根道をたどる森の登山道で、道迷いや危険箇所はない。
三原台の作業小屋の中では大きなハチが数匹ブンブン飛んでいたので、近づかないほうが無難でしょう。

■ 三原台〜八本越
三原台の縁を東にたどり、植林帯を抜け、沢沿いを歩き、峠の八本越に出る。一人で歩くには心細いが、赤テープもあるのでルート自体は何とかなるレベル。

■ 八本越〜頂上
八本越からは県境尾根の急斜面の半分は、背丈以上のネマガリタケのトンネル。それを過ぎると腰までのツツジの潅木帯を強引に越える。忍耐の道。

※ 特記事項
岡山県津山市阿波村・鳥取県鳥取市佐治町、両県側からの登山道は峠の近くまで県道扱い(鱒返余戸線)になっています。国土地理院の地形図を見ると破線の登山道が黄色に描かれていて、県道であることを示しています。
岡山県側からの登山ルートは、津山市の阿波村からと加茂町からありますがヤブでかなり厳しい、鳥取県側からのほうがアクセスしやすいといわれています。
その他周辺情報 国道482号線沿いにあるヤルキ地蔵に寄ってみてもいいかも。
余戸集落から駐車場を目指して舗装路を登って行きます。この県道は県境をまたぐ400mほどを除き、岡山県まで繋がっています。
余戸集落から駐車場を目指して舗装路を登って行きます。この県道は県境をまたぐ400mほどを除き、岡山県まで繋がっています。
舗装路は多少細いですが危険性はありません。
舗装路は多少細いですが危険性はありません。
南を眺めると、昨年登ってきた北谷が見えます。気のせいか、双眼鏡で雨滝を遠望できたような気がします。
南を眺めると、昨年登ってきた北谷が見えます。気のせいか、双眼鏡で雨滝を遠望できたような気がします。
駐車場に到着しました。イノシカクマ、それとマムシとハチにも注意。。。初めての場所は不安がいっぱいです。
駐車場に到着しました。イノシカクマ、それとマムシとハチにも注意。。。初めての場所は不安がいっぱいです。
登山口は駐車場の奥にあります。山菜の採取は禁止ということです。私は、松茸も含め山菜には全く興味ありませんから安心してください。
登山口は駐車場の奥にあります。山菜の採取は禁止ということです。私は、松茸も含め山菜には全く興味ありませんから安心してください。
この付近で熊が出没したということです。登山道を見ると、いがぐりがいっぱい落ちていました。栗の実は全てなくなっていました。人間が収穫したのかもしれませんが、熊がたいらげていったのかもしれません。
この付近で熊が出没したということです。登山道を見ると、いがぐりがいっぱい落ちていました。栗の実は全てなくなっていました。人間が収穫したのかもしれませんが、熊がたいらげていったのかもしれません。
最初はくぼ地のような道が続きます。思いのほかクモの巣が多いのでうっとうしい。
最初はくぼ地のような道が続きます。思いのほかクモの巣が多いのでうっとうしい。
所々、イノシシが掘った跡があります。道は明瞭ですが、辛い登り道。
所々、イノシシが掘った跡があります。道は明瞭ですが、辛い登り道。
ここは氷ノ山後山那岐山国定公園の中の「三原台」であることを表示しています。
ここは氷ノ山後山那岐山国定公園の中の「三原台」であることを表示しています。
トラバース中にあった倒木。これでも県道なのです。
トラバース中にあった倒木。これでも県道なのです。
おもしろい枝振りのクヌギか、植物のことはよくわからない。しかし森の中を一時間も歩いていると気分が晴れません。
おもしろい枝振りのクヌギか、植物のことはよくわからない。しかし森の中を一時間も歩いていると気分が晴れません。
森が終わったかと思えば今度は、低いながらもササヤブ。スポットライトに導かれています。
森が終わったかと思えば今度は、低いながらもササヤブ。スポットライトに導かれています。
背丈より高いススキの中をかいくぐって進む。くどいですが、ここも県道です。
背丈より高いススキの中をかいくぐって進む。くどいですが、ここも県道です。
いきなり開けた、ススキの海の向こうは広大な三原台だ。そしてその奥に三つのピーク。目の前の一番左が目指すマッコウ(三原山)だ。
いきなり開けた、ススキの海の向こうは広大な三原台だ。そしてその奥に三つのピーク。目の前の一番左が目指すマッコウ(三原山)だ。
心を揺さぶられる感動的な景観です。と同時にこれからあの山に登るのかと思うと気が遠くなりそう。マッコウのピークの左の尾根を直登することになるかと思うと、傾斜をみるだけでも不安になる。おまけにあの尾根はほとんどヤブらしい。
心を揺さぶられる感動的な景観です。と同時にこれからあの山に登るのかと思うと気が遠くなりそう。マッコウのピークの左の尾根を直登することになるかと思うと、傾斜をみるだけでも不安になる。おまけにあの尾根はほとんどヤブらしい。
景観に見とれていたが、すぐ傍に作業小屋があった。近寄ってみると大きなハチが威嚇してきたので、すぐに逃げた。
景観に見とれていたが、すぐ傍に作業小屋があった。近寄ってみると大きなハチが威嚇してきたので、すぐに逃げた。
上手く表現できないが、とても感動的な光景なのです。一度見て欲しい。
これから目指すのは目の前の高いピーク、ルートは草原の左端を通って左にかすかに見える植林帯を越え、その向こうに見える尾根の左端をトラバースして、尾根の向こうに出て沢沿いを登ってマッコウの左の鞍部に至る。そしてあの急傾斜のヤブを登る事になるのだが、ホントに行けるのだろうか。
上手く表現できないが、とても感動的な光景なのです。一度見て欲しい。
これから目指すのは目の前の高いピーク、ルートは草原の左端を通って左にかすかに見える植林帯を越え、その向こうに見える尾根の左端をトラバースして、尾根の向こうに出て沢沿いを登ってマッコウの左の鞍部に至る。そしてあの急傾斜のヤブを登る事になるのだが、ホントに行けるのだろうか。
意を決するも、突入すべきポイントが分りにくい。季節によればススキの際を歩けるらしいが、さすがにこのススキの中へ突入するのはできない。目指す方向はわかっているので、小屋の前から樹林帯に突入した。入口は不明瞭だったが、2分も歩けばピンクテープとしっかりとした道があった。
意を決するも、突入すべきポイントが分りにくい。季節によればススキの際を歩けるらしいが、さすがにこのススキの中へ突入するのはできない。目指す方向はわかっているので、小屋の前から樹林帯に突入した。入口は不明瞭だったが、2分も歩けばピンクテープとしっかりとした道があった。
そのまま植林帯の中を進む。
そのまま植林帯の中を進む。
小さな沢を越えると、今度はシダの中を歩くことになる。熊山の論山のシダに比べればこのくらいはなんてことはない。
小さな沢を越えると、今度はシダの中を歩くことになる。熊山の論山のシダに比べればこのくらいはなんてことはない。
今度は松茸岩の左下のややこしいトラバース。
今度は松茸岩の左下のややこしいトラバース。
広々とした植林地帯に出た。
広々とした植林地帯に出た。
沢に出た、ここからはこの沢沿いに登って行くことになる。
沢に出た、ここからはこの沢沿いに登って行くことになる。
見事な栃の巨木に出会った。聞きしに優る迫力、写真ではなかなか伝わらないのが非常に残念。手前にはイノシシの大きなヌタ場があった。
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見事な栃の巨木に出会った。聞きしに優る迫力、写真ではなかなか伝わらないのが非常に残念。手前にはイノシシの大きなヌタ場があった。
同じく、反対側から。
同じく、反対側から。
同じく、寄る。
本来なら沢沿いに登っていかなといけないのですが、このピンクテープに釣られて植林帯の斜面を登ってしまった。なんだかおかしいと感じたので、GPSで確認して事なきを得ました。
本来なら沢沿いに登っていかなといけないのですが、このピンクテープに釣られて植林帯の斜面を登ってしまった。なんだかおかしいと感じたので、GPSで確認して事なきを得ました。
沢沿いと言ってもこんな感じです。必要に応じて渡渉して進みます。沢沿いにはピンクテープもありますが、道は不明瞭です。既存の道にこだわらず、歩けそうなところを探して歩いていけばいい。沢の中を歩いても問題ないくらいで、ヤブよりはよっぽど楽。
沢沿いと言ってもこんな感じです。必要に応じて渡渉して進みます。沢沿いにはピンクテープもありますが、道は不明瞭です。既存の道にこだわらず、歩けそうなところを探して歩いていけばいい。沢の中を歩いても問題ないくらいで、ヤブよりはよっぽど楽。
左岸にあるこの案内板を見つけたら、右岸に渡ってトラロープのある急斜面に取り付きます。
左岸にあるこの案内板を見つけたら、右岸に渡ってトラロープのある急斜面に取り付きます。
こんな感じ。7〜8mの高さで、足場もあるので登りはロープなしでも大丈夫、1〜2分で登りきれます。下りはロープを使ったほうが安全です。
こんな感じ。7〜8mの高さで、足場もあるので登りはロープなしでも大丈夫、1〜2分で登りきれます。下りはロープを使ったほうが安全です。
登りきると平らなところにでます、そのまま進むとすぐに八本越の案内板に出会います。ここが岡山・鳥取の峠のようです。この先に待ち構えている急斜面のヤブを前にして一休み。
登りきると平らなところにでます、そのまま進むとすぐに八本越の案内板に出会います。ここが岡山・鳥取の峠のようです。この先に待ち構えている急斜面のヤブを前にして一休み。
「水」は何という意味でしょうか、沢ということでしょうか。
「水」は何という意味でしょうか、沢ということでしょうか。
さぁ、頂上を目指します。ヤブは嫌い、急登は苦手です。入口はこんな感じですが、この先どんなヤブが待ち受けているのでしょうか、意を決して突入するしかありません。
さぁ、頂上を目指します。ヤブは嫌い、急登は苦手です。入口はこんな感じですが、この先どんなヤブが待ち受けているのでしょうか、意を決して突入するしかありません。
背丈を大きく越えるネマガリタケに覆われたトンネルです。辛うじて地面は見えていますがクマやイノシシが潜んでいる可能性もあります、保身のために自らワォ〜と吠えながら登ります。ポールは収納しておくべきでした。邪魔になって仕方ありません、休まず一気に吠えて登ります。
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背丈を大きく越えるネマガリタケに覆われたトンネルです。辛うじて地面は見えていますがクマやイノシシが潜んでいる可能性もあります、保身のために自らワォ〜と吠えながら登ります。ポールは収納しておくべきでした。邪魔になって仕方ありません、休まず一気に吠えて登ります。
上方が一気に開けて明るくなりました、ネマガリタケの攻撃は終わりました。振り返ってみますと眺望はすばらしい、しかし前を見ると今度は腰までのツツジの潅木帯です。人が通った跡を確認できましたので、それを信じて気合を入れて一気に駆け登るしかありません。
上方が一気に開けて明るくなりました、ネマガリタケの攻撃は終わりました。振り返ってみますと眺望はすばらしい、しかし前を見ると今度は腰までのツツジの潅木帯です。人が通った跡を確認できましたので、それを信じて気合を入れて一気に駆け登るしかありません。
気がつくと頂上に到着していた、う〜ん狭い。苦労してこれか!?
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気がつくと頂上に到着していた、う〜ん狭い。苦労してこれか!?
周囲を見渡すと、霞んではいるものの那岐山が見えた。一休みして息を整え終えると、マッコーと叫んでしまった。田中陽希君が頂上で叫ぶ気持ちが少し分ったような気がします。
周囲を見渡すと、霞んではいるものの那岐山が見えた。一休みして息を整え終えると、マッコーと叫んでしまった。田中陽希君が頂上で叫ぶ気持ちが少し分ったような気がします。
ここが頂上であることを再確認。
ここが頂上であることを再確認。
水分補給と腹ごしらえをして、そそくさと下山に取り掛かります。ポールを収納して、両手でヤブを掴みながらあの鞍部までヤブの中を駆け降ります。手袋は厚手のクライミンググローブなので安心。
水分補給と腹ごしらえをして、そそくさと下山に取り掛かります。ポールを収納して、両手でヤブを掴みながらあの鞍部までヤブの中を駆け降ります。手袋は厚手のクライミンググローブなので安心。
三原台まで降りてきました。マッコウの頂上から1時間かかりました。これで感動的な三原台は見納めです。
三原台まで降りてきました。マッコウの頂上から1時間かかりました。これで感動的な三原台は見納めです。
案内板のあるところまで降りてきました。安心感もあり、気持ちは楽になってきました。
案内板のあるところまで降りてきました。安心感もあり、気持ちは楽になってきました。
こんなものにも目が留まります、スネ夫の木。
こんなものにも目が留まります、スネ夫の木。
チューリップ。
駐車場が見えました。下山はトータルで1時間35分でした。
駐車場が見えました。下山はトータルで1時間35分でした。

感想

一人で歩くにはいささか心細かった。しかし、三原台の雄大な光景には感動した。
そして下山して思い返せば、森の尾根道、植林帯のトラバース、沢歩き、猛烈なササヤブ、手ごわい潅木ヤブ、飽きない山歩きを楽しめたと思える一日だった。

マッコウ(三原山)は、岡山・鳥取県境に聳える標高1115mの山です。国土地理院の地形図上にはこのピークの名称の記載がなく、岡山県側では通称マッコウと呼ばれ、鳥取県側では三原山と呼ばれることが多いそうです。この山の北側には広大な台地が広がっています。氷ノ山後山那岐山国定公園の「特別地域」に指定され、三原台地と呼ばれています。噴火の跡とか隕石クレーターなど、諸説あるようです。
日本山岳会編集の「日本山岳誌」によると、『佐治町側ではここを「三原台」又は「三原台地」、一番高いピークを「皿ヶ真っか」、台地を含めた山域全体を「三原山」と呼び分け、津山市加茂町側では全体を「まっか」又は「まっこう」と呼んで「真桑」の文字を当てている。』とあります。いずれにしても、岡山側からはその山頂を見ることもできないマイナーで変わった名前の山です。

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