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Yamareco

記録ID: 1413480
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積雪期ピークハント/縦走
東北

美しいブナ尾根を辿って「高曽根山」(北会津)へ

2018年03月26日(月) [日帰り]
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GPS
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距離
7.9km
登り
682m
下り
679m

コースタイム

日帰り
山行
4:40
休憩
1:20
合計
6:00
6:40
10
桧原入山口
6:50
7:00
80
支尾根取り付き
8:20
8:40
10
P1231
8:50
8:50
40
尾根合流
9:30
9:40
30
岩峰上
10:10
10:50
110
山頂
12:40
入山口
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
(磐越道)猪苗代磐梯高原IC → 裏磐梯 檜原湖北端(北塩原村桧原)
コース状況/
危険箇所等
・「大川入川」左岸尾根取り付き〜高曽根山 北東稜間は危険箇所なし。
・北東稜1310m付近に岩峰出現。左手絶壁、右手は可成りのクラスト急斜面(滑落リスク)。ピッケル必携です。
・雪山初心者は危険です。
今日は北会津、裏磐梯檜原湖西方に位置する「高曽根山」(コウゾネヤマ、1,443.2m)。写真は檜原湖東岸からの山容だが、ルートは右手北東稜線を辿るつもりだ。
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今日は北会津、裏磐梯檜原湖西方に位置する「高曽根山」(コウゾネヤマ、1,443.2m)。写真は檜原湖東岸からの山容だが、ルートは右手北東稜線を辿るつもりだ。
入山は北塩原村桧原集落の県道64号から大川入川に沿って500m程入った除雪終点から入った。
入山は北塩原村桧原集落の県道64号から大川入川に沿って500m程入った除雪終点から入った。
早朝堅雪の中を坪足で大川入川沿いに北進し、西俣沢の標点885を目指す。
早朝堅雪の中を坪足で大川入川沿いに北進し、西俣沢の標点885を目指す。
前方中央に取り付き尾根が見えて来た。
前方中央に取り付き尾根が見えて来た。
今年は雪が多かったが、融雪も急速に進行中とのこと。今回はジャストタイミングか。
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今年は雪が多かったが、融雪も急速に進行中とのこと。今回はジャストタイミングか。
入山口から1.5キロ地点でアイゼンを履き、支尾根に取り付く。雪は締まり灌木もないので快調に登る。
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入山口から1.5キロ地点でアイゼンを履き、支尾根に取り付く。雪は締まり灌木もないので快調に登る。
1,000m迄上がると、なだらかな回廊尾根が延びる。
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1,000m迄上がると、なだらかな回廊尾根が延びる。
1,100m付近でヤドリギの巨木の陰に雪山が顔を出した。恐らく高曽根だろう。
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1,100m付近でヤドリギの巨木の陰に雪山が顔を出した。恐らく高曽根だろう。
2時間弱で標点1231に到達し最初の休憩。道の駅で買った朝食代わりの笹団子と板チョコでエネルギー補給。
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2時間弱で標点1231に到達し最初の休憩。道の駅で買った朝食代わりの笹団子と板チョコでエネルギー補給。
休憩中正面樹間に高曽根山東面の絶壁を見る。
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休憩中正面樹間に高曽根山東面の絶壁を見る。
アングルを右に移し山頂方向。まだ遠いが雰囲気は良さそうだ。
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アングルを右に移し山頂方向。まだ遠いが雰囲気は良さそうだ。
更に右へ移すと、木陰には何やら厳しい岩峰が覗く。少し不安だが、兎に角近く迄行ってみよう。
更に右へ移すと、木陰には何やら厳しい岩峰が覗く。少し不安だが、兎に角近く迄行ってみよう。
岩峰を気にしつつ、山頂北東尾根を目指す。美しいブナの巨木が続く。
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岩峰を気にしつつ、山頂北東尾根を目指す。美しいブナの巨木が続く。
尾根に上がり、進路を南西に取る。薄らとノントレースの新雪斜面が広がる。
尾根に上がり、進路を南西に取る。薄らとノントレースの新雪斜面が広がる。
尾根が狭くなり、前方1310m付近に岩峰が現れた。
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尾根が狭くなり、前方1310m付近に岩峰が現れた。
斜度がきつくなり、雪面はウインドクラストして堅くなって来た。だが、今日は高を括ってピッケルを車に置いてきた。このまま詰めるか、早目に右側へ廻り込むか
悩み処だ。
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斜度がきつくなり、雪面はウインドクラストして堅くなって来た。だが、今日は高を括ってピッケルを車に置いてきた。このまま詰めるか、早目に右側へ廻り込むか
悩み処だ。
右側斜面に回り込んだが、ザラメが流れ落ちる程の急斜面。立木を拾うため、ピッケル代わりにストックのバスケットを外し、緊張のトラバース。最後に灌木藪に入って何とか岩峰上部に這い上がった。
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右側斜面に回り込んだが、ザラメが流れ落ちる程の急斜面。立木を拾うため、ピッケル代わりにストックのバスケットを外し、緊張のトラバース。最後に灌木藪に入って何とか岩峰上部に這い上がった。
岩峰上部の尾根に復帰し、眼下の桧原湖を見下ろす。
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岩峰上部の尾根に復帰し、眼下の桧原湖を見下ろす。
山頂まで残り350m程。テラス状の尾根で2度目の休憩。前方にはまだ2つの急登が待っている。
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山頂まで残り350m程。テラス状の尾根で2度目の休憩。前方にはまだ2つの急登が待っている。
気持ちの良い山頂部のブナの雪原。
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気持ちの良い山頂部のブナの雪原。
こんな所にアニマルトレース。鳥の足跡にも似るが、カモシカか?
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こんな所にアニマルトレース。鳥の足跡にも似るが、カモシカか?
徐々に斜度が増して結構な急登となったが、雪は軟らかく左程恐怖感は無い。
徐々に斜度が増して結構な急登となったが、雪は軟らかく左程恐怖感は無い。
急登斜面を大きく九十九折りに登る。
急登斜面を大きく九十九折りに登る。
1250mの山頂稜線に雪庇が現れた。
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1250mの山頂稜線に雪庇が現れた。
右手に廻って雪庇に這い上がる。
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右手に廻って雪庇に這い上がる。
北方の展望。白い山塊は飯森山塊だ。(ズーム)
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北方の展望。白い山塊は飯森山塊だ。(ズーム)
山頂へはもうひとつの急登が残っている。
山頂へはもうひとつの急登が残っている。
東方に雪庇が迫り出す急登。
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東方に雪庇が迫り出す急登。
雪庇には陥没ホールとクラック(上部)が走る。北側の樹林際を登る。
雪庇には陥没ホールとクラック(上部)が走る。北側の樹林際を登る。
山頂尾根の北側。
山頂尾根の北側。
急登南東に桧原湖。安達太良方面は霞んで見えない。
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急登南東に桧原湖。安達太良方面は霞んで見えない。
山頂手前、後少しだ。
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山頂手前、後少しだ。
力を振り絞って遂に登頂。山頂は小さな雪原で360度の展望が広がる。今日は一般ルートの蘭(あららぎ)峠からの入山者もいない様だ。
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力を振り絞って遂に登頂。山頂は小さな雪原で360度の展望が広がる。今日は一般ルートの蘭(あららぎ)峠からの入山者もいない様だ。
山頂展望、先ずは北東の裏磐梯と奥は西吾妻山。
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山頂展望、先ずは北東の裏磐梯と奥は西吾妻山。
東方の櫛ヶ峰(ズーム)。逆光でよく見えない。
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東方の櫛ヶ峰(ズーム)。逆光でよく見えない。
そして北西側は飯豊連峰。(ズーム)
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そして北西側は飯豊連峰。(ズーム)
南西は前高曽根と呼ばれる1389m峰。
南西は前高曽根と呼ばれる1389m峰。
山頂は風が冷たい。腹も空かず一息入れて早々に下山としよう。
山頂は風が冷たい。腹も空かず一息入れて早々に下山としよう。
霞んでいるが、正面に会津磐梯山の絶景を見ながら下山開始。
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霞んでいるが、正面に会津磐梯山の絶景を見ながら下山開始。
山頂直下の豊かなブナ帯。
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山頂直下の豊かなブナ帯。
1200m付近から大川入西俣沢南稜に折れ、小ピークを繋いで下山口を目指す。
1200m付近から大川入西俣沢南稜に折れ、小ピークを繋いで下山口を目指す。
樹相はカラマツ帯に変わり、雰囲気から故郷の山を思い出す。
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樹相はカラマツ帯に変わり、雰囲気から故郷の山を思い出す。
1000m台から高曽根を振り返る。右稜線から反時計回りで周回してきた。
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1000m台から高曽根を振り返る。右稜線から反時計回りで周回してきた。
標点1053南の小ピーク。
標点1053南の小ピーク。
先を進むのはカモシカ。少し慌てた足跡だ。
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先を進むのはカモシカ。少し慌てた足跡だ。
標点1057.3を見下ろす。前方は西吾妻(ズーム)。
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標点1057.3を見下ろす。前方は西吾妻(ズーム)。
クジャクを連想しそうなヤドリギ巨木。
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クジャクを連想しそうなヤドリギ巨木。
高曽根の見納め。下山口まで後少し。
高曽根の見納め。下山口まで後少し。
無事下山。帰路檜原湖西岸からの会津磐梯山と櫛ケ峰。白頭鷲の様な?磐梯山のピークは印象的だ。
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無事下山。帰路檜原湖西岸からの会津磐梯山と櫛ケ峰。白頭鷲の様な?磐梯山のピークは印象的だ。
帰路は裏磐梯から喜多方方面に下った。会津盆地から北方に眺めた高曽根山の美しい稜線。さようなら高曽根、素晴らしい山だった。
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帰路は裏磐梯から喜多方方面に下った。会津盆地から北方に眺めた高曽根山の美しい稜線。さようなら高曽根、素晴らしい山だった。

装備

個人装備
アイゼン ワカン ストック GPS

感想

1.今期残雪第2弾は、2018年3月26日福島県裏磐梯の「高曽根山」(1,443.2)
 。昨春喜多方旅行時に里からの魅力的な山容に出会い、残雪期の遠征を決
 めていた山である。
2.会津百名山のひとつであるが、登山路はなく残雪期限定のピークである。美し
 いブナの尾根が楽しみである。

3.残雪期はそれなりの入山者があり、その多くは山頂東方の「蘭峠」(あららぎ峠
 )からのものである。
4.今回同じでは芸がないので、ネットレコも殆ど見られない北東稜から反時計
 回りに周回を試みた。

5.登り1310m付近の急斜面で予想外の岩峰迂回を余儀なくされ、ピッケルなし
 の危ういトラバースで苦心したが、何とかアタック出来た。(反省点は軽量
 化を優先し高をくくってピッケルを持たなかったこと。やはり山は標高が低
 くても何があるか解らないことを痛感。)
6.360度の山頂天望は評判通りで、今回少し霞んでいたが、飯豊連峰や西吾妻
 、会津磐梯山の絶景を楽しむことが出来た。

7.今回融雪が気になり、例年より少し早い入山であったが、タイミングは丁度
 良かった。ブナと景観が美しい素晴らしい山だった。

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コメント

美しいブナ
気持ちのいいブナ林の登りでしたね。ただ北東稜は相当な急斜面に見えます。
このあたりの山は、会越というよりは東北の山の雰囲気でしょうか。秋田・太平山地の大仏岳を思い出しました。
今年は一気に暖かくなって、雪解けが速そうです。前倒しのタイミングで丁度いい感じですね。
2018/3/30 7:12
Re: 美しいブナ
おはようございます。
コメント有難うございます。

予想通りの美しいブナ尾根でした。👍
当域は確かに会越国境より少し優しさがありますね。ただ、ウィンドクラストの北側急斜面は、中途半端に新雪があるとアイゼンが効かず(ツメがアイスバーンに届かない)、更に疎林のトラバース等はピッケルがないと怖いです。😅

雪山に限らず、技術や体力等身の丈に合った山を探して楽しむつもりです。
2018/3/30 9:56
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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