とうちゃん独りで北漢山(プッカンサン)

コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
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コース状況/ 危険箇所等 |
今回の行程では白雲台への岩場が難所といえば難所ですが、パイプやワイアーが設置されていますし、どう見ても一般人という方々もたくさん登っていました。ただ、道が雨などで濡れている場合は、要注意だと思います。グリップのしっかりしたソールの登山靴をおすすめします。トイレは、山中だけで3カ所以上ありました。比較的きれいですが、ペーパーはありません。携帯もほぼ全行程で通じていました(国際ローミングサービスまたは現地の携帯が必要ですが)。自分はそういうのが好きなほうなので地下鉄とバスを使いましたが、ソウル中心街から牛耳洞(ウイドン)登山口までタクシーで行っても20000ウォンくらいのようです(不良タクシーでなければ)。スユ駅からタクシーとか、バスターミナルからタクシーも使えるかもしれません。 |
写真
感想
自分にとって初めての海外登山で、ソウル近郊の北漢山(プッカンサン)に登りました。韓国2日目、エステとショッピングに忙しい女房と娘2人をホテルに残し、まだ少し暗い中を「明洞駅(414番)」から忠武路方面、タンコゲ行きの地下鉄4号線で、北漢山で一番ポピュラーと言われている登山口の牛耳洞(ウイドン)に向かいます。早朝だというのに、さすが大都会、けっこうな数の市民が乗っているのでした。地下鉄駅を乗り過ごすといけないので、周囲の韓国民のテンションが低い中、一人だけ目をぎらぎらさせて、駅の表示に集中・・・。目的の「スユ駅(424番)」で下車。地上に出てみると浦島太郎状態。120番のバスに乗る予定が、まず乗り場がわからない。その時、同じような格好の女性登山者発見、ラッキー&フォローユー(^o^)で、無事120番のバスに乗車。運賃は、地下鉄とバスあわせて2000ウォンくらいで、T-money(Suicaの韓国版)で払いました。
30分近くバスに乗って、120番バスの終点、牛耳洞BT(ウイドンバスターミナル)に到着。バスを降りると、北漢山のピーク群が目の前にそびえています。花崗岩でしょうか、白い岩肌が朝日を浴びてかっこいい。昨日の現地添乗員の話だと、今日の予報は午後から下り坂ということでしたが、天気はまずまずです。紅葉もまずまず。BTからすぐ近くの食べ物屋さんでオモニからキムパッ(韓国海苔巻き)を1本購入、2500ウォン。道の両側には、登山用品店が軒を並べていました。その先、左側に登山道の分岐を発見、地図からは大東門への尾根道のようだったので直進。その先、道が二股に分かれていて、向かって右側の尾根道を選択。かなり急な舗装路ですが、自動車がどんどん登って追い越していきます。けっこう歩いて登り切ると、そこが登山口でした。駐車場もあり、車はここまで入るようでした。インフォメーションセンターの係員に情報を尋ねると地図をくれましたが、ハングル版だった。
登山口からは、紅葉終わりかけの樹林帯の緩やかな道を登ります。登山道はよく整備され、ちょっとした石畳状になっています。かなり広くて、2人並んでも余裕です。指導標も随所に立っていますが、ハングルと一部英語併記です。韓国人は目上の人を大切にすると聞いていましたが、登山道では別のようで、登りでも道を譲られるということはほとんどありません。挨拶もありません。無言で横を通るだけです。自分も黙々と歩いて稜線に出ると、目の前に巨大な岩の峰が・・・。「仁寿峰(インスボン)」です。まさに絶景です。ロッククライミングのフィールドになっているそうです。少し下ると、警察マークのある小屋に到着、そこで一休み。インスボンの南側の基部を巻くようにして道はさらに続きます。このあたりから見上げるインスボンはすごい迫力です。
しばらく登ると「白雲山荘」という山小屋に到着。「白雲山荘」という名前に、大雪山系の白雲避難小屋を連想してしまいました。小屋の前にはベンチが並んでいて、右にインスボン、左に今回の目的、白雲台(ペグンデ)の両方のピークが競い合うように並んでいます。ペグンデには、登山者が歩いているのも見えました。ミネラルウォーターのペットボトル1本お買い上げ(1500ウォン)。さらに登って、ミニ万里の長城のような城壁に、四角い門が開いている「衛門」に到着。左手の岩峰は「万景台(マンギョンデ)」ですが、立ち入り禁止の標識。
ペグンデへは、右手の道を上ります。最初は木の階段でしたが、そのうち、急な岩の斜面に鉄パイプを何本も埋め込んで、ワイヤーロープを張った道になりました。パイプやワイヤーを手がかりに、力まかせに体を引き上げるようにして登ります、というか、そうでもしないととても登れません。頂上付近は傾斜がゆるやかになり、ついにペグンデ山頂到着。太極旗がはためいています。山頂からの景色は、やはりインスボンが素晴らしい。ぎざぎざピークのマンギョンデも目の前、その向こうにもピークが見えますが、霞んでいます。南側のソウル市街も霞んでいます。北側にもピークが連なっていて、その先も市街地でした。頂上にいた韓国の方に、身振り手振りで記念写真を頼んで、撮っていただきました。カムサムニダ〜。
頂上からは同じ道を下りますが、下りのほうが緊張しました。衛門の手前、インスボンを目の前に望むスペースで昼食。隣に座っていた同年代らしい、単独行の韓国人男性と会話しようとしますが、これがなかなか通じない。日本人だというと、「(ピークを指して)インスボン」、「ペグンデ」、「フジサーン」くらいしかわからない。お昼のメニューは、そのおじさんも麓の食堂のキムパッでした。リンゴを何切れかいただいたので、昨日の夜に市場で仕入れて持ってきたミカン2個のうち1個をお返しにあげました。オモニのキムパッはとても優しい味でした。でも、ホテル近くのGS25(韓国のコンビニ)で買った、ステーキキムパッのほうが美味しかった(ごめんなさい)。
お昼を食べているうちに、だんだん雲が出てきました。下りの途中、道脇で何かの署名活動をしている韓国人男性がいて、片言の英語で聞いてみると、プッカンサンにケーブルカーを作る計画に反対しているんだそうです。早速日本語で署名しました。平日のお昼を過ぎたというのに、下からはどんどん登山者がやってきます。けっこう軽装の人が多く、手ぶらの人もいるくらいでした。靴も登山靴は1割くらいで、スニーカーやハイキングシューズが9割、一人だけ裸足の女性がいて目がテンでした。
衛門に下りてそこに立っていたルートマップを確認すると、風水の国のはずなのに方角がずさん、西が上で、北の方位記号もありませんでした。大東門方面へは、門をくぐって南へ、急な木の階段を下ります。道は、マンギョンデの西を巻くように進みます。別の花崗岩のピーク(燕岳に似ているが名称不明)の鞍部から左手に進みます。このあたりは稜線の西側に道がついています。再び城壁が現れると「龍岩門」。ここの城壁は復元されて間もないようです。この付近の登山道の雰囲気は、城壁を別にすると日本の山に近いものがあります。さらに進むと山の中にこんな立派な建物が、というおもむきの「東將台」。衛門からのコースは、登山者はそれほど多くありませんでしたが、急に人が増えたと思ったら「大東門(デドゥンムン)」でした。ここまでハイキングで上がってくる人が多いようです。デドゥンムン以外でも、大きなシートを広げて大勢で宴会をやっているグループが多かったです。
デドゥンムンからの下りは、稜線沿いと沢に下りる道があり、時間的にあまり差はないように見えましたが、今回は下りる人の多かった沢に下る道をとりました。途中で弱い通り雨に遭いましたが、すぐやみました。下山口に下りてみるとお寺があり、ここの紅葉は最盛期できれいでした。お寺から舗装路を少し下ると、朝の二股に出ました。BTからは朝来た経路を逆にバス→地下鉄と乗り継ぎ、明洞に着いた時には陽が傾いていました。コンビニで缶ビールとおつまみを買い、部屋に戻ると女3人は汗蒸幕に出かけていて不在。遅くなると書き置きがあったので、シャワー、ビールのあと、男一人明洞の有名店で石焼きビビンバを頼みました。女房や娘達に、今日のプッカンサン登山のことをどう自慢してやろうかと考えながら、熱いビビンバをふぅふういって食べました。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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