琵琶湖一周ランニング(ビワイチランニング)〜ツール・ド・ビワコ〜


- GPS
- 28:39
- 距離
- 212km
- 登り
- 217m
- 下り
- 219m
コースタイム
天候 | 灼熱の快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
8月に開催される神戸24時間マラソンに向けて、
・最近ロードのロング走やってない
・暑さに弱い
という弱点克服のため、真夏のビワイチランニング(ツールドビワコ)やってみました。
結果、完走はしましたが、大ダメージで1週間走れず・・・
でも、弱点克服は出来たかな。次回のために失敗談を書き留めておきます。
(次回は無いと思いますが^^;)
チャレンジするなら3連休しかない。漠然と考えていたが、よしやろう!という気持ちになかなかなれず、準備もそこそこに家を出発した。
琵琶湖一周200km
それは、”いつかやってみたい”というチャレンジではあったが、この真夏のくそ暑い中でホントにやるの?と自問自答を繰り返す自分との葛藤。
今まで大会はもちろん、単独企画でもリタイアをしたことは無いが、今度こそは「無理ちゃうかな」と不安が消えないまま電車に揺られ、滋賀県を目指す。
午前11時、目的の瀬田駅に到着するとお天道様が「これでもかー」とフルパワーで降り注いでいた。
ヤバイヤバイ。この灼熱の中で琵琶湖一周はあり得ない。自分に言い聞かせようとするのだが、
「途中で止めたらエエやん。折角来たからまずはスタートしよ♪」という自分がスタート地点へと誘っていく。
いつの間にか瀬田駅を出て、バスに乗り、イオンモール大津に到着。着々と準備をして、12時8分前スタートしてしまった。
ここから南に下り、琵琶湖をぐるっと時計回りに巡る旅、明日の同じ時間にはゴールしてないと、再び灼熱の太陽を浴びることになる。
(実際浴びることになったが、この時はその恐怖をまだ知らない)
琵琶湖一周を確実に達成するための作戦として、「ビワイチ観光ウオーキング」という滋賀県主催のスタンプラリーイベントを活用しすることにした。
http://www.biwako-visitors.jp/biwaichi/
琵琶湖一周で20箇所のチェックポイントを巡り、スタンプを集め、1,000円を払うと、滋賀県から「琵琶湖一周してエライ!」と認定される制度だが、当然、一日で回ることは想定されていない。
全長200kmで20箇所ということは、約10km毎にスタンプポイントがあるわけだな。10km進んでちょっと休憩すれば200kmか。フムフム。と単純計算を繰り返す楽観的なアタマはこの後崩壊する事になるが、この時は知る由もない。
まずは大津港目指してGO!
まだまだ元気なカラダと、楽観的なアタマは、この後訪れる恐怖の連続で思い知らされることになる。
瀬田唐橋で写真を撮りまくり、琵琶湖って広いなー。旅ラン気分で楽しまなきゃ!とかノーテンキな事ばかり考えていると、あっという間に大津港に到着した。
観光船ミシガンを写真に納めながら、汗だくで観光客に紛れて「スタンプはどっこですか〜」などと鼻歌交じりでタッタカターという余裕っぷりだった。
さぁ、次行くでー
勢いよく大津港を飛び出したが、突然足が止まる。
あっ、あつい・・・
足が止まるのは当たり前だ。13時から15時の気温上昇フィーバータイムに走っているランナーは一人もいない。
これはだめだ。もう走れない。
左手に見える比叡山を仰ぎ見ながら、「山に行けば涼しいのかな。トレランがしたい」と妄想まで芽生えてきた。湖沿いの道路は涼しいどころか、湖の蒸気で湿度が高く感じられ蒸し暑い。
スタートからまだ20kmも進んでいない。なんてことだ。
とにかくカラダを冷やさなきゃ。
コンビニでの休憩は次のスタンプポイント(SP)を過ぎてからと考えていたが、我慢できずセブンイレブン(711)に駆け込んだ。
店内のエアコンが気持ちいい。おっ、氷結アクエリアス!これは有り難い!
首の後ろにペットボトルを密着させながら、比叡山坂本駅までの登りを歩く。
みるみる氷が溶けていき、キンキンに冷えたアクエリはカラダの熱を冷ましながら、喉の渇きも癒してくれる。素晴らしい味方を手に入れた。
暑くなったら氷結ペットボトルシリーズで乗り切れば楽勝じゃん♪
この暑さで、このあと立ち寄るコンビニは、氷結ペットボトルが売り切れ続出なのだが、この時は知る由もない。
琵琶湖の西側ルートは遊歩道も多く、琵琶湖の辺(ほとり)を走る気持ちの良いコースが続く。
(東側ルート「さざなみ街道」の地獄っぷりについては後述します)
湖に竿を垂らして釣りをする人、湖を見ながらボーっとする人。木陰で涼みながらイチャイチャする暑苦しいカップルたち。
休日の景色を見ながらゆっくりと走っていると、次のSPである道の駅に到着した。
「スタンプスタンプっと。えっ、2階?」階段を上がり、ムダに体力を消耗しながら、勝負は夜だからここは無理せずゆっくり進もう。とエアコンの効いた休憩室でしばし休むが、そろそろお腹が減ってきた。
コンビにもいいけど、イズミヤがあったからスーパーで色々買い出ししよう。
イズミヤ堅田店。私はこのイズミヤを忘れることは無いだろう。というくらいに充実したディナーを堪能した。
ここからは日が落ち、少しは気分的にも楽になってくるはず。
のハズ。。。だったが、道の駅から先はほぼ国道沿いの道。しかも西日がカラダの左側を照らし続け、ジリジリと焼けていく。
本当にこのルートで合ってるの?
何度も地図を確認するが、右手に湖が見えてさえいれば道に間違うことはまず無い。木陰ルートを探したい一心で何度も地図を確認していたが、そんなルートは無いのでジリジリと焼かれながら淡々と距離を重ねる。
JR近江高島駅に到着した頃、完全に日は落ちていた。既にスタンプは押せないが、行った証拠があればビワイチ認定されるらしいので写真を撮っておく。
ここまで約58km。灼熱の中、昼の間は50kmが目標だったので何とか達成したと安堵する一方、夜のセクションでかなり巻き返さないと24時間以内にゴールできなくなり、再び昼の灼熱の中を走ることになるので気が抜けない。
駅前ガリバー広場でこれからのルートを確認しながら、ナイトランの準備を終え、夜の部に突入した。
県道の一本道を淡々と走っていると、突然地鳴りのような音が響く。
どーーん、どどーーーーん
なにっ?この音?何か怖いんですけど!?怯えながら走っていると右手前方に見える湖の対岸が小さく丸く光っている。
「おー!花火や!すげー!!ビワイチチャレンジのご褒美やな」
湖越しの花火に凉を感じ、少し元気になってきた。と、同時に
「あそこまで行くのか・・・」
対岸に見える花火はとても小さく、遙か彼方の出来事のように思えてくると少し元気が無くなってきた。
再び元気づけてくれたのはキャンプ場の笑い声。3連休を利用して湖畔でキャンプする家族連れや若者で賑わっていた。
皆さんが楽しそうにBBQなどを楽しんでいる横を淡々と走る。こんな夜中に何やってますねん。と突っ込まれることもなく、ワイワイがやがや騒いでいるテントの横を通り過ぎていく。
真っ暗闇の中で明かりが見えるのは嬉しい。ただ、嬉しいだけで、何が起こるわけでもない。でも、人がいるということだけで嬉しくて元気が出てくる。
マキノキャンプ場から、旧市街地を抜けていくと、いよいよ山岳ゾーンに突入。昼間の熱気は残るものの、少しひんやりして涼しく感じる。
右手には真っ黒な琵琶湖が佇み、黒い池の向こうには湖岸に沿うような夜景が拡がる。見上げると満天の星空。ナイトランは何も見えない分、見える明かりが優しく感じる。
次に目指すはJR永原駅。マキノからいくつかのトンネルを越えていくのだが、このトンネルにはライトも無い箇所があり、かなり不気味だった。
トンネルに突入すると、明らかに涼しい。ひんやりとした空気が昼間火照った肌を冷やしてくれるだけでなく、自分の足音が反響して後ろからヒタヒタと誰かが近づいてくるように聞こえる。
振り返って何か見えたらどうする。どうする!妄想を膨らませるとサブイボは全開。体の芯から寒くなった。カラダを冷やすにはちょうどいい。
涼しげな区間はあっという間に過ぎ、JR長原駅に到着。すでに時刻は0時を過ぎ2日目に突入している。
駅には誰もいないと思いきや、白い服を着た女性がひとり誰かを待っているようだが終電はとっくに終わっている。再びサブイボが。。。
とか、世にも奇妙な物語を考えている場合ではなく、ここからのルートは複雑なので迷わないように注意が必要だ。
ちなみに女性はクルマで走り去っていった。足があったようだ。
北琵琶湖(奧琵琶湖)区間の8号線は、歩道のない自動車道なので避けるように旧道へ向かう。その矢先、旧道が土砂崩れのためイキナリの通行止め。
歩道のない8号線に引き返すか迷うが、この時間トラックだらけで危険だと判断し、通行止めを突っ込むことにした。
通行止め看板をよく見たら歩行者は行けるっぽい。しかし、100mほど進んだところで土砂が道路を覆っていた。
重機が通った踏み跡があったので、ちょっとスミマセン通らせてもらいますよ。
と、誰もいない工事現場で断りを入れて無事通過。その後は山岳道のアップダウンを進む。
湖畔の一本道ばかりだったので、しばしの山岳道は楽しかった。山岳道が終わると、再び湖畔の一本道へ。
さざなみ街道
この名前からどのような道を想像するだろうか。
少なくとも私は、湖に面した湖畔の遊歩道で、何なら木陰もあるさわやかな街道を想像していた。
しかし現実は、この期待を見事なまでに裏切るひたすらの一本道。
車道がメインで、車道脇には自転車や歩行者用の歩道が用意されているのだが、お天道様を遮るものは何もない。
改めてビワイチ観光ウオーキングマップを確認すると、湖の東側コースは、ほとんどが「さざなみ街道」で構成されている。
地図を見ると、途中には公園もあるから、湖畔の遊歩道もあるかもしれない。
徐々に明るくなる空を見上げながら、少しでも良い方にに考えようとするが、もしこれが車道の一本道だったら。。。
容赦なく降り注ぐ太陽の下で、何も遮るものが無い中を延々と走り続けることは果たして出来るのだろうか。不安で背筋が寒くなる。
長浜城を過ぎ、コンビニで軽い朝食を済ませて先を急ぐ。少しでも涼しい時間に距離を稼いでおきたい。さざなみ街道をひたすら南下する。
意外と眠気は無いのだが、昨日から服が擦れて脇の下がヒリヒリしていたので、気分転換にシャツを着替えてビックリ。両脇の下、特に右の脇の下が腫れ上がるほど赤くなっている。
少し触れると激痛で目がぱっちりと覚めた。
完全に服ズレである。
こんな状態でこれ以上走れるのか。。。
再びネガティブが考えがアタマをよぎるが、こんなところで止めたら今までの自分がかわいそうだ。とにかくゴールを目指すことにした。
そして、いよいよ夜明けがやってきた。
「今日も思いっきり暑い夏にしてやるぜー!」
と気合いが入ったお天道様が左後方から顔を出す。
朝焼けの湖は美しく、このまま太陽が沈んで夕日になってくれないかと本気で思った。
彦根城に到着すると、早朝ランニングを楽しむ方で賑わっていた。皆さんが気持ちよさそうに走っている城下を、私は元気なくトボトボ歩いている。
もう、走れない。
さっき、絶対にゴールすると思っていた自分は儚くも姿を消し、リタイアするなら今しかない。この状態であと50kmは走れない。という自分が朝日と共にやってきた。
24時間以内のゴールは絶望的。ならば、電車に乗ってスタート地点に戻れるチャンスは今しかない。もうやめよう。
そんな自分をひこにゃんのぬいぐるみが「本当にそれでいいのか!」と見つめている気がした。
ゆるキャラグランプリのひこにゃんに鬼のような喝を入れられた気分のまま、次のコンビニで何か食べて走りたい気持ちが復活しなかったらリタイヤすることに決めた。
立ち寄った711のイートインコーナーで、特に食欲がない胃にゆっくりと冷やし素麺を流し込んだ。頼む、復活してくれ。
そう願いながら、少しでも前に進みたかったので、歩きながら素麺の消化を待ち、そして再び走り始めた。
彦根駅からはどんどん離れていく。本当にこれで良いのか分からなくなっていたが、もう、リタイアはない。絶対にゴールする。
自分の中で諦めることを諦めた。何時間かかってもいい。とにかく最後までやり切ることを決めた。
そんな決意をあざ笑うかのようにお天道様は灼熱の熱線を容赦なく浴びせてくる。
さざなみ街道には熱線を遮るものは何もない。走ったり歩いたりを繰り返しながら、ゴールを目指す。
さざなみ街道から一瞬外れて気持ちよく走れたのが休暇村近江八幡までの山岳道だった。
木陰もあり、時折ランナーも見かける。ここで距離を稼いで少しでも早くゴールしたい。
休暇村に着くと、車は既に満車。湖を見ると海水浴(湖水浴?)で賑わっている。
めっちゃ気持ちよさそう。入りたい!水に入ってチャプチャプする。本来はこれが夏の琵琶湖の楽しみ方なのだろう。
しばしの山岳道を終えると、再び炎天下。しかもお天道様の勢いは確実に増している。
でも、行くしかない。さざなみ街道が待っている。(待たなくていいのに)
さざなみ街道を淡々と進む。右手には湖、左手には車、空の上にはお天道様。何も変わらないこの景色、変わるのは上昇を続ける気温だけ。
早くゴールをしたい一心で、歩かず走る。でも、ペースはほぼ歩いているのと変わらない。
あれっ、そういえば何で走ってるんだっけ
ついに、絶対に考えてはいけないことがアタマをよぎる。
降り注ぐ直射日光が再び思考回路をネガティブに変えていく。
止める?今止めてもどうやって帰っていいかも分からない。
進むしかない。何で走ってる?分からない。とにかく早くゴールしたい。
淡々と、進む。
さざなみ街道とは、琵琶湖湖畔を楽しく走れる遊歩道と思っていた自分が恥ずかしい。
今、置かれている現実は、湖畔の木に隠れて琵琶湖は見えず、ただただ単調な一本道。
そして、隣接する車道を車が通りすぎていく。
「ほら、見てみて、この炎天下で走ってる人いてるよ。どうしたんやろ。何かあったんかな?」
「あんまり見たらあかんって。いろいろ大変なんやろ。それにしても暑いな。」
通り過ぎる車からこんな会話が聞こえてきそうだ。
足を止めて休みたいのだが、木陰がない歩道で休んだところで、道端のミミズのように干からびるのが関の山だ。
どうせなら木陰の自動販売機とか、コンビニとか涼しいところまでとにかく進み、目一杯休まないと。とにかく次の自販機か、コンビニ、次の自販機かコンビニ、、、
なっ、無いっ!コンビニどころか自販機すら無い!
ビワイチ観光マップで確認した時は、これだけコンビニがあればダイジョウブイ^^vと思っていたが、コンビニ間がこれほどまでに遠いとは。
しかも、マップで見るさざなみ街道は直線なのだが、実際は微妙にカーブしていて、先が見えない。
あのカーブを曲がればそこにはオアシスがあるはず。
と良い方向に考えながら進むが、実際はペースが落ちているため、そこまで進んでおらず、コンビニは見えない。
時折、正面からビワイチチャレンジ中?の自転車グループがやってくる。
自転車でもかなり暑さに苦しめられた様子で近づいてくるが、走っている私を見てみんな不思議そうに
「えっ、走っている人がいる。なんで?どこから?」
って顔をしていたように見えた。
コンビニを目指して必死で走る姿は何もない一本道で彷徨っている遭難者の姿に映ったのかもしれない。一本道で迷うはずは無いのだが。
必死の形相でガッツポーズしながらコンビニにたどり着く。
この付近では数少ないコンビニなので、車も一杯で大盛況だ。
折角入ったコンビニも、この暑さで冷たい飲み物を買っていく人が多いのだろう、氷結ペットボトルはもちろん売り切れ、飲み物も余り冷えていないが、店内をウロウロしながらカラダを冷やす。
そしていよいよスタンプラリーも残り2つ(まだやってたんかい!)
最後の2つは道の駅草津と琵琶湖博物館で距離も近く、一気に2箇所のSPを消化できる。
道の駅草津では切ったスイカを売っていて、たっぷり塩をかけて食べると、スポーツドリンクで飽きた口の中に塩気と甘みがジワジワと染みてきてめちゃめちゃ美味かった。
貪るように食べていると、店のオジサンが
「走ってきたん?こんな炎天下で走ったら倒れるで。ゆっくり休んでいき」
と優しい言葉をかけてくれた。
もうすぐ琵琶湖一周するんです。スゴイでしょ。
と伝えたかったが、信じてもらえなさそうだったので
「めっちゃ美味しかったです。ごちそうさま」
と言って博物館へ向かった。
博物館では、大勢の家族連れに紛れて、汗だくでボロボロのオッサンがスタンプを押す光景を披露した。
子供が完全に引いている。
しかも、これでスタンプはコンプリート!かなりニヤニヤしていたと思う。
後ずさりして引いている小学生にドヤ顔をして、ゴールのイオンモールに向かった。
残りは10kmちょっと。
時刻は15時。
一番暑い時間帯。
水が底を尽きるのを防ぐため、公園のトイレを発見する度に頭からかぶり、ペットボトルに補給して頭や首が乾くのを防いでいた。
たった10kmが果てしない距離に感じる。
すると、目の前に大きな橋が見えた。
この橋を渡ればついにゴールが見えるはず。
橋に差し掛かる登り坂を勢いよく駆け上がり、橋の上からイオンモールらしき建物を発見すると、
「帰ってきた。ようやく終われる。やった。やりました。」
感慨に浸りながら、橋の上から琵琶湖を眺める。
夜中にトンネル事件で肝を冷やした奧琵琶湖方面を眺めるが霞んでいてよく見えない。
琵琶湖広いなー
改めて琵琶湖の大きさを感じ、ゴールまでの道のりをヨタヨタしながら踏みしめる。
残りの水を頭からかぶり、ダッシュして坂を駆け下りるが、今朝通った横断歩道がない。
あれっ、無い。おやっ?微妙に景色が違う。。。
よく見ると、イオンモールと思わしき建物は全く別の施設だった。
イオンモールなら大きな看板があるはずなので分かるでしょ。
暑さで思考回路は完全に崩壊している。そんなことも分からず本気で間違えて、失笑するしかなかった。
足は既に限界を越えている。2日間お天道様に浴び続けた肌は焦げている。
服ズレの脇はヒリヒリと痛み、水も全て使い切った。
残りの距離は分からない。唯一分かっているのは、さざなみ街道を進めばゴールが見えてくると言うこと。
お天道様は既に夜の準備のため傾きかけ、正面から熱線が降り注ぐ。
手ぬぐいで顔を覆い、少しでも焼け焦げるのを防ごうとするが、顔を覆うと前が見えない。
当たり前だ。
最後くらい走ろうと思ったが、全く走れない。
もういい。よくやった。
たどり着いたところがゴールだ。
もう何も考えない。
再び正面に橋が見える。
今度こそ終わり?と思いながら、もう一回くらい裏切られるかも。
などと疑心暗鬼で橋のテッペンへたどり着く。
正面には正真正銘イオンモールの大きな看板が見えた。
終わった。これでゴール。
長かった。琵琶湖一周212kmの壮絶な旅が終わった。
平成最後の夏、28時間半自分と向き合い続けた大冒険は誰からも賞賛されることなく静かに幕を閉じた。
せめて今だけは、諦めずにゴールした自分を自分で褒めてやりたいと思います。
自分へ→よくやった!でも、もうこんなことしたらアカンで・・・
--データ集-----------------
■気温(滋賀県北部/彦根)
14日(土)34/24
15日(日)35/25
(7/15東近江市では38.5度を観測/yahooニュースより)
■ペース
0-6 47.2km
6-12 48.9km(96.1km)
12-18 45.8km(141.9km)
18-24 42.6km(184.5km)
24-28.3 27.6km(212.1km)
■スタンプラリー結果
11:52 イオンモール大津スタート
13:00 8.大津港
14:01 9.坂本観光協会
15:17 10.道の駅 びわ湖大橋米プラザ
16:44 11.志賀観光協会
19:05 12.JR近江高島駅 観光案内所
20:53 13.道の駅しんあさひ風車村(STAGEXに建替え中)
21:38 14.琵琶湖周航の歌資料館
0:03 15.JR永原駅 観光案内所
0:44 16.道の駅 塩津海道あぢがまの里
2:39 17.道の駅 湖北みずどりステーション
3:47 18.産直びわみずべの里
4:28 19.長浜鉄道スクエア
5:07 20.道の駅 近江母の郷
6:31 1.彦根観光センター
9:36 2-1.休暇村近江八幡
10:45 3.近江八幡市立運動公園体育館
12:37 4.鮎家の郷
13:17 5.ピエリ守山(通過)
14:22 6.道の駅 草津
14:59 7.琵琶湖博物館
16:31 イオンモール草津ゴール
■エイドメニュー
8:00 朝食みそ汁、ご飯、スイカ(自宅)
11:00 塩どら焼き(瀬田駅)
15:39 冷やしそうめん小、梅ちりめんおむすび、スイカ、氷アクエリ(イズミヤ堅田店)
16:53 梅ちりめんおにぎり(さっきの残り。SP11辺りで食べたと思う)
19:18 冷やしぶっかけそうめん、コーラ、氷結CCレモン(コンビニ)
0:52 みそ汁、梅おにぎり、麦茶(ローソン)
2:42 コーラ(自販機)
3:48 缶コーヒー(自販機)
4:21 フルー ツミックス(コンビニ)
6:56 冷やしそうめん、アクエリ(コンビニ)
8:48 バナナ、inゼリー塩分レモン(コンビニ)
11:53 ざるそば(コンビニ)
14:20 スイカ(道の駅草津)
・その他
大量の琵琶湖水(公園の水道水)
アクエリ×3?
エナジー炭酸×2
氷結スポドリ×1
icebox×1
むかん(冷凍ミカン)×2
パピコ(シチリアレモン)×1
inゼリー塩分レモン×1
サンドイッチ×1
エネ餅×2
果汁グミ×2袋
スニッカーズミニ×1
梅タブレット×10
アミノサプリ×1
伯方の塩×3袋
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