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Yamareco

記録ID: 158561
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積雪期ピークハント/縦走
志賀・草津・四阿山・浅間

四阿山(途中で断念)

2011年12月29日(木) [日帰り]
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GPS
00:12
距離
13.4km
登り
890m
下り
893m

コースタイム

8:13 菅平高原ダボスバス停
9:04 ダボス牧場 四阿山登山口
11:12 小四阿
11:50 四阿高原分岐
12:20 中四阿
12:45 標高2160m地点(ここで断念・往路を引き返す)
14:18 ダボス牧場 四阿山登山口
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2011年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
【往復】JR上田駅〜(上田バス)〜菅平高原ダボスバス停
コース状況/
危険箇所等
■ 12/29現在、ダボス牧場登山口〜中四阿を過ぎたところまで、小ピークなどの一部の区間で岩が露出しているほかは完全な積雪(そこから上は撤退してしまったので不明)。つぼ足は浅いところでくるぶし程度、深いところで太もも〜股下くらいまで。この状況では、ワカンかスノーシューが必須だと思う。

※12/31追記:積雪期の根子岳に登ったことのある知人によると、ワカンだと脚が全部潜ってしまい苦労したそうです。やっぱりワカンよりもスノーシューのほうがよさそう。
7:05上田駅発(始発)のバスに乗り、8:00に菅平高原ダボスバス停に到着。トイレに寄り、待合室で身支度を整えて出発。
7:05上田駅発(始発)のバスに乗り、8:00に菅平高原ダボスバス停に到着。トイレに寄り、待合室で身支度を整えて出発。
バス停から、まずは舗装路を歩く。登山口までの最短ルートは通行不可のため、迂回するよう指示がある(「山と高原地図」では元々迂回路のほうがコースになっている)。
バス停から、まずは舗装路を歩く。登山口までの最短ルートは通行不可のため、迂回するよう指示がある(「山と高原地図」では元々迂回路のほうがコースになっている)。
舗装路は圧雪状態で凍ってはいないので、登山靴だけでも滑ることはなかった。
舗装路は圧雪状態で凍ってはいないので、登山靴だけでも滑ることはなかった。
それにしても予想以上の晴天だ。サングラスを忘れてしまったので、雪目になってしまいそう(このレポを書いている今、少し眼が痛い)。
それにしても予想以上の晴天だ。サングラスを忘れてしまったので、雪目になってしまいそう(このレポを書いている今、少し眼が痛い)。
根子岳と四阿山の分岐に、案内板や登山ポストがある。
根子岳と四阿山の分岐に、案内板や登山ポストがある。
冬でも熊は出るのだろうか?
冬でも熊は出るのだろうか?
立派なトイレもあったが・・・。
立派なトイレもあったが・・・。
凍結防止のため、冬季間は閉鎖。
凍結防止のため、冬季間は閉鎖。
北西方向には、長野市民なら毎日見て暮らす飯縄山(中腹にスキー場がある山)と、その背後にひときわ高い戸隠連峰が見える。
北西方向には、長野市民なら毎日見て暮らす飯縄山(中腹にスキー場がある山)と、その背後にひときわ高い戸隠連峰が見える。
根子岳方面との分岐からほどなく、牧場脇に四阿山登山口が現れる。
根子岳方面との分岐からほどなく、牧場脇に四阿山登山口が現れる。
あれ? まさか・・・。
あれ? まさか・・・。
まっさらな雪面で踏み跡がひとつもない。もしかして、今日はオレが一番乗り!?
まっさらな雪面で踏み跡がひとつもない。もしかして、今日はオレが一番乗り!?
最初はくるぶし程度のつぼ足で、この程度なら問題ないと思ったが・・・。
最初はくるぶし程度のつぼ足で、この程度なら問題ないと思ったが・・・。
すぐにふくらはぎあたりまで、そして深いところでは股下くらい(注・私の脚は短いです)までズボッと足が沈んでしまう。これは大変だ。
すぐにふくらはぎあたりまで、そして深いところでは股下くらい(注・私の脚は短いです)までズボッと足が沈んでしまう。これは大変だ。
わずか数十m進むのにも悪戦苦闘。写真真ん中あたりで足跡が棒状になっているのは、すこしでも接地面積を増やそうと四つん這いになってみたところ(そうしたら手から沈んだ)。
わずか数十m進むのにも悪戦苦闘。写真真ん中あたりで足跡が棒状になっているのは、すこしでも接地面積を増やそうと四つん這いになってみたところ(そうしたら手から沈んだ)。
行く手にあるのは動物の足跡のみ。これはうさぎくらいの小動物か。
行く手にあるのは動物の足跡のみ。これはうさぎくらいの小動物か。
何かはわからないが、鹿くらいの大きさと思われる動物の足跡も。
何かはわからないが、鹿くらいの大きさと思われる動物の足跡も。
途中から沢筋へ下り、写真奥の木橋を渡る。橋の縁からはみ出して雪が積もっているので、踏み抜いて沢に落ちないようストックで慎重に確かめながら。
途中から沢筋へ下り、写真奥の木橋を渡る。橋の縁からはみ出して雪が積もっているので、踏み抜いて沢に落ちないようストックで慎重に確かめながら。
橋を渡ったところでちょっと進路に迷う。国土地理院の2万5000分の1の地形図では、大明神沢を渡るとすぐに右に折れるようになっているが、実際はもう少し直進してから右へ曲がるのが正解のようだ。右手上方にこの道標が見えるので、そちらへ向かってごく小さな橋(50cm程度)を渡り、少し登ると道標の前に出る(自分は間違えて大回りしてしまい、道標の裏に出てしまった)。
橋を渡ったところでちょっと進路に迷う。国土地理院の2万5000分の1の地形図では、大明神沢を渡るとすぐに右に折れるようになっているが、実際はもう少し直進してから右へ曲がるのが正解のようだ。右手上方にこの道標が見えるので、そちらへ向かってごく小さな橋(50cm程度)を渡り、少し登ると道標の前に出る(自分は間違えて大回りしてしまい、道標の裏に出てしまった)。
道標からしばらくは、林間のなだらかな道を行く。このへんは雪も浅め。
道標からしばらくは、林間のなだらかな道を行く。このへんは雪も浅め。
所々に道標や、色あせたテープがある。
所々に道標や、色あせたテープがある。
道は少しずつ勾配を増して、白樺林の中を登る。大変気持ちがいい景色だが、つぼ足で前進するのが一苦労。
道は少しずつ勾配を増して、白樺林の中を登る。大変気持ちがいい景色だが、つぼ足で前進するのが一苦労。
南の方角には、浅間山(左端)から連なる山々が見える。
南の方角には、浅間山(左端)から連なる山々が見える。
ここが小四阿のあたりか。補給をしながら一休みしていると、1人の男性が追いついてきた。足にはスノーシュー。少し言葉を交わした後、先行していった。
ここが小四阿のあたりか。補給をしながら一休みしていると、1人の男性が追いついてきた。足にはスノーシュー。少し言葉を交わした後、先行していった。
小四阿の少し先から根子岳を望む。
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小四阿の少し先から根子岳を望む。
同じ場所から四阿山。根子岳と隣り合う山なのに、こちらは樹林が濃い。
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同じ場所から四阿山。根子岳と隣り合う山なのに、こちらは樹林が濃い。
小四阿を過ぎると、しばらくなだらかな平原が広がる。スノーシューが先行したのでラッセルが楽になるかと思ったが、スノーシューが数cmしか沈んでいないところでも足を置くとズボッと深く沈んでしまい、ほとんど楽にならなかった。
小四阿を過ぎると、しばらくなだらかな平原が広がる。スノーシューが先行したのでラッセルが楽になるかと思ったが、スノーシューが数cmしか沈んでいないところでも足を置くとズボッと深く沈んでしまい、ほとんど楽にならなかった。
四阿高原との分岐。
四阿高原との分岐。
分岐から中四阿のあたりまでは、岩が露出していてラッセルも一休みできる。
分岐から中四阿のあたりまでは、岩が露出していてラッセルも一休みできる。
来し方を振り返る。
来し方を振り返る。
根子岳。一面積雪に覆われているようだ。
根子岳。一面積雪に覆われているようだ。
四阿山を望む。写真の手前左側の2つの小ピークは、てっぺんを通らずに右側を巻いていく。雪が深くて足を取られるが、すぐ右が急斜面なので緊張する。
四阿山を望む。写真の手前左側の2つの小ピークは、てっぺんを通らずに右側を巻いていく。雪が深くて足を取られるが、すぐ右が急斜面なので緊張する。
ここが中四阿のあたりか。山頂へのルートは一旦右へ回り込んでから、左へ登っていくことになる。このあたりから時計を見つつ「引き返すべきか・・・」と考え始める。
ここが中四阿のあたりか。山頂へのルートは一旦右へ回り込んでから、左へ登っていくことになる。このあたりから時計を見つつ「引き返すべきか・・・」と考え始める。
まだまだ山頂は遠そうだ。
まだまだ山頂は遠そうだ。
「標高を上げれば風で雪が飛ばされているかも」と思ったが、樹林の中の道で一向に雪は浅くならない。股下くらいまでのラッセルが続き、雪で隠された大きな段差を登るときには何度か押し戻されてしまう。こんな道が山頂まで続くのだろうか?
「標高を上げれば風で雪が飛ばされているかも」と思ったが、樹林の中の道で一向に雪は浅くならない。股下くらいまでのラッセルが続き、雪で隠された大きな段差を登るときには何度か押し戻されてしまう。こんな道が山頂まで続くのだろうか?
木の枝の下をくぐるときは頭やザックをひっかけないように気をつけないと、暑くて開いた襟元に雪が落ちてくるので要注意(というか一度やってしまった)。
木の枝の下をくぐるときは頭やザックをひっかけないように気をつけないと、暑くて開いた襟元に雪が落ちてくるので要注意(というか一度やってしまった)。
バス停からここまで5時間弱。このペースでは根子岳への縦走はおろか、四阿山の山頂へ行くだけでも菅平発の最終バスに間に合いそうにない。このまましんどいラッセルを続ける自信もなく、写真の白い幹の木がある地点(手元の高度計で2,160m)で残念ながら前進を断念。来た道を引き返すことにした。
バス停からここまで5時間弱。このペースでは根子岳への縦走はおろか、四阿山の山頂へ行くだけでも菅平発の最終バスに間に合いそうにない。このまましんどいラッセルを続ける自信もなく、写真の白い幹の木がある地点(手元の高度計で2,160m)で残念ながら前進を断念。来た道を引き返すことにした。
帰りもつぼ足ラッセルだったが(登ったときの踏み跡はあまり役に立たなかった)、登りに比べると格段に速く、1時間半で登山口まで下りてしまった。こんなことならもう少し登れたか・・・と思ったが、どうせ撤退するなら決断は早いほうがいい。ぎりぎりまで粘って、結局バスにも間に合わなかったというのが最悪のパターンだ。
帰りもつぼ足ラッセルだったが(登ったときの踏み跡はあまり役に立たなかった)、登りに比べると格段に速く、1時間半で登山口まで下りてしまった。こんなことならもう少し登れたか・・・と思ったが、どうせ撤退するなら決断は早いほうがいい。ぎりぎりまで粘って、結局バスにも間に合わなかったというのが最悪のパターンだ。

感想

■ 年末の会社の集まりで、長野市にある本社までの交通費が支給されるので、その機会を利用して以前から興味のあった四阿山、根子岳の山行(菅平から四阿山〜根子岳の周遊)を計画した。

■ 雪山を経験するのが主な目的だったので、12本爪のアイゼンとピッケルは持っていったのだが、ここまで積雪があるとは思わずワカンやスノーシューは持っていかなかった。そのためつぼ足のラッセルに予想以上に時間がかかってしまい、四阿山への途中でこれ以上進むのを断念した。

■ ワカンやスノーシューを持っていくのはオーバーかと思ったが、今回は逆にアイゼンとピッケルのほうが過剰装備で出番がなかった(これは時期によって違う可能性がある)。

■ たくさんの情報がある関東近辺の山と違って、今回は事前に現地の状況がよくわからず、近隣の地域の天気予報などから推測するしかなかったのが敗因のひとつ。また、もし積雪があっても先行者のトレースが付いているだろうと思っていたのも甘かった。あとは年末で仕事が忙しく、十分な計画を立てる時間がなかった(そもそも、仕事とか何かのついでに登山も行こうとするのがいけない。登山なら登山に専念しなければ)。

■ 計画や装備の不十分で残念ながら撤退することになってしまったが、雪山のいい経験になったのは間違いない。本を読んで知識として知っているのと、実際に体験するのとでは大きな違いがある。

■ 四阿山と根子岳は近いうちに必ずリベンジしたい。下山中は「今日のうちに上田か長野でワカンを買って、明日再挑戦しよう」と気が急いたが、そういう焦りが遭難の元だ。脚の疲れも自分で思っている以上にあるだろうし、まずは一旦冷静になって作戦を練り直そう。

■ ワカンとスノーシューのどちらを用意するかは悩みどころ。今のところワカンのほうがいいかなと思っているが、スノーシューでも沈んでいるところがあった。せっかくワカンを持っていってもつぼ足とあまり変わらなかったら意味がない。

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コメント

こんばんは
こんばんは
あそこまでツボ足で行くなんてスゴイですよ。
私のときも誰の足跡も無くてとても綺麗でした。
私はスノーシューで同じ場所で時間切れでした。
ココのコースは道幅広いし雪も多いのでスノーシューのほうがよさそうです。
スノーシューでも結構沈むところがありました。
2011/12/30 1:02
ありがとうございます
meteoさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
自転車をやっていることもあって脚の筋力はそれなりにあるのですが、
あそこまでの腿上げ運動はさすがにきつかったです(笑)。
たしかに岩場や急登区間は少ないので、スノーシューのほうがいいかも
しれませんね。
重さがネックですが、私は体重が軽いのでできるだけコンパクトなものを
選ぶというのもありかと思います。
2011/12/30 8:02
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