前白根山:稜線はまるで暴風域(奥白根は諦めて途中撤退)
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.8km
- 登り
- 997m
- 下り
- 995m
コースタイム
天候 | 曇り→雨→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
日光に行ったことがないという旦那さんを上手く(?)説き伏せて,日光東照宮の観光とずっと思い焦がれていた日光白根山山行を決行.3連休に合わせて行くとどこもすごい人になりそうだから,1日ずらして金曜から日光入り.1日目は観光の後,日光奥湯本へ.翌日の天気を祈りながら,休暇村にてゆったりとご飯と温泉を堪能.
●休暇村〜天狗平
天気予報は二転三転どころじゃないぐらい変わった挙句,何とか天気が持ちそうだ!朝風呂の時もちょっと青空が覗いていたし,朝ご飯の時には朝日が明るくて心地よかったほど.でも,歩き始めはまだ少しどんより空.スキー場のゲレンデを突っ切るルートで,まずは前白根を目指す.
高度を上げるにつれて,徐々にガスが迫ってきた.というか,まだ流れていないガスに突っ込んだような感じ.暫くすると雨がぽつりぽつり.すぐ上がってくれることを願って,とりあえずレインウェアを着て進むも,進むにつれてむしろ雨は強まる一方.
●天狗平〜前白根〜五色山
稜線に到着すると,ますます雨が強くなる.でも,最初はまだ木が遮っていてくれたのでマシだった.前白根直前まで進んで,何も遮るものがなくなると状況は一気に悲惨に.まるで暴風域に入ったような横殴りの雨と風.白い雨粒が真横からたたきつける状態.レインウェアは着ていたけど,私も旦那さんも上半身だけ.そもそもこんな過酷な状況で山歩きするつもりがなかったので,下のレインウェアを持ってこなかったのだ... おかげで,この頃には太ももから下がずぶ濡れになっていた.とりあえず避難小屋で様子を見ようと思って進みかけるも,「避難小屋に行ったところで体温が奪われるだけじゃ?」と思い,旦那さんに「下山する?」と提案.「そうしよう」と即答.
旦那さんは脚が不調で,急な下りがツライから,ちょっとでも勾配が緩やかそうな(実際あまり変わらなかった気はする)中ツ曽根尾根で下山開始.
暴風域のような雨風は,地形の具合か,稜線の上でもちょっと小康状態の場所もあり.でも,基本的には五色山までそんな状態が続いていた.
●五色山〜休暇村
中ツ曽根尾根はあまり使われていないのか,笹がものすごい.私の背(167cm)を越すほどの深い藪がある場所もあった.この尾根上の8割ぐらいは藪漕ぎ.足元が見えないので,特に下山は怖い(急な段差があったりする).さらに雨のせいで泥濘もあり,結果的には中ツ曽根尾根の選択は失敗だったかも(少なくとも下山に使うべきではない).
高度を下げるほど,嵐はおさまり,半分以上進んだあたりでふと前を見ると,湯ノ湖や男体山が綺麗に見えるではないですか!さらにもう10分ぐらいたつと,私たちが苦しめられた稜線もうっすら見え始め,最終的には青空まで見えてきた.「なんで...,あのまま避難小屋に行けばよかったのか?」と物凄く悔しい思い.
ストレスフルな尾根を下り切ってようやくホッと一息.緊張状態から脱した.改めて書かせていただきますが,【中ツ曽根尾根はおススメしません!!】
●まとめ
・当たり前ですが,レインウェアは上下とも持っていかないと駄目ですね.こんな雨と風の中歩くつもりがなかったと言っても,結果的にそうなってしまうこともあるんだから.備えあれば患いなし.逆に持っていないと命取りになりうる.
・レインウェアを着ていた上半身と,来ていなかった下半身で,体感温度がものすごく違った.レインウェアの機能の凄さを実感.
・天気予報はあくまで下界の天気予報.私たちが嵐の中にいた頃も,おそらく下界は良い天気だったと思われます.ガスによっては,単に真っ白けの時もあれば,今回のような嵐もありうる.
・あと2時間出発が遅かったら,確実に奥白根まで登頂できたと思う.でも,帰りが日暮れとの勝負になっていただろうから,結果的にこの日は難しい日だったのでしょう.
・先に進みたかったけど,冷静に判断して,下山を選択できたのは良かったことだと思っています.行けてたとしてもそれは結果論.判断を間違えれば2人とも低体温症で動けなくなる可能性もある.動けるうちに下山に踏み切れたのは正解だったのだ!(と自分に言い聞かせる)また次のチャンスがあるさ!(でも,ここまで来るのがそもそも大変なんだよなぁ...と未だに悔しさはおさまらない)
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