遙照山☆東雲の夜景と瀬戸内の島並


- GPS
- 01:28
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 497m
- 下り
- 493m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
遙照山とは仰々しい山名であるが、山自体は極めてなだらかな山容を呈する。ヤマレコでは遥照山となっているが、国土地理院の地図を含め、遙照山と記載される方が一般的なようである。倉敷市の西隣、浅口市と瀬戸内を見下ろすように位置する山である。山頂までは車道が通じており、遙照山ホテルがあると聞くと登山意欲が削がれるところではあるが、そのホテルも現在は廃業し、巨大な廃墟と化している。
先週の予報によると水曜日までぐずついた天気が続く予報だったが、今週に入るといつの間にか水曜日が晴れの予報に変わっている。前日は12月だというのに近畿では各所で気温が25℃を超えるという猛暑日となる。さすがにホテルで冷房をつけて寝る気にはなれなかったのだが、寝苦しい夜であったせいか、スマホに届いた迷惑メールの振動音で予定よりもかなり早くに目が醒めてしまう。始発の山陽本線の下り列車で金光駅には5時45分に到着する。ここから7時14分の上り列車まで1時間半のカウントダウンが始まる。
駅前通りの突き当りを左に曲がると、金光学園の脇を抜けて未明の暗い市街を北に向かう。突き当りを少し東にそれて、再度、北に上がると大宮神社の石段を上り、漆黒の境内の闇の中に入ってゆく。勿論、ここでライト・オンである。登山路を探すのに少し手間取ったが、社殿の左手の林の中に細い踏み跡を見出すことが出来る。
神社の上ではすぐに開けた草原に出る。草原の奥では一本の巨樹が聳えているのだが、その根本には何体もの石仏が祀られているようだ。樹を通り過ぎると、樹林の中に入ってゆく。間もなく尾根道とトラバース道の分岐に出る。尾根に出てもまだ暗すぎて眺望が期待出来ないと踏んで、トラバース道へ入る。しっかりお整備された道ではあるが、走りやすい道とは云い難い。再び尾根からの道と合流すると、潅木の樹林となり明るい。
尾根上からは随所で水島方面への眺望が開ける。煌々と明かりを灯したコンビナートの夜景はかなり明るく感じられる。空には厚い雲がかかっており、雲の合間からわずかに白み始めた空が覗く。尾根を辿るうちにあたりは急速に明るくなっていく。
山頂直下では車道を走ることになる。やがて正面に神社が見えるので、その境内に上がる。三角点のあるピークにはその右手からさらに舗装路を上がる。電波塔のある大きな広場に辿り着く。大きな電波塔が二つあるが、広場の左手の塔の下のあたりに三角点と山名標があるのだった。神社に戻るとコンビナートの沖合に浮かぶ美しい島並みが見える。塩飽諸島だろうか。
視線を水島の方に向けると樹々の間からコンビナートの夜景が明るくなってゆく空を背景に残像のような光芒を放っている。夜と朝が交代する時間であった。なんとか写真に撮りたいところだが、樹が邪魔して写真にならない。ようやくコンビナートを見晴らす展望地に辿り着いたと思いきや、既にコンビナートの明かりはかなり消えている。わずかな時間の間の変化であった。
登ってきた道を辿って下山の開始する。山頂までは45分以内で来ているので、普通に下れば予定の列車には間に合うだろう・・・と皮算用をする。東側の山腹を走る車道に出るあたりでは東側の倉敷方面にも視界が大きく開けている。空のほとんどは大きく晴れ間が覗いているにも関わらず、朝日はやはり厚い雲の向こうのようだ。しかし、雲の間から真っ赤な朝日の光線がわずかに溢れている。空に浮かぶ羊雲達は雲の向こうから朝陽の反射をうけて金色に輝きはじめる。
ここまで快足に下りてきたはずだが、時計を見ると以外と余裕がない。さては下山を急ぐべき、再び登山路に入ると、意外なことに数多くの年配の登山客と擦れ違う。数人のパーティーもいらっしゃる。おそらく日課のように登ってこられる方々に思われれる。
登山路は下るにつれ、紅葉がさかりのように思われる。山肌は錦繍に染まっている。先程のトレバース道と尾根道の分岐になると、下りは尾根道を選ぶ。尾根からは展望がほとんどないと思われたが、尾根の南端のピークに出た途端、南に大きく展望が開けている。しかし、いつの間にか時間がかなり逼迫していることに気がつく。
展望を楽しんでいる余裕はない。駅まで必死に走ったのだが、駅に到着したのは7時15分。山陽本線の列車が出発した直後であった。次の列車は38分。駅で虚しく20分以上の時間を待たねばならないのだった。
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