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記録ID: 168063
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無雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

谷川岳・一ノ倉岳・茂倉岳

2006年08月05日(土) [日帰り]
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GPS
06:35
距離
12.3km
登り
865m
下り
1,766m

コースタイム

天神峠   09:25
天神山   09:30
熊穴沢ノ頭 10:05-10:10 (避難小屋)
トマノ耳  11:25
オキノ耳  11:40
一ノ倉岳  12:35-12:40
茂倉岳   12:50-12:55
矢場ノ頭  14:00-14:05
土樽駅   16:00
天候 終日良く晴れて雷も夕立もなく、常に360度の好展望が得られていました。
過去天気図(気象庁) 2006年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
(行き)
上毛高原駅 08:00-(関越交通バス)-08:50 谷川岳ロープウェイ駅
土合口 09:05-(谷川岳ロープウェイ)-09:15 天神平 09:20-(谷川岳リフト)-09:25 天神峠
(帰り)
土樽駅 16:55-(タクシー/3,610)-17:10 越後湯沢駅
コース状況/
危険箇所等
天神峠から谷川岳に登った後で、一ノ倉岳〜茂倉岳と縦走を続けているうちは、ほとんど問題のない道のりでした。
谷川岳〜一ノ倉岳〜茂倉岳の稜線は展望絶佳で、とても気分良く歩けています。

ところが茂倉岳と矢場ノ頭の間では、ルートが不明瞭になるほどササが繁茂しており、見えない足元には段差や石車があるなどで、ここで大いにペースダウンさせられました。
ここのササは折を見て刈り払いが行われるようなのですが、その直前の最も歩きにくい状態の時に当たってしまったようです。

そして矢場ノ頭以降になると、今度は倒木や木の根が度々登山道上に横たわるのが煩わしくなります。
ただし最後に滑りやすい下りがあるとされている区間は、晴天が続いていたためか良く乾燥していて、全く滑ることなく歩けています。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。
※GPS導入前なので、ルートは推測です。

感想

新幹線を上毛高原駅で降りると、ほとんどの人が自分と同じ谷川岳方面へのバス停に並びます。
バスは、残る空席が3つというところで辛うじて座ることができましたが、通路までぎっしり人が詰めて、ちょうど1台で全員が乗り切る満員状態でした。

谷川岳ロープウェイは次々とゴンドラが発着していて待ち時間なしで乗れました。終点の天神平では、さらにリフトに乗り継いで、天神峠まで上がってしまいます。
天神峠から僅かに登ればもう天神山で、良く晴れてほとんど雲もないこの日は、すでにここで展望が素晴らしく、北アルプスや八ヶ岳が手に取るようでした。

展望を楽しんだ後は、一旦鞍部まで下ってから、谷川岳への登りに取りかかります。
全般的にやや急な傾斜が続いて、熊穴沢ノ頭避難小屋とザンゲ岩で休憩したほか、随所で小休止を取りながらの登りとなりました。

トマノ耳の狭い山頂は、写真を撮る人でごった返しており、その人の多さにうんざりしてスルーしてしまいます。
しかし最高点のオキノ耳でも混雑はあまり変わらず、360度の展望をサッと見渡したら、すぐに一ノ倉岳へと向かうことにしました。

谷川岳を越えると、途端に登山者の数が激減しました。途中で団体さんを追い越して先行すると、もう前後にはほとんど人の姿が見られません。
稀に単独行の人とすれ違う程度で、この素晴らしい展望をずっと1人占めできるというのが、かなり贅沢な気分でした。

最低鞍部の「ノゾキ」に着いて東側を見下ろすと、一ノ倉沢の垂直に近い大絶壁がすぐ足元から切れ落ちており、その迫力ある絶景にしばし目を奪われました。

一ノ倉岳への最後の登りは急登でしたが、登り切ると誰もいない見晴らしの良い頂上を独占です。谷川岳の喧騒は一体何だったのでしょうか。

一ノ倉岳から茂倉岳へは僅かなアップダウンがあるのみで、すぐに到着です。
茂倉岳では先行の2人組に追いついたほか、蓬峠方面から登ってきた1人ともタイミングが重なって、4人で過ごすことになりました。

ここまで順調に歩いてきましたが、茂倉岳からの下りで問題発生です。
背丈ほどのササが鬱蒼と茂って登山道を覆い隠しているため、一部では道がどこにあるのかも分からないほどです。
しかも見えない足元には大きな段差や石ゴロが多く、ササを掻き分け恐る恐る足を踏み出しながらやっと歩ける状況で、遅々としてなかなか前に進めません。

実は、順調に歩き続けていないと、土樽駅発15:22の電車に間に合わなくなる可能性があり、それを逃すと次の電車は2時間半以上も後になってしまいます。
このため、たまに出てくる歩きやすい箇所では早歩きをして時短を図りますが、それが可能な場所は極めて少なく、余計な時間ばかりが過ぎていく状況が、矢場の頭の先まで延々と続きました。
(この区間のササは、後日「山と渓谷」社のサイトの情報によって、8月中旬に刈払いが行われたことが確認できています。ちょうど悪いタイミングに当たったのですね)

矢場の頭に着いた時には、電車の時刻が1時間20分後に迫っていました。標準的なコースタイムは2時間10分なので、相当に頑張らないと乗り遅れが確定しそうです。
しかし悪条件はさらに続きます。やがて樹林帯に入って、やっとササ藪から解放されたと思ったら、今度は地上に浮き出た木の根や倒木に道が遮られて、それを乗り越えて進むことが度々となるのでした。
これがあまりに頻繁なのでなんとも煩わしく、引き続き時間がかかるばかりで進む距離を伸ばせません。

でも悪いことばかりでもありません。下りの最後の区間は、どのガイドブックでも滑りやすい急斜面とされていて警戒していたのですが、このところの晴天続きで乾いた土が良く締まっていたのです。
全く滑ることがないので、やっと軽快に駆け下りられるようになりますが、もう後の祭りです。残りをいくら急いだところで、すでに電車には間に合わないタイミングとなっていました。

下りながら計画を練り直して、土樽駅からタクシーを呼んで越後湯沢駅に移動することにしました。携帯は持っていませんが、どのガイドブックでも土樽駅には公衆電話があると書かれていて問題なさそうです。
これまで交通機関として電車とバスしか利用してこなかったポリシーには反しますが、最初からタクシーの利用を前提に計画を立てていたわけでもないので、良しとすることにしましょう。
なにより、何もない無人駅で2時間も潰すのはあまりに無駄ですから。

ところが土樽駅に着いて愕然としました。駅前に公衆電話のボックスはあるものの、なんと、その中に肝心の電話機が無いではありませんか。
周囲を見渡しても、駅舎以外には人家などの建物もなく、駅に電話がなかったら、もうどうすることもできません。
そういえば、下山してから駅まで歩いてくる間も、人の気配のある建物を全く見ませんでした。

2時間後の電車をただ待っている以外に、何も打つ手がなくなってしまったようです。

それから20分くらいボーっと過ごした頃でしょうか、1台の車がやってきて駅前に停まり、待ち合わせでもあるのか、運転してきた人はそこで荷物の整理などを始めました。
その様子を見ても、最初は何も閃かなかったのですが、さらに15分くらいが過ぎた頃、駅に貼られていたタクシー会社の広告を見て、そうだ!、と思い付き、ダメ元で恐る恐る訊いてみました。
  「すみませんが、携帯電話をお持ちでしたら、フリーダイヤルでタクシーを呼ばせて頂けませんか?」
見ず知らずの方に不躾なお願いをしたにもかかわらず、なんと快く応じて下さって、これでタクシーで帰れることになりました。この親切な方に感謝です。

タクシーは20分ほどでやってきて、越後湯沢駅までは約15分で到着です。
今回のように自分自身のコンディションに問題がなくても、道の状態などが原因で予定通りに歩けないという可能性は、予め想定しておかなければならないことだとは思いますが、なにもそれがこんなに電車の本数の少ない駅に向かう所で起こるとは。
おかげで、距離料金¥3,510+迎車料金¥100で計¥3,610という予定外の出費となりました。授業料としてはちょっと高かったような。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2006_07_09/mt2006_07_09.html#20060805

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