「藪岩魂」大ナゲシ再訪 北東稜→北稜

2018年12月18日(火) [日帰り]

• GPS: 10:10
• 距離: 5.5km
• 登り: 1,014m
• 下り: 1,032m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:05
• 休憩: 1:54
• 合計: 9:59

7:14 赤岩橋登山口
11:28 12:28 大ナゲシ
13:06 13:41 小ナゲシ
14:38 14:57 野栗沢諏訪山
17:13 赤岩橋登山口

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

コース状況／危険箇所等

■このルートは一般登山道ではありません。きちんとした装備が必要です。必ず上級者と行ってください■

北陵は打田さんの著書「薮岩魂」に載ってるルートです。その中で触れられてる北東稜を登るのが今回のメインになります。
北東稜と途中に地形図て岩陵帯マークがありますが、大ナゲシ側から見ると船のように見えるので文章中では「船岩」と表現しておきます。

▲赤岩橋〜船岩▲

赤岩橋に車を置いてから大ナゲシ一般コースへと向かう林道に進みます。
すぐに右側に悪沢が現れ、その後苔で緑色に彩られたコンクリートの壁が道路沿いに見られるので、その手前か進んだ先の上がりやすい場所から山へと入ります。

急な斜面を右上方向に向かい、さらに尾根を目指して急な不安定な斜面を上がります。

尾根に出ると青テープが巻かれた木を確認できます。
それが北東稜となります。
急ですが取り付きよりは歩きやすくなります。
やがて岩が現れるので右側を回り込み進むと左前方に苔むした岩が転がる大きなルンゼが確認できるので、そのルンゼを直登します。
苔は乾いてれば滑ることはありません。

標高差で約150mくらい登ると右前方に岩場がある場所に出ます。
そこからは、左側の泥斜面を木を頼りに登ります。急なのでコース取りに注意しながら右方向に上がります。ここは船岩の端の方になります。

尾根にのり進むと右側には野栗沢諏訪山が見える場所もあり、さらに歩くと大ナゲシが見えてきます。
船岩の大ナゲシ側は大ナゲシから赤岩尾根を見れる展望台となり、前方岩場を少しクライムダウンして東側方向におります。
泥斜面を出来るだけ下ると岩壁の上部に支点に使えそうな立木がある場所に出るので、そこから約20メートルの懸垂下降です。


▲船岩〜大ナゲシ▲

懸垂下降途中には灌木があるのでロープの引っ掛かりを直しながら降りました。

下降地点は登山道のような平らな場所です。
岩に沿って大ナゲシ方向に進んで振り返ると船の先のような岩を見ることができます。

大ナゲシまでは筋がはっきりした急登の尾根をひたすら登ります。
前方に大ナゲシの形がわかるので、それを目印に少し薮っぼくなり登って行くと、大ナゲシの一般登山道とは反対側から上り詰められます。


▼大ナゲシ〜小ナゲシ▼
北陵を登ってきたときは小ナゲシからは懸垂下降しましたが、DIYさんの情報だと尾根通しできるとのことだったので、小ナゲシに向かう尾根を進んでみました。
特にロープも必要なく歩けました。


▼小ナゲシ〜野栗沢諏訪山▼
下りは変な尾根に上がらないように注意しながら諏訪山方向に向かうルンゼを下りました。
登るときは大丈夫だった急坂は下りでは危険と判断して、お助けロープを多用しました。
ルンゼ下りは正しかったようで、諏訪山の岩壁前に出たので、東側から回り込んで登りました。

▼野栗沢諏訪山〜1073峰▼
ここも下りはルンゼでした。
おそらく、尾根っぽい場所にルート取りすると岩の上に出てしまう可能性があります。
下った後、前回の登りの時に確認した岩穴があったのでスムーズに下れたようです。
何回かお助けロープ使用しました。
1073峰は懸垂下降地点より右側の場所を気をつけながら登りました。
登れない場合は下側から巻くことも可能です。

▼1073峰〜登山スタート地点▼
尾根筋ですが、林道へと向かう尾根に曲がる地点は注意です。ピンクテープがありました。
その後は沢に向かって下りやすい場所を探しながら下りました。
沢に下りないように注意しながら進むと前回の登り口くりみ橋に出ます。そこから林道です。

今回の北東稜に行くにあたって
kirakirakiraさんとreyerso-5さんの二人組の記録と、DIYさんの単独の記録が非常に参考になりました。
ありがとうございました。


mayojiのブログはこちら
http://www.mayoji.com/entry/2018/12/19/115649

その他周辺情報

すりばち荘がすぐ近くにあり、前泊に便利です。

写真

12/18 7:12

12/18 7:19

取り付き点
苔むしたコンクリート壁の途切れたところから登ります。

12/18 7:26

いきなりの急登

12/18 7:28

12/18 8:01

岩が出てきて右側を回る。

12/18 8:09

ここはルンゼ状のところ。
苔がついた岩がゴロゴロ

12/18 8:28

ルンゼを上がりきったところに急な泥斜面。木を使いながら登る。

12/18 8:30

けっこう急です。

12/18 8:44

尾根に上がってから諏訪山が見えました。
左側に岩壁があるのがわかる。

12/18 8:46

見えてきた大ナゲシがカッコいい

12/18 8:47

北東稜の船岩から見る大ナゲシが一番美しいのでは？

12/18 9:02

尾根伝いに岩を超える

12/18 9:19

12/18 9:19

船でいうと舳先の部分

12/18 9:20

どんどん近くなるぞ！

12/18 9:25

この先で懸垂下降

12/18 9:54

懸垂下降してます。
約20メートル

12/18 10:21

懸垂下降した後、下から見る船岩
カッコいい！船のように見える。

12/18 10:25

振り返って、進行方向にも岩。
脇を通る。

12/18 10:26

大ナゲシに向かう急登

12/18 10:28

シャクナゲ薮の尾根です。

12/18 10:33

尾根沿いにあった1人入れる木。
この木はまだ生きてます。

12/18 10:41

辛い

12/18 10:52

辛い辛い

12/18 11:00

辛い

12/18 11:06

もうひと頑張り！

12/18 11:22

薮を掻き分け山頂へ

12/18 11:22

こちら側から上がってきました。

12/18 11:23

大ナゲシに到着！

集合写真

ここは大ナゲシの写真撮りスポットですね。

12/18 11:29

浅間山

12/18 12:28

赤岩尾根と両神山

12/18 12:50

小ナゲシへ尾根伝いに進む。

12/18 12:58

高い場所から振り返ると、そこには大ナゲシの別の姿が。

12/18 13:04

ここが前回の懸垂場所。
ここを通らなくて済んだのは助かる。

12/18 13:04

小ナゲシ

12/18 13:16

小ナゲシからはお助けロープで下る

12/18 13:19

何回も

12/18 13:32

何回も

12/18 13:37

ムンターヒッチ使いながら

12/18 13:40

急な下りをさらに進む

12/18 14:04

12/18 14:08

八の標石

12/18 14:13

前方に諏訪山。
岩壁がよく見える。

12/18 14:30

諏訪山を東側から回り込む。

12/18 15:35

降りてきたルンゼ

12/18 15:38

見覚えのある岩屋を見つけてルートOK

12/18 15:56

この先が1073峰,

12/18 15:59

懸垂下降地点より右側の部分を登る。

12/18 16:08

上に上がって前回の懸垂下降地点。

12/18 16:16

六の標石

12/18 16:45

月が方向を教えてくれる。

撮影機器：

iPhone 8 64GB SIMフリー Apple

装備

個人装備

ハーネス スリング 下降器 ヘッドライト チェーンアイゼン他

共同装備

50メートルロープ 6mm×30mロープ

感想

mayu423

3週間前に北稜を歩き、次は北東稜を登って北稜から下山したいと思ったことが早くも実現しました。
リーダーが北東稜の下見をしてくれたおかげもあり、登りは順調そのもの。大ナゲシにまっすぐに向かって行く北東稜は素敵な尾根でした。
反省点は大ナゲシ山頂であまりの気持ち良さに休憩を取りすぎた事、下山で寄り道をしたりのんびりしすぎた事、難所を通過したあと最後の尾根をまっすぐに行き過ぎて危険なトラバースをしてしまった事。結果、最後はヘッデンを点けて歩くことになってしまいました。
藪岩魂最難関にして最高のルートでした。

ゲスト

前回の北陵は情報が多い分だけ楽できましたが、北東稜はkirakirakiraさんとreyerso-5さんの二人組の記録と、DIYさんの記録を元にしました。彼らのレベルと体力は無いので、それを前提に計画を考えました。
長丁場になることは最初から予測してたので、迷わず行けることを確実にするために、1人で船岩まての下見をしてます。
1073峰には明るいうちに着くことが最初からの目標です。
ロープを出したりすると時間がかかることも予想通りでした。

北東稜と北陵を歩いてみると、本当に大ナゲシを満喫した気分になります。
特に北東稜から見た大ナゲシはマッターホルンのようにそびえていて素敵でした。

小ナゲシに行く時に振り返って見た大ナゲシは別の様相を呈していて、これもまた素敵です。

天気に恵まれて、素晴らしいルートを歩けたと思います。
薮岩の中でも感慨深いルートになりました。

コメント

DIY

船岩 名が体を表しています
こんにちわ　DIYです。
ちょっと遅いコメです。
船岩　いい名前ですね、その通りで　まさに名が体を表しています。

北東陵は結構楽しめたのではないでしょうか？

しかし、この時期によく行きましたね！
昼間の行動時間が短いので、ヘッデン覚悟ですね。

ゲスト

Re: 船岩 名が体を表しています
DIYさん、コメントありがとうございます。

DIYさんのレコが大変参考になりました。
特に舟岩の懸垂下降地点と小ナゲシへの尾根通しの部分。
おかげで楽しめた周回です。

DIYさんほどは早く周回できないことはわかっていたので、ヘッデン使うことを予想して計画できたことで暗くなっても落ち着いて行動できました。
DIYさんの今後のレコ期待してます。