硫黄岳ホワイトアウト(フライング縦走ならず)
- GPS
- 10:30
- 距離
- 18.6km
- 登り
- 1,525m
- 下り
- 1,526m
コースタイム
天候 | 雪→ガス→晴れ→雪 帰りの車中は、暑いくらいに晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
薄くはあるが全ルートトレースあり。 ただし、吹き溜まりや風の強い場所はトレース消え、ヘッデンの薄い光では判別できないところも。 赤岩の頭直下でルートをロストし、逡巡した結果、雪庇を避けて赤岩の頭にクラストした斜面を直登気味に登ったが、あれで良かったのだろうか? 雪質は、パウダー。冬に逆戻りか? |
写真
感想
今回の計画は、フライングで出発して硫黄岳・横岳・赤岳・阿弥陀岳と縦走し、御小屋尾根で帰る計画。
……でした。
25日の天気は曇りで、昼間は晴れの予報。隙間をついて、晴れ間を縦走する予定。
前日にレンタカーを借り、仮眠をするために「道の駅蔦木宿」へ。
ところが9時くらいから粉雪が舞っている。……嫌な予感がします。
美濃戸でも小雪がちらつき、さらに2時過ぎくらいから本降りになってきました。
雪質はパウダースノー。冬に逆戻りか??
3時半ころに赤岳鉱泉に到着し、ここまでは順調。
吹き溜まりでトレースが消えがちの硫黄岳に登ります。
が、このあとだんだんガスが濃くなってきます。
そして赤岩の頭直下で、ルートをロスト。
少しうろうろするも、ルートを確認できず。おまけにヘッドライトがガスに反射して視界が悪いので、風を避けて明るくなるのを待ちます。
少しして明るくなると、ガスは相変わらずですが見通しはきくようになり、何とかクラストしているところを選んで赤岩の頭に直登。
後続の人すみません、逡巡の跡が見える半端なトレースたくさん残してしまいました。そして、直登で正解だったのだろうか?
赤岩の頭からは、ま〜〜っしろな感じです。
ここで撤退も考えましたが、ひとまず硫黄岳まで行ってみます。
そして硫黄岳山頂は、見たことある感じです。そう、昨年12月ほぼ同じ感じ。
ホワイトアウトです。
しかも視界は15メートル程度、12月の時より悪い。
硫黄岳山荘へのケルンは、前回はかろうじて影が見えましたが、今回は影も形も見えませぬ。40分くらい山頂で天候回復を待ちましたが、一向に回復に兆しはなし。
風を背中で受けていたら、アウターの背中がバキバキに凍ってしまった。
この状態で、横岳方面はあり得ない、か……。
仕方がない、またも撤退です。
硫黄岳に来れただけで良しとしよう。
さて、下山を開始したとたん、一気に天候悪化。
なんとなんと、視界5メートル!
ちょっと、あせりましたよ。
雪庇に迷いこまないように、すごく気を使いました。
おまけに強風で、雪や氷がものすごいスピードで飛んできて、目が痛い。
相方に借りた10年選手のゴーグルはスポンジがダメになっていて、一気に氷結。前が見えない。や〜、恐ろしかったですよ(そんなもん使うなって話)。
赤岩の頭に戻ってきたときは、正直ほっとしました。
下山も強風でトレースが吹き飛んでいるので、樹林帯に入るまで少しロストしながら下山しました。
さて、赤岳鉱泉に降りてきてもまだ、時刻は8時前。鉱泉では出発準備しているパーティがたくさんいます。
何かこの時間で撤退も釈然としないので、行者小屋方面に向かいます。
新しくなった南沢のルートも見てみたいし、天候よくなったら赤岳と阿弥陀に行ってみようかな、なんて目論見もあり。
ただ、いったん撤退決めて降りてきているとモチベーション上がらず、とても疲れます。
行者小屋についたとき、赤岳も阿弥陀岳も濃厚なガスの中で、残念なようなホッとしたような。
少し天候回復を待ちましたが、難しそうなので下山します。
が、下山しはじめた途端に微妙に天候回復、晴れ間も見えます。
あわてて行者小屋に戻ると、また悪天候……。
この時間、装備整えて登って行く人いっぱいいるけれど、今の自分の精神状態でガスにまかれた山登っても、たぶん徒労感募らせるだけだな……。おまけに、右足の付け根にも痛みを伴う違和感がある。
もういい、今日のところは帰ります。
というわけで、昼前に下山しました。
そうそう、帰る途中で美濃戸山荘に救急車が。
南沢で追い抜いた人で足元おぼつかない感じの人いたけれど、そのひとか?
心配になったので、救急隊員の方に、お手伝いができるむね申し入れましたが、パーティの人と自力でここまで搬送できるのでお手伝いは大丈夫です、とのことでした。
ま、そうだわな。
よっぽどのことがない限り、一般登山者に搬送のヘルプは頼まないでしょう。
でも、自分の判断でヘルプに突っ走るのも、気が引けて。
というのも、自分も時折、野外教育系の仕事をしており、ケガや病院搬送もあります。こういうときヘルプは助かるのですが、一番困るのは独断専行だってこと身にしみてわかっているもので……。
現場がコントロールできなくなるんです、独断専行って。
そのうちにそのパーティも来られました。大したことないといいんですねど。
さて、甲府まで来たら、帰りは例によって小作で一杯です。
「馬もつ煮」と「タコのから揚げ」で、昼から飲む酒は最高。
う〜〜ん、勝利の美酒だともっと最高。
ま、相手が自然だから、しかたないか。
硫黄岳の神様、次こそは、なにとぞなにとぞ天候を悪化させないでください。
いや、悪化してもいい、せめてもう少し視界を!!
seizanryoさん こんばんは
深夜1時からの山行、気合十分でしたね。
それにしてもまだ暗い中でのホワイトアウトは怖いですね〜
この状況で横岳方面は厳しいですね。
確かに一度赤岳鉱泉まで降りてくるとテンションも下がりますよね。
ほんとにお疲れ様でした。
houraikenさん、さっそくコメントありがとうございます。
気合いはね〜充分だったんですが、お天気はいたしかたないです。
さらに2時間ぐらい時間をずらせば縦走もできたと思いますが、さすがに寒くて待てませんでした。
雨量計測形跡の避難小屋は、入口が雪で埋まっていて掘りおこせなかったもので。
テンションも下がりますが、6時40分という時間に撤退を決めると、何とも釈然としないですよ。
ま、安全第一です。
課題が残ったんで、近いうちに解決したいと思います。
見ましたよ。
11時ごろの硫黄岳山頂でもホワイトアウトでしたから
待ってもだめでした。
i_wata18さん、こんばんは。
登山道右のスマイルマークは、午前4時の気の迷いですね。
もともと雪面にマルが書かれていて、そこにストック付いたら右目っぽくなったんで、そのまま顔と手をつけた次第。
11時でホワイトアウトでは、待ってもどうにもならなかったですね。
でもi_waka18さんのパーティは、一瞬とはいえ晴れ間が出たようで、良かったですね。
実にうらやましい。
ホワイトアウトの硫黄岳、お疲れ様です!
十分すぎるほどのナイスファイトですよ!!
撤退決めた気分の後に登頂はしんどいですよね〜。
阿弥陀も赤岳もしっかり見えましたよ〜(心眼で)
fall
fallさん、こんにちは。
どうもこの計画は、ホワイトアウトに阻まれてうまくいかんです。
ま、硫黄岳一座で満足するとします、ひとまずは。
撤退決めてからまた登るのは、心的にポッキポキですね。
赤岳鉱泉から行者小屋に向かう坂道で、すでにへとへとになってしまって……。
近いうちに、リトライします。
今度こそ、本物の目で赤岳と阿弥陀岳を見たい!!
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