晴天の蔵王独り占め!初の冬山単独行
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- GPS
- 06:40
- 距離
- 14.0km
- 登り
- 1,113m
- 下り
- 1,119m
コースタイム
天候 | 晴天! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
時刻表はこちら↓ http://www.yamakobus.co.jp/rosenbus/jikoku/frame/zao-onsen.html 蔵王ロープウェイも運行中。中央ロープウェイは点検のため運休中です。 料金等はこちら↓ http://www.zaoropeway.co.jp/ropewayguide.html 蔵王ロープウェイ前に無料の駐車場があります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道の雪も溶け、蔵王温泉までは普通タイヤでも大丈夫そうでした。 ざおうさんちょう駅で登山者カードを提出することができます。 地蔵山中腹からかなりガチガチ状態で、アイゼン無しでは危ない状態でした。 天気がよく、普通のスキーヤーや樹氷を見に来た方がブーツや長靴で登っている姿を見ましたが、危険なのでスキー場のロープをこえていかないように! 地蔵山〜避難小屋〜刈田岳までは数メートル間隔でポールが立っており、視界が悪くなっても安心です。ただ、ワサ小屋跡〜熊野岳への直登ルート、馬の背〜熊野岳への直登ルートにはポールがないので、視界がないときには必ず避難小屋を経由するルートをオススメします。 |
写真
感想
9日、翌日の天気予報と天気図を見て「これは山へ行くしかない!」と急遽山行計画を立て、準備をしました。10日は月山の夏スキーオープンでもあるので、月山か迷いつつも、やはりアクセスのよい蔵王に行くことに。
私はたまたま休みだったものの、主人はもちろん仕事。でもこんな絶好のチャンスなんてない!と主人を下界に置いてけぼりにしてバスで蔵王へ向かうのでした。
バスは学生で満席。ボードウェアで大きな荷物、ピッケルを持つ私は完全に浮いていましたがそんなことは気にせず、初めての単独行にワクワクドキドキしていました。冬の蔵王へは一度一昨年の3月に4人パーティで来たことがありましたが、その時は爆風&ガスという最悪の状況で、とてもつらかった記憶があります…
満席だったバスも降りるときには私を含め4人になっており、シーズンを終えた平日の温泉街は少し閑散としていました。
コンビニで買いだしを終え、蔵王ロープウェイ乗り場の1階にある無料休憩所で着替えやパッキングを済ませ、ロープウェイに乗り込みました。切符売り場のお姉さんが無愛想なのがちょっと気になりました…。
やはりピッケルが目立つようで、色々な方に声をかけられました。「どこまで登り行くの?」「遭難したらおじさんが一番乗りで助けに行ってやるからな!」「一人で山歩きしてっと男の人に出会えないぞー(笑)」なんて言われたり…(笑)
神奈川から樹氷を見に来られたご夫婦や、蔵王ロープウェイの年間パスを持っているという強者もいらしたり、飯豊で滑落した時の話をしてくださった方がいたり。こういう出会いがあるのも単独行の良いところだなと思いました。
頂上駅で登山者カードを書き、首だけのお地蔵様を拝み、地蔵山へ向けてスキー場のロープをくぐると足跡ひとつない真っ白な雪。こんな天気いいのに先行者はいないのかと不安になりつつも最初はつぼ足で登り始めます。雪が柔らかく、軽くラッセルを強いられましたが、中腹まで来るといきなり雪はガチガチに。その手前でアイゼンを履き地蔵山ピークへ。一気に360度の素晴らしい展望が開けます。少し霞みがかっているのが残念でしたが、ちょこんと鳥海山も頭を出していました。
立派なエビのしっぽをまとったポールに導かれ、熊野を目指します。
ポールに沿って、避難小屋経由でピークに向かうつもりでしたが、ガスの心配もなく、風も落ち着いていたので直登しました。夏道は岩がごつごつしているルートですがそれも全て雪の下。とても登りやすいです。本日最大の斜面を息切らしながら一気に登ると、神社(らしきもの)が!鳥居が完全に雪に埋まっていたのには驚きましたが、「熊野岳」のピークはしっかり出ていたので良かったです。
風が強いので写真をとってすぐお釜を見に馬の背へ下ります。斜面をななめに下るのでとても歩きづらく、避難小屋から下れば良かったと後悔しましたが、雪と風が作った素晴らしい模様を見ることができたので、まぁ結果オーライってことで。
雪庇が怖いのでお釜が見えるポイントまで馬の背を刈田方面に進みます。
するとぽっかり口をあけたお釜が姿を現し、私も思わず「すごーい!」と声をあげてしまいます。夏はエメラルド色したカルデラ湖もすっかり雪化粧していて、夏とはまた違う迫力がありました。
お腹もすいてきたところで、お釜観賞もそこそこにして避難小屋に向かいます。天気がいいので外で食べたかったのですが、やはり風がとても強いので小屋の中でゆっくりすることに。
一昨年は冬期用入口にはしごを使って入ったのですが、今年は入口の高さまで雪があり、はしごも設置されていませんでした。中にも吹きこんだ雪が積もっていてハイハイする格好で中の扉まで行かなくてはならないほどでした。今年は本当に雪が多かったみたいです。
中はもちろん誰もおらず、外の風の音さえ聞こえません。
貸切の小屋でおにぎりと作ってきた温かいココアを飲み、ボーっとする…そんな贅沢な時間を過ごして、汗が冷えないうちに出発の準備をします。
途中、頭に温泉という言葉がよぎってしまい、それからはただひたすら早く下ること考えました(笑)早く温泉入って温まりたい!!
地蔵山付近まで来るともう雪も柔らかくなっていて、アイゼンを外して歩きました。何人かスキーヤーが地蔵山の上まで来ていて、景色を楽しんでいました。(本当は危ないのでスキー場のロープ超えちゃ駄目ですよ!)
下りのロープウェイで一緒になった方の話によると、私が着けた足跡を追うように皆さん地蔵山まで登られたそうです。私が先行者になってしまったわけですね(汗)なんだか申し訳ないです…。
ボード板を持ってこなかったことを悔みつつ、スキー場をロープウェイで下山。700円とちょっとお高い新左衛門の湯に浸かって家路に着くのでした。
今回初の単独行は成功(?)に終わりましたが、これも全て天候のおかげ。まだまだ勉強不足、経験不足だなと思うところも多々あり、それを思い知らされる山行となりました。
一人でさみしい部分もありましたが、でも一人でないと味わえない感動や出会いもあって、自分にとってとてもプラスになった経験となりました。(旦那さんには悪いけどね)
ちょっと無茶なところもあったけど、本当に行って良かった!
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