大雄山から明神が岳へ


- GPS
- 06:39
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 961m
- 下り
- 769m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 6:19
天候 | 晴時々曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
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コース状況/ 危険箇所等 |
概ね整備されている。 奥の院から明神ヶ岳に向かう道(山と高原地図で破線になっている)は利用が少ないためか、目印が少ないが、わからなくなるほど荒れてはいない。 |
その他周辺情報 | 勘太郎の湯(2019年6月10日で閉店するとのこと) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
【明神ヶ岳 山行記録(2019年6月1日)】
本格夏山シーズンに備えて、トレーニングがてら登山に行こうということになった。例によってわれらがリーダーと一緒なので、下山後の温泉は必須である。いろいろ吟味した結果、筆者が前から行きたいと思っていた道了尊から箱根の明神ヶ岳へ抜けるコースに行くことにした。今回はリーダーと筆者の2人パーティである。
当日は小田原の大雄山線の改札で待ち合わせることになった。2人とも大雄山線に乗るのは初めてである。改札を入るといきなり萌えキャラが現れた。うーん、北アルプス方面も秩父方面も萌えキャラ?を前面に出した交通機関が多い。登山愛好家は筆者も含め年配者が多いから、少しでも若年層を引き込もうという戦略か? しかし、電車は空いていて、大雄山駅からのバスも空いていて、戦略的(そのような戦略を取っているならば、だが)に成功しているかどうかは分からなかった。
登山口である大雄山最乗寺は別名道了尊という曹洞宗の名刹だそうで、バスで登ってくる参道には「アジサイ参道」と書かれた立札があった。アジサイの他にも桜や紅葉の季節もなかなかいいらしい。今回はアジサイの時期にはまだ早く、また朝早いこともあって、静かな古刹を楽しむことができた。ネット情報によれば道了尊というのは、寺の建立にあたって神通力と発揮した僧のことだそうで、天狗に姿を変えて寺を守っているらしい。境内には立派な天狗と烏天狗の像がいくつかあった。立派な像なのだが、腕がくにゃっと湾曲していて必ずしも写実的ではなかった。あと有名なのは下駄。馬鹿でかい下駄が置いてあってリーダーが写真に収めていた。
さて、事前の情報で、登山口は寺の入り口から横に入っていく道と寺の境内から入っていく道があるのだが、このヤマレコへの書き込みで奥之院の先からも登山道に入れるという情報も得ていたので、奥之院まで行ってみることにした。しかし、行く手を阻むものがあった。階段である。300段ぐらいあるだろうか、そそり立つ石段。登山のウォーミングアップにしては厳しすぎるぞ。いや、今日はトレーニングなのだ。行くしかない。ということで、登り始めたが、だんだん2人とも無口になってくる。リーダーの無口は怖い。これで奥之院の先の登山道がなくて引き返すことになったときのことを考えるとぞっとする。標高も高まるが緊張も高まる。緊張が最高潮に達したあたりで奥之院に到着した。
幸いにも奥之院の裏に明神ヶ岳への矢印があってほっとした。しかし、これが後でちょっと苦労することになるのだが、まずは手書きの標識に従って登山道を登り始めた。山と高原地図にも国土地理院の1/25,000の地図にも載っていない道だが、しっかりした登山道で、本来の登山道の一つ北側の尾根を進んでいるようであった。花はあまりない。本当にこの道でいいのかな?と思った頃に鉄塔に出くわした。地図で確認すると我々の推測は間違いなさそうであった。さらに進むと林道(鋪装道)にぶつかった。
ここで真っ直ぐこの尾根道を行く選択肢もあったが、見晴らしの悪い樹林帯を行くことになるような気がしたので、遠回りにはなるが林道を下ってメジャーな登山道まで戻ることにした。歩き始めたが、この林道、車はほとんど通っていないのではないか。ところどころ右側の崖から崩れたと思われる大小の石が転がっており、中には40Lのザックぐらいのサイズものもあり、ちょっとぞっとした。20分ぐらい歩いただろうか、何とかメジャーな登山道に合流して一安心した。
ここから見晴らし小屋まではすぐであった。見晴らし小屋といっても営業している訳ではなく、また残念ながら雲が出ていて見晴らしは良くなかった。一休みして出発すると、樹林帯ながら明るい登山道だ。地図に書いていない登山道より整備してある(当然か)。ただ、尾根道なのだが、道がえぐれていて両脇が切り立った狭い涸沢を行くようなところがしばしば出てきた。歩きにくい。しばらく行くと神明水という水場に出て、ここからの展望の方が見晴らし小屋からのよりいいように思えた。ただし曇っていてやはり展望がいいという訳ではなかった。さらに進むと草原状の場所に出て、ロープウェイ?の鉄柱の残骸の脇を通り、ひたすら登る。ようやく明星ヶ岳との分岐に出るとそこからは明神ヶ岳の山頂はすぐであった。
山頂には大勢の人がいた。リーダーはさすが首都圏の低山だと感心していた。一応山頂の標識で記念撮影をして座るところを何とか探して昼飯だ。筆者はリーダーと違ってどうしても暖かい飲み物が欲しいというタイプではないので、夏場の山行には山専ボトルは持って行かないのだが、今回は持ってきた。でもお茶とかコーヒーとかは飲まない。なぜならば「近く」なってしまうからだ。最近は歳のせいかてきめんなのである。山行中悶絶するのは困る。ということで今回はコンソメスープを持参。うん、このしょっぱさがいいんだね。満足。
さて、しっかり休んだので明神ヶ岳の山頂を後にしたのだが、相変わらず天気はイマイチで、金時山は望めるもののその背後に見えるはずの富士山は全く見えず。天気予報は良かったのになあ。待っていて回復するのを期待できる訳でもないため、明星ヶ岳に向かって出発した。
明星ヶ岳に向かっては下ったり登ったりしながら進む。滑りそうな場所が多くて慎重にならざるを得ない。よく外国人とすれ違う。箱根は外国人に人気なのだろう。相変わらず花は多くないが、ヤマツツジと思しき花がところどころできれいであった。途中リーダーが大涌谷の噴気が見えると教えてくれた。先日からの火山活動の活発化でロープウェイは営業停止しており、現地で観光業にかかわる人はご苦労されていることであろう。火山活動が沈静化したらまた行かなくては。
宮城野に降りる分岐を通過すると、笹原を刈り込んでいる道が続き、非常に整備されていると感心した。振り返ってみるとくっきり来た道が分かった。さらにアップダウンを繰り返して明星ヶ岳に到着した。山頂といっても鳥居とあやしい洞穴みたいな入り口があるだけの狭い場所である。写真をとったら何か変なものが写っていないか心配したが、大丈夫であった。
来た道をちょっと戻って下りに入った。等高線が密集していて如何にも急な下りだと予想していたがその通りで、疲れた脚にはなかなかつらい。しかも滑りそうな箇所が多い。後から飛ぶように降りてきた外国人に抜かされたが、ここで滑ってドロドロになって箱根登山鉄道に乗車拒否されるようなことがあっていけない。安全第一、慎重慎重。
鳥の声が近い、と言うかデカい。これも「さえずり」と言うのだろうか? 藪の中で姿は確認できないが、至近距離にいることが明らかな「やかましさ」なのである。しかし「ルリビタキだよーん」と聞こえるという(ホントか?)ルリビタキの声は確認できなかった。私の耳には所詮「ルリビタキだよーん」とは聞こえないものなのかもしれない。
脚に疲労を覚えながらもようやく登山口にたどり着いた。ここから温泉までちょっと距離があり、だらだら車道を歩かざるを得なかったが、本当の苦労はこれからであった。温泉から強羅駅に行く「近道」は地図に載っていないのだが、当日登った中で最も傾斜がきつい階段であった。しかも距離も十分にあり、温泉に入った後なのにひと汗かいてしまった。ヤマレコの書き込みに、ここがキツイというものがあったが全くその通りであった。今日は地図に書いていない道で苦労したということか。もちろん帰りのロマンスカーではビールをほとんど一気飲みしたが、ハイボールまで買ってリーダーにたしなめられ、家に着いたら爆睡であった。
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