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Yamareco

記録ID: 1882823
全員に公開
ハイキング
箱根・湯河原

箱根・聖岳/強烈な笹藪にギブアップ・周回を断念

2019年11月05日(火) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
8.4km
登り
556m
下り
553m

コースタイム

出発8:10−北東尾根上8:20−防火帯始まり8:45−林道横断8:55−前聖岳頂上9;25〜10:00−星ケ山林道横断10:40−北北東尾根に移る11:05−聖岳頂上11:25〜12:05−主尾根から下降12:40−星ケ山林道12:50−大洞山入口13:00−退却後同地点13:10−枝尾根下降点13:40〜14:20−鹿柵終り14:25−笹藪終り14:35−550m圏平坦地15:00−白銀林道15:25〜15:30−MTBデポ地点15:35〜15:40−ゴール15:50
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2019年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
JR東海道線の根府川駅前から小田原城カントリークラブの案内に従って白銀(しろがね)林道に上がる。西側から伸びて来る白銀林道と合流後、ゴルフ場へ向かう道はUターンして登って行くが、ここを直進して白銀林道に入る。ダートと舗装が交互する林道を約5.5km進み、405mコブ直下の路肩に駐車する。
コース状況/
危険箇所等
写真説明および感想欄に詳述。
白銀林道の駐車地点から、聖岳北東尾根(仮称)末端の405mコブの西側コルを目指す。作業道らしい明瞭な踏跡があったので、これを辿る
2019年11月05日 08:10撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 8:10
白銀林道の駐車地点から、聖岳北東尾根(仮称)末端の405mコブの西側コルを目指す。作業道らしい明瞭な踏跡があったので、これを辿る
振り返ると林道路肩に停めた愛車を見下ろせる
2019年11月05日 08:14撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/5 8:14
振り返ると林道路肩に停めた愛車を見下ろせる
林道から10分程登ると、405mコブ西側で北東尾根に乗った
2019年11月05日 08:19撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 8:19
林道から10分程登ると、405mコブ西側で北東尾根に乗った
作業道は消えて尾根上に踏跡は無い。でも、低いアオキの灌木が茂っている程度なので、腕で枝を払う軽い藪漕ぎで済む
2019年11月05日 08:30撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 8:30
作業道は消えて尾根上に踏跡は無い。でも、低いアオキの灌木が茂っている程度なので、腕で枝を払う軽い藪漕ぎで済む
それも僅かな距離で、藪の無いなだらかな尾根筋を辿る。断続的に不明瞭ながら踏跡が現れて来た
2019年11月05日 08:44撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 8:44
それも僅かな距離で、藪の無いなだらかな尾根筋を辿る。断続的に不明瞭ながら踏跡が現れて来た
尾根筋は防火帯となる。踏跡は明瞭になり、車両の古い轍も見受けられた
2019年11月05日 08:48撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 8:48
尾根筋は防火帯となる。踏跡は明瞭になり、車両の古い轍も見受けられた
防火帯を10分程登ると標高540m付近で林道を横切る。有料道路の箱根ターンパイクから伸びている林道だ
2019年11月05日 08:56撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 8:56
防火帯を10分程登ると標高540m付近で林道を横切る。有料道路の箱根ターンパイクから伸びている林道だ
標高560m付近で一時急登となるが、直ぐに緩やかで幅広い尾根となる。踏跡は不明瞭だが藪が無いのでどこでも歩ける
2019年11月05日 09:09撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 9:09
標高560m付近で一時急登となるが、直ぐに緩やかで幅広い尾根となる。踏跡は不明瞭だが藪が無いのでどこでも歩ける
前聖岳の頂上に着いた。文字のかすれた小さな山名板が木に打ち付けられていた
2019年11月05日 09:59撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 9:59
前聖岳の頂上に着いた。文字のかすれた小さな山名板が木に打ち付けられていた
669.3mの三角点。朽ちかけた標柱が脇に倒れていた
2019年11月05日 09:59撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 9:59
669.3mの三角点。朽ちかけた標柱が脇に倒れていた
山頂部は台地状で下り口が分からない。踏跡は無いが、どこでも降りられるのでコンパス頼りに下る
2019年11月05日 10:04撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:04
山頂部は台地状で下り口が分からない。踏跡は無いが、どこでも降りられるのでコンパス頼りに下る
少し下ると笹藪に入ってしまった。視界が利かず進路が定まらない
2019年11月05日 10:11撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:11
少し下ると笹藪に入ってしまった。視界が利かず進路が定まらない
どうも左に寄り過ぎたようだ。右に進路を修正すると、ひょっこり藪を抜けた。壊れた鹿柵沿いに明瞭な踏跡が付いていた
2019年11月05日 10:20撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:20
どうも左に寄り過ぎたようだ。右に進路を修正すると、ひょっこり藪を抜けた。壊れた鹿柵沿いに明瞭な踏跡が付いていた
しばらくは鹿柵沿いに進む。鹿柵が終わると踏跡は不明瞭になり、笹藪に覆われた踏跡を探しながら登る
2019年11月05日 10:41撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:41
しばらくは鹿柵沿いに進む。鹿柵が終わると踏跡は不明瞭になり、笹藪に覆われた踏跡を探しながら登る
標高710m付近でまた林道に出た。聖岳山頂の南側を巻いている星ケ山林道だ
2019年11月05日 10:42撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:42
標高710m付近でまた林道に出た。聖岳山頂の南側を巻いている星ケ山林道だ
真新しい鹿柵が尾根筋に作られていた。林道が鹿柵を抜けて伸びている。鹿柵沿いの踏跡を進む
2019年11月05日 10:45撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:45
真新しい鹿柵が尾根筋に作られていた。林道が鹿柵を抜けて伸びている。鹿柵沿いの踏跡を進む
鹿柵は尾根の南側へ下って行く。その少し手前で踏跡が右に分かれ、尾根筋を通っているのでこれに入る
2019年11月05日 10:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 10:58
鹿柵は尾根の南側へ下って行く。その少し手前で踏跡が右に分かれ、尾根筋を通っているのでこれに入る
壊れた鹿柵が現れ、これ沿いに進む。小田原市森林組合の標識杭をあちこちで見かける
2019年11月05日 11:04撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 11:04
壊れた鹿柵が現れ、これ沿いに進む。小田原市森林組合の標識杭をあちこちで見かける
聖岳頂上から北北東に伸びる尾根に乗り移った。明瞭な踏跡が続く
2019年11月05日 11:07撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 11:07
聖岳頂上から北北東に伸びる尾根に乗り移った。明瞭な踏跡が続く
一時笹藪が濃くなるが、しっかり踏跡が刻まれているので助かる
2019年11月05日 11:13撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 11:13
一時笹藪が濃くなるが、しっかり踏跡が刻まれているので助かる
聖岳の頂上に着いた。平坦な杉林で、視界は利かない
2019年11月05日 12:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/5 12:02
聖岳の頂上に着いた。平坦な杉林で、視界は利かない
「聖岳」と書かれた山名板が木に括りつけられていた。下側のかすれた小さな文字を判読すると、30年以上前のプレートらしい
2019年11月05日 12:03撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/5 12:03
「聖岳」と書かれた山名板が木に括りつけられていた。下側のかすれた小さな文字を判読すると、30年以上前のプレートらしい
聖岳頂上から南西に伸びる尾根に向かう。ドーム状の頂からの下り道は見当たらないが、どこでも降りられる
2019年11月05日 12:09撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:09
聖岳頂上から南西に伸びる尾根に向かう。ドーム状の頂からの下り道は見当たらないが、どこでも降りられる
標高780m台の尾根まで降りた。平坦な尾根がこの先400m程の距離に続く
2019年11月05日 12:25撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:25
標高780m台の尾根まで降りた。平坦な尾根がこの先400m程の距離に続く
断続的に壊れた鹿柵を見る。この脇に踏跡が付いていることが多いので、これを辿ると楽だ
2019年11月05日 12:25撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:25
断続的に壊れた鹿柵を見る。この脇に踏跡が付いていることが多いので、これを辿ると楽だ
鮮やかなピンクと青のテープで所在を誇示している小さな木の杭。随所で見かけたが何の標識かしら
2019年11月05日 12:31撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:31
鮮やかなピンクと青のテープで所在を誇示している小さな木の杭。随所で見かけたが何の標識かしら
平坦部が終わって790m圏コブの上りに差し掛かると笹藪が酷くなった。踏跡は無く、身の丈を超す藪が密生している。地形図でもこの辺りで破線がプツリと途切れている
2019年11月05日 12:42撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:42
平坦部が終わって790m圏コブの上りに差し掛かると笹藪が酷くなった。踏跡は無く、身の丈を超す藪が密生している。地形図でもこの辺りで破線がプツリと途切れている
この先、いずれは南側を通っている林道を横断するので、早めに林道に降りる事にし、急な支尾根を下る。笹は低くなってきたので助かる
2019年11月05日 12:45撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:45
この先、いずれは南側を通っている林道を横断するので、早めに林道に降りる事にし、急な支尾根を下る。笹は低くなってきたので助かる
直ぐ下に林道が見えてきた。笹に変わって低い灌木が邪魔だが、急な尾根筋を慎重に下る
2019年11月05日 12:47撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:47
直ぐ下に林道が見えてきた。笹に変わって低い灌木が邪魔だが、急な尾根筋を慎重に下る
標高765m付近で林道に降り立った。先程、聖岳手前で横切った星ケ山林道の続きだ
2019年11月05日 12:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 12:50
標高765m付近で林道に降り立った。先程、聖岳手前で横切った星ケ山林道の続きだ
林道脇に竜胆(リンドウ)が咲いていた。可憐な花を見るとホッとして、先ほどまでの緊張感もほぐれる。
2019年11月05日 12:53撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/5 12:53
林道脇に竜胆(リンドウ)が咲いていた。可憐な花を見るとホッとして、先ほどまでの緊張感もほぐれる。
林道を南西に300mほど進むと、小さなプレートが杭の上に差してあった。「震災」とは何を意味しているのかしら
2019年11月05日 13:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 13:02
林道を南西に300mほど進むと、小さなプレートが杭の上に差してあった。「震災」とは何を意味しているのかしら
大洞山とは804mコブの事らしいので、この杭の脇から笹藪の中の踏跡に入る。標高785m付近
2019年11月05日 13:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 13:02
大洞山とは804mコブの事らしいので、この杭の脇から笹藪の中の踏跡に入る。標高785m付近
しかし踏跡は直ぐに消えて、密生した身の丈を超える笹藪が行く手を遮る。強引に藪漕ぎしながら進むが、ますます濃くなる
2019年11月05日 13:04撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 13:04
しかし踏跡は直ぐに消えて、密生した身の丈を超える笹藪が行く手を遮る。強引に藪漕ぎしながら進むが、ますます濃くなる
ついに入口から100m程でギブアップ、退却とする。周回ルートを諦め、星ケ山林道に戻り、この林道を北東に進む
2019年11月05日 13:18撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 13:18
ついに入口から100m程でギブアップ、退却とする。周回ルートを諦め、星ケ山林道に戻り、この林道を北東に進む
大洞山入口から林道を1.7kmほど、前聖岳に繋がる北東尾根の直前まで歩くと、東に向かって白銀林道へ落ちる枝尾根がある。これを降りる事にする
2019年11月05日 13:38撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 13:38
大洞山入口から林道を1.7kmほど、前聖岳に繋がる北東尾根の直前まで歩くと、東に向かって白銀林道へ落ちる枝尾根がある。これを降りる事にする
この枝尾根の上部に鹿柵を新設中らしく、その資材が林道脇に置かれていた
2019年11月05日 14:17撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:17
この枝尾根の上部に鹿柵を新設中らしく、その資材が林道脇に置かれていた
標高710mの林道脇から、鹿柵に沿って尾根筋を東に下る
2019年11月05日 14:17撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:17
標高710mの林道脇から、鹿柵に沿って尾根筋を東に下る
5分も降りると、鹿柵は直角に折れて南に下っていく。下の方で工事している人の声が聞こえた
2019年11月05日 14:24撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:24
5分も降りると、鹿柵は直角に折れて南に下っていく。下の方で工事している人の声が聞こえた
鹿柵の屈折点から南側に10m程、鹿柵脇の笹藪に踏跡があったので、ここに入る
2019年11月05日 14:24撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:24
鹿柵の屈折点から南側に10m程、鹿柵脇の笹藪に踏跡があったので、ここに入る
しかし踏跡は直ぐに消える。丈の高い笹藪だが、大洞山ほど密生してないので、強引に藪漕ぎしながら下る
2019年11月05日 14:35撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:35
しかし踏跡は直ぐに消える。丈の高い笹藪だが、大洞山ほど密生してないので、強引に藪漕ぎしながら下る
10分程下ると、笹藪はパタッと消えた。少し右に寄り過ぎたようなので、藪のない急斜面をトラバースして、枝尾根に戻る
2019年11月05日 14:35撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:35
10分程下ると、笹藪はパタッと消えた。少し右に寄り過ぎたようなので、藪のない急斜面をトラバースして、枝尾根に戻る
枝尾根を忠実に下るが踏跡は無い。藪が点在しているが、尾根幅が広いので適当に逃げることが出来る
2019年11月05日 14:43撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:43
枝尾根を忠実に下るが踏跡は無い。藪が点在しているが、尾根幅が広いので適当に逃げることが出来る
標高550m付近で一時的に平坦となる。この先、尾根が小さく分岐するので進路に注意
2019年11月05日 14:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 14:58
標高550m付近で一時的に平坦となる。この先、尾根が小さく分岐するので進路に注意
植林帯まで降りて来ると、仕事道らしい微かな踏跡が現れたので、これを辿る
2019年11月05日 15:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 15:06
植林帯まで降りて来ると、仕事道らしい微かな踏跡が現れたので、これを辿る
白銀林道に出る直前、幅3mで深さ2m程の堀状の涸れ沢に遮られたが、倒木を渡って簡単に通過できた
2019年11月05日 15:23撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 15:23
白銀林道に出る直前、幅3mで深さ2m程の堀状の涸れ沢に遮られたが、倒木を渡って簡単に通過できた
涸れ沢から2分程で白銀林道に飛び出した。海岸から上がって来る林道大畑線との合流点であった
2019年11月05日 15:25撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/5 15:25
涸れ沢から2分程で白銀林道に飛び出した。海岸から上がって来る林道大畑線との合流点であった
ここから白銀林道を右に300mほど歩けば、今朝MTBをデポした地点に着く。後はMTBに乗って2kmの距離を10分程でゴール
2019年11月05日 15:37撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/5 15:37
ここから白銀林道を右に300mほど歩けば、今朝MTBをデポした地点に着く。後はMTBに乗って2kmの距離を10分程でゴール
撮影機器:

感想

南アルプスの聖岳3013mは日本百名山の一つとして有名である。「聖」と言う名前に惹かれて、6年前の5月、古稀の記念に一人で登った。長野県側の遠山川の便が島から聖平の冬期小屋まで標高差1480m、2泊分の重荷を担ぎ上げるのは厳しかった。さらに小屋から頂上まで標高差750m、残雪を踏んでの登行であった。しかし、これらの苦労を補うに余りある景観とスケールの大きさに感動した。

同じ「聖岳」の名前を冠した山が箱根にある。昨年6月に、箱根の外輪山の南側にある白銀山に登った。この山の尾根続きで、有料道路の箱根ターンパイクの南側に、「聖岳」なる名前の山がある事に気が付いた。標高はたかだか837m、しかも独立した山ではなく、尾根上の小さなコブにすぎず、南アルプスの聖岳とは比べようがない。でも、同じ「聖岳」の名前に惹かれて、今回登ることにした。

この山に登山道は無い。地形図にはターンパイクから破線が描かれているが、これは当てにできない。今回ヤマレコに登録するにあたってルートを地図上に書き込むに際しても、あちこちの山には過去に通った人々のトレースが朱線で描かれているのに、この山域には全く朱線が見当たらない。
結局は、地形図を読んでルートを決めることにした。毎度のことではあるが。

さて、どこから登ろうか。
聖岳の頂上から北東方向に長い尾根(北東尾根と仮称)が伸びている。この尾根には669.3mの三角点を有する前聖岳があり、さらに405mコブへ落ちている。このコブの直下を白銀林道が回り込んでいるから、ここから取り付けばよい。
下りのルートをどうするか。
聖岳頂上から南西に降り、地形図の破線が途切れる辺りで星ヶ山林道を横切って804mコブ(大洞山らしい)に登ろう。ここから東北東に伸びている尾根を下り、595mコブを越えれば白銀林道に降り立てる。
これらの登降ルートを採れば、周回することができる。

聖岳までの登りは順調だった。予定の尾根を辿ったが、断続的ながら踏跡があるので、ルートに戸惑うことはなかった。所々で笹藪が生い茂っていたが、藪の中に明瞭な踏跡が通じていたので、藪漕ぎは不要であった。

予定通り聖岳からは南西に伸びる尾根を降り、途中から星ケ山林道を進んだ。林道脇に804mコブへの案内プレートが立ち、踏跡があったので、ここに入ったが、踏跡は直ぐに消えた。密生した笹藪の中をしばらく強引に進むが、入口から100mほどで遂にギブアップ、林道へ戻った。

箱根は笹が多い。ハコネザサと呼ばれ、背が高く、密生するので、踏跡が無いと往生する。白銀山でも、さらに仙石原のススキ原の背景を成している台ヶ岳でも、このハコネザサに梃子づった。しかし、これらの山々では微かながら踏跡があったので、何とか切り抜けることができた。
しかし、今回、星ケ山林道から804mコブへ登ろうとしたが、踏跡はすぐに消えて濃密な笹藪が行く手を遮っている。しばらく藪漕ぎを強行したが、ますます藪が濃くなって一向に捗らない。こんな状態がどこまで続くのだろうか。後期高齢者が突き進むにはあまりにも厳しい。と言うことで、あっさりと諦め、退却とした。

さてどうしよう、予定した尾根が降りられない。星ケ山林道で聖岳の頂上を巻き、今朝がた登って来た北東尾根をそのまま下れば安全確実だ。しかし、同じ尾根を下るのでは代わり映えがしない。
星ケ山林道が北東尾根に着く直前に、東に向かって白銀林道まで伸びている短い枝尾根がある。これを下れば少しは変化があるだろう。と言うことで、この枝尾根を降りた。
一部、笹藪が行く手を遮ったが、強引に藪漕ぎすると10分程で抜けられた。その先は、踏跡こそ無いが笹藪も無い普通の尾根であった。尾根筋の構成が単純なのでルート探索に緊張することも無く順調に降りられ、星ヶ山林道から1時間少々で白銀林道に降り立てた。

今回、予定した下りルートが強烈な笹藪のために抜けられず、ルートの変更を強いられた。地形図の情報だけを頼りに、道なき道を楽しむようになって久しいが、もしものために、次善のルート、エスケープルートは検討しておく。今回も事前に見当つけておいたエスケープルートを降りて、無事にゴールすることが出来た。
しかし、もう歳なのだから、そろそろこんな綱渡り的な山行は自重した方が良いのではないか、と反省しながら帰途に着いた。

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