両毛線南側の山・静和駅〜三毳山〜浅間山〜八王子山〜茶臼山〜権現山〜伊勢崎駅
- GPS
- 12:55
- 距離
- 59.2km
- 登り
- 710m
- 下り
- 675m
コースタイム
- 山行
- 12:40
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 12:55
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
関東平野の北で、山地との境を成しているJR両毛線の南側に飛び出している山をつなげてみたいと考えた。
高さ100〜200mの山というとすぐに低山というとらえ方をされてしまう。しかし、この地域でいえば日光足尾の2000m級の山並のなれの果て、関東平野にいよいよ没するという所で頑張っている存在なのである。その没する境「ここはもう平野ではないのだ、山なのだ。」という存在を認めてあげることに、この山行の価値があるのではないかとも思う。そんな考え方もできる"山"という舞台は、すばらしい存在である。
さて、以前同様な取り組みで、JR八高線東側の15山に登るのに3日間かけているので、今度はぜひとも1日でつなげたかった。取り上げた山の基準は、2万5千図に山名の記載があるものとした。ふと考えると簡単そうだが時刻表を見て、出発点近くの岩船駅から到着点の伊勢崎駅まで、鉄道の営業キロを確認すると約50kmあった。2万5千図で距離を計ってみると、60km以上になってしまった。その2万5千図を横に五枚使用するということに多少の不安があったが、しかし、これはなかなか計画としてすばらしいのではないかという気がしてきた。
東武日光線の静和駅を午前7時ちょうどに出発。右手の岩船山と前方の三毳山を見ながら進む。緑が伸びきった美しい季節の、気持ちのいい朝だ。
やがて、三毳山の東面の入り口にたどりつく。そこから、地図には破線が載っているが、谷沿いの踏み跡をたどるうちに道はなくなった。その北側の尾根に出て、三毳山の頂上に立つことになるのであるが、困ったことが起きた。最近、ほとんど関わりを持つことのなかった野良犬との出合である。とにかく、行く手をふさいで、前に行かしてくれない。たまにこっちの後ろに行って、よし、そのときとばかり急ごうとすると、ものすごい勢いで追いかけてきてきてしまう。基本的に首輪のない犬は、信用してあげられないので本当に困った。結局、なんと頂上まで一緒に来てしまったのであった。もの珍しかったのだろうか。
頂上から西側に東北自動車道を見おろすと下り線が渋滞していて、さすが3連休の初日である。三毳山は、よく佐野サービスエリアから見上げるあの山である。今日初めて逆に見おろした。
下りはハイキングコースを利用して北側に駆け降りる。犬はついてこなかったので一安心。少し西に進んで2万5千図「下野藤岡」の範囲を抜ける。
続く2枚目の地図「佐野」には、山が全くなく、辛い一枚である。約2時間で通過。途中、秋山川大橋の上から見た上流の山々がきれいだった。1番奥に雪をかぶった日光連山が見えていた。
3枚目の地図「足利南部」に入り、渡良瀬川の土手に上がると対岸に、2つ目のピーク浅間山が見えた。河原の土手は気持ち良さそうで、昼寝でもしたいところだが、そんな余裕は全くない。北面入口に"足利富士・上浅間神社"とかかれている。そこから登ってまず神社にあがると、足利の町が一望に見渡せ、すばらしい。そこから南に向かうと踏み跡はぐっと細くなる。3角点峰を踏んで下山。西に向かうとすぐに群馬県に入る。結構疲れてくる。
しばらく進んで4枚目の「桐生」。菅塩という集落から入る。奥にため池の沼があって釣り人で賑わっている。魚が泳いでいるのもたくさん見ることができた。そこから林道をつめ、今日の核心部である八王子山から茶臼山への縦走ルートを行くことになる。
林道をまっすぐ進んで行くと、だんだん谷は東向きになってきて、これはおかしいと思いはじめた頃、行き止まりになった。戻って、最初に左に分かれた道に入るとやはり行き止まりとなるが方向的にはいいので、そこから稜線に出るとヤブの深いクラシックな縦走路に出た。そこから籾山峠までは、ヤブに被われた判然としないルートであるが、古い道標も見つかる。広葉樹が多く、ツツジの花咲き美しい。
籾山峠でいったん車道が横切り、そこから先は、麓に少年自然の家があることもあってか、整備されたハイキングコースとなる。尾根を北にはずれてテレビ局の中継所等のある茶臼山に立つ。少し戻って下山。北側に降り、西に向かうが、やがて暗くなってきてしまう。いよいよ、足から何から痛くなってきて苦しいだけになる。
ようやく最後の2万5千図「伊勢崎」に入ったときには、午後7時を回っていた。真っ暗な中、ヘッドランプを出して、恐い思いをしながら神社の石段を上がり、最後の山である権現山に登った。伊勢崎駅までそこから30分ほどかかった。苦しい戦いは終わり、まあそれなりの充実感が広がった。
市街地に近いわりに静けさの保たれた、いい山たちを知ることができた。
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