三国峠☆ユズリハの藪を越えて霧の山毛欅林へ
- GPS
- 04:29
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 730m
- 下り
- 723m
コースタイム
天候 | 曇り後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
p803m峰の南東尾根には一般登山道なし 尾根上はかなり濃密なユズリハの藪あり |
写真
感想
本格的な梅雨の季節に突入したようだ。前日から降り続いた雨は夕方まで続く予報ではあったが、朝起きると既に雨が上がっている。予報を確認するといずれのサイトでも曇りの予報に転じている。子供を送り出して家を出発したのは9時半頃と遅い。家からアプローチしやすく、林相の美しいところということで、三国峠から根来坂の間の高島トレイルを思いつく。このトレイルの中間地点のP803から生杉に向かって南東に下る尾根が以前より気になっていたので、生杉からこの尾根を辿ってみることにする。
生杉の集落から歩き始め、川の手前で車道を右折する。その先には茅葺き屋根の廃屋があるが、廃屋の手前の身の丈以上もある草叢をかき分けると、尾根に向かう踏み跡が見つかった。
奥へと入ってゆくと尾根の取り付きの手前では杉の樹林に囲まれて、古い田圃の跡と思われる幾段もの平地が現れた。谷らの水が絶え間なく流れ込むせいだろう。薄暗い湿地となっている。田圃跡と思われる畦を辿り、その奥の小さな谷筋を詰めると容易に尾根に乗ることが出来た。
尾根上は馬酔木が目立つが、歩きやすい自然林となる。尾根上には薄い踏み跡があり、ところどころにピンクのテープもつけられている。
Ca700mが近づくと杉の植林地となる。このピークのあたりで尾根は広くなだらかになり、小さな鞍部を越えて、もう一つca690mのピークに辿り着く。杉の植林地はこのピークで終わるが、ここまで我々を導いてくれた踏み跡はここで完全に消失し、あとは濃密なユズリハの藪があるだけだ。ここまでの薄い踏み跡はこの植林地に辿り着く杣道であったことを理解する。
P803mの尾根上は山毛欅の樹林であろうから、そこまでたどり着けばこのユズリハの藪は切れるだろう・・・と踏んで、ユズリハの藪の中に突入する。尾根は間もなく細尾根となり、尾根芯上を進むしかないが、既にかなり成長したユズリハは枝を跨ぐか潜るかして進むことを余儀なくされる。私のウェアーはまたたく間に泥だらけとなってゆく。
ユズリハの藪に悪戦苦闘を強いられたのは距離にしておよそ300m弱であろう。Ca770mの手前で藪は突然切れて、それまで嘘のような下藪は消える。Ca770mまでは尾根の東側が植林地が続くが、ca770mからは山毛欅が続く尾根を西に歩いてp803mに辿り着く。
山頂部の西側で高島トレイルに出るとピークを下って小さなオクスゲノ池に出る。池というより水溜まりではあるが、池のまわりは山毛欅の大樹が取り巻き、神秘的な雰囲気だ。ここで雨が降り始める。イワヒメワラビが斜面を埋め尽くす小さな鞍部を過ぎて、再びp803に辿り着くと小雨が降る中、行動食でランチをとる。
三国峠に向かって出発すると雨は本降りになってきた。緩やかなアップダウンを繰り返しながら黙々とトレイルを辿る。三国峠から地蔵峠への分岐を右手に見送り、斜面をジグザグに下り始めるといよいよ山毛欅の原生林である。山毛欅の大樹が目立つ。
いつしか雨も止んだようだ。九十九折の道を下ると間もなく下に舗装路が見えてくる。谷を折り返した先のトイレのあたりには数台の車が停められている。後は生杉まで長い車道歩きだ。左手の尾根の自然林は下草がなく歩きやすそうだ。鞍部を越えて林道をショートカットすればよかったと思った時には既にかなり下ってしまっていた。
生杉の山帰来に戻ると蕗の佃煮と木炭を買い求める。ここは良質な木炭が量販店で売られている外国産の木炭とほとんど変わらない値段で売られているので驚きである。私は気が付かなかったが、家内によると山帰来の職員の方が私の泥だらけのウェアーのまじまじと見ていたらしい。確かに普通に歩いたのであれば、いくら雨が酷くてもこんなに汚れはしなかっただろう。それにしても藪漕ぎの最中に雨に降られなかったのは幸運だったとすべきだろう。
京都に帰りくと再び降り出した雨は夜まで降り続くのであった。
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