安達太良山南面 石筵川遡行
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 1,073m
- 下り
- 1,198m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
石筵ふれあい牧場ゲートより林道を進み、銚子ヶ滝登山口前空き地に駐車する。 銚子ヶ滝登山口より和尚山へ続く登山道を進み、 30分程山道を歩くと渡捗する箇所に着くので、そこから入渓。 尚、牧場ゲートは17時には閉まるので、下山が遅くなりそうな場合は、 母成グリーンライン上の駐車場へ駐車する。 (牧場から母成峠方向へ少し進んだ先に駐車場と、安達太良山登山口の看板有り) |
コース状況/ 危険箇所等 |
沢登り初級レベルで、大半の滝は簡単に登れます。 但し、大滝(2段20m滝)が唯一の核心部で、ザイル要。 左岸側に残置ハーケンが2つ打ってあり、下側ハーケンにはスリングも残っていたので、それを利用して登りました。 |
写真
感想
(※電源入れ忘れたので、GPSログが途中からになってます。)
今回は山ではなくて沢登り。
安達太良山南面を流れる石筵川を遡行した。
本来であれば石筵ふれあい牧場内を車で進み、銚子ヶ滝登山口で駐車して入山したいところだが、
牧場のゲートは17時には閉まってしまう。
今日は遅い下山が予想されたので、牧場内には入らず、
母成グリーンラインの駐車場へ車を止め、安達太良山登山口より入山する。
駐車場からしばらく牧場内の舗装道路を歩き、銚子ヶ滝登山口に到着。
そして、登山道を和尚山方面に進む。
30分程歩くと渡捗点に到着し、ここで沢用シューズに履き替え入渓した。
入渓してしばらくはゴーロ(大きな石がゴロゴロしている所)が続き、所々で小さな滝が現れる。
通過に手間取るような箇所は無く、快適な沢歩きが続く。
やがて行く手に大きな滝が見えてきた。
この遡行での唯一の難所、2段20m滝。
大滝、と呼ばれているらしい。
登るルートは右側(左岸)で、1段目滝の中間にはハーケンとスリングが残してある。
ルートを確認しながら、ハーネスとヘルメットを装着し、ロープの準備をする。
一見、難しそうには見えないが・・・
実際に取り付いてみると、思う以上に難しいことが判る。
中間まではノーロープでも問題ないが、そこから上のテラスに登るのが難しい。
オーバーハング気味に左から岩が突き出ており、背の高いザックを背負っていると引っかかってかなり登りにくい。
その為、右寄りに体を逸らせながらテラスへ這い上がる為のホールドを探すのだが、
テラス上はツルツルで、有効なホールドがなかなか見つけられない。
この沢の紀行文などを読むと、「ベテランであればノーロープでも行ける」、とは書かれているが・・・
「沢屋」と言えるほどの実力が無い私は、ノーロープで行く勇気は無い。
ここは無難にロープ使用。
残置スリングにロープを通し、滑落しても地面への激突は避けられる状態にした上で、上部テラスを目指す。
テラス上のホールドを探すのには手間取ったが、なんとかクラックを見つけ、そこを支点として這い上がる。
これで一段目の滝は突破。
お次は2段目10m滝。ロープを回収し、2段目滝を登る。
こちらは一段目に比べれば簡単で、ロープの必要なし。
左岸側の水流が階段状になっているので、安定して登れる。
但し、水流の中を進むので、増水している時や水温が低い時は辛いだろう。
この二段目を超えれば、沢の様相は一変し、美しいナメ床が広がる。
この先にも滝はいくつもあらわれるが難しい箇所はない。
唯一の難所である大滝を越えたことで、気分は楽になり、楽しい沢歩きが続いた。
上流に行くにつれて次第に沢幅は狭くなっていき、やがて沢幅1:1の二俣(標高1380m地点)に到着。
この二俣を左に進めば源頭を経て船明神山登山道、
右に進めば、和尚山登山道方面へ出る。
右の和尚山方面の方が早い下山が可能らしいので、そちらを行くことにした。
だが、こちらのルートは通った事が無く、少々不安。
途中で再び沢が分かれており、どちらに進むべきか、判断に迷う。
コンパスで方向を確認すると、右側の沢が正解のようだが・・・
うーん、
・
・
・
止めておこう・・・
時間も遅いことだし、ここで迷ったら大変だ。
急がば回れ、ということで二俣まで道を戻って、左の源頭へ向かう沢へ進んだ。
こちらは知ったルートなので迷う不安は無い。
次第に沢は細くなっていき、やがて藪で覆われる。
藪漕ぎしながら沢を進み、藪を抜けたところで視界が開けた。
沢では無風だったが、ここは尾根が近いせいか、時折風が吹き込んでくる。
ずぶ濡れ状態で風に吹かれると、流石に寒い。
この先はもう水が無いので、衣服を着替え、靴も登山靴に履き替えて先へ進む。
枯れた沢道をしばらく進むと、進路左側が傾斜の緩い砂礫地となった。
そこを登って、船明神山山頂手前に出る。
が、尾根上は濃いガスで覆われていた。
ここから安達太良山頂上までは30分位の距離なので、行ってみるのも悪くないが・・・
このガスでは何も見えないか。
山頂へ行くのはやめて、登山道を辿って下山した。
麓に降りると、空は青空が広がっていた。
それまではずっと曇り空だったのに、今更か・・・
微妙な気持ちではあるが、斜陽に照らされた牧場や山の光景がとても印象的。
帰路を急いでいたが、暫しその光景を眺め入った。
以上、今季最初の沢登り。
しばらく登山が続いていたので、沢は新鮮味があって面白かった。
登山では避けるべき水流の中もルートに出来るので自由度が高い。
その分、ルート判断は自分で行わなければならないので敷居は高いとも言えるが、
それがまた面白い。
この先しばらくは暑い時期が続きそうなので、沢に入り浸ろうかと思う。
とは言っても相変わらず単独なので、行ける沢はかなり限られるけどね^^;
厳しい沢は行かず、無理のないレベルで楽しんでいこうかと思う所存。
沢登りも楽しんでいるとは!
まさにオールラウンダーですね。
沢登りの知識が全くないので、靴は2つ持っていたのかな?とか、着替えも必要だよな?とか考えていましたが
感想を読んでいるうちに解決。
無知な自分にもやさしい解説でした。
荷物も多くなり大変だったと思います。
安達太良山山頂は残念でしたが、美しい沢と牧場の風景でリフレッシュできたのでは?
自分も早く山に行かねば!
今回も綺麗な写真をありがとうございました。
オールラウンダー、と言うよりも「広く浅く」といった感じで
どの分野もまだまだ未熟でございます
沢登りで着替えは必要ですが、靴については人それぞれ。
中には軽量化の為、沢用シューズしか持参しない人も居ます。
自分もそうしたいところなのですが、沢用シューズは靴底がフェルトなので摩耗が激しいんですよね。。。
貧乏性な私は、それが気になるので登山靴も持参しています。
石筵川は福島名水30選にも選ばれており、とても綺麗な水流です。
沢好きなWebberさんだったら、きっとお気に召すかと思います。
大滝まででしたら特に危険個所は無いので、もし安達太良近辺を訪れる機会があれば、ぜひお立ち寄りを
沢登りも単独でやられるのですね
僕は沢登りの経験が無いので、興味深く記録を拝見しました。
広く浅くと言いながら、出来ると出来ないとでは山登りの自由度が大きく違ってきますね。
夏山で汗をかくしかない僕には羨ましいです。
涼しげな滝の写真を眺めていると、水の流れに耳をすませて歩いている様な気分になってきました
石筵川は安達太良山登山のバリエーションルートとも言えます。
尾根からではなく沢から、という別のアプローチをとる事も可能になりますので、確かに自由度は大きいですね。
真夏の時は、あえて水の中に飛び込んで涼んだりも出来ますので、時には天国のように思えたりもします。
しかし、良い面だけでは無く、道迷いや事故などのリスクも大きい訳ですから、単独での沢登りは気をつけたいものです。
それにしても、滝の写真は難しいものです・・・
白糸を引くような滝の写真を撮りたいのですが、私のデジカメでは水流がブレてしまって上手く撮れません><
tooleさんのカメラと腕前ならもっと美しい滝が撮れただろうなぁ、などと写真を眺めながら思いました(笑)
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