錦繍の裏比良にて雨中の池巡り


- GPS
- 04:19
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 793m
- 下り
- 785m
コースタイム
- 山行
- 4:15
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 4:20
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一般登山道なし 鉄塔尾根の下端にたどり着くまでは傾斜がきつくかなりの難路 下山も鉄塔尾根からアゼチ谷はかなりの傾斜であり、初見で下ることは到底お薦めできない |
写真
感想
久しぶりの休暇であるにも関わらず台風21号のせいで全国的に雨模様である。京都でも昨晩から雨が降り続いていたが、天気予報のサイトでは朝のうちに雨は上がり、午後の15時前後までは雨が降らない予報だったので、雨に祟られることは覚悟の上で短い山行を考える。
眺望を期待できないるような天候の日には樹林の魅了的な場所を探すのだが、裏比良の白滝山と森山岳の間の山域を訪ることを考える。池地図で見てもかなり複雑な地形なのだが、実際には地図には表現されないような小さな丘陵が迷路のように複雑に入り組んだ地形を形成する。その丘陵の間には人目を避けるようにひっそりと佇む幾つもの池がそれぞれ違った表情を見せてくれる。
四季折々に美しい表情を見せる山域であり、この界隈を訪れるのも既に10回近くになる。昨年もほぼ同じ時期に訪れているのだが、関西に甚大をもたらした大型の台風の直後であり、残念ながら紅葉が一気に散ってしまっていた。今年の紅葉の景色が気になるところだ。
京都市内から眺める比叡山も山の上の方もすっかり雲の中であったが、R367を北上するとみるみるうちに雲が上がっていき、比良が近づくと権現山の山頂のあたりからも雲が取れそうだ。
中村集落の奥の杉林に入り、昔の住居の遺構と思われる石垣の間を抜けると途端に広々とした伐採斜面が現れる。送電線巡視路はこの急峻な斜面をジグザグと登っていくことになるのだが、この日はオシロ谷の沢筋を遡行することを考える。
伐採地から沢筋に降りて、渡渉を繰り返しながら沢沿を登る。しかし、まもなく折り重なる杉の倒木が現れ、高巻きを余儀なくさせられる。大きな滝はないものの、谷はかなり急峻であり、苔むした岩の間を縫うように小滝が連続する。
そのうち送電線巡視路が沢を渡渉するポイントにたどり着くことを期待して遡行を続けるが、左岸の尾根の上が明るい。送電線の下の伐採斜面だろう。家内が左岸の尾根を登って伐採斜面に出たいと云い出す。
斜面を登るとすぐに開けた斜面に出る。イワヒメワラビの繁茂する急斜面を鹿の踏み跡を辿って送電線鉄塔にたどり着くとすぐに見覚えのある送電線巡視路に合流するのだった。この巡視路は先ほどのオシロ谷の渡渉地点とこの送電線鉄塔の間で斜面が崩落しており、通過が容易ではない。
鉄塔からは自然林の中を辿って鉄塔尾根の下部に出る。鉄塔尾根を歩き始めるとすぐにも雨が降り始める。この鉄塔尾根は幾度となく歩いているのでどこをどう歩くかは大体覚えている。巡視路は伐採斜面の南側の杉林に入ってゆくが、ここは倒木の多発地帯であり、反対側の自然林の林の中を歩く。尾根の上部になると樹林の色合いが一変する。裏比良の稜線直下の樹林はすっかり黄色く色づいている。
送電線巡視路を辿り稜線上の鉄塔に辿りつくとすぐ下に橙色に紅葉した水草が繁茂する長池の姿が目に飛び込んでくる。池の淵を辿ってスガヤ池へと向かう。普段は水は枯渇気味の池ではあるが、最近の雨のせいかいつになく水量が多いように思われる。次のカラスゴ池は池というようり草原の中の小さな水溜りといった感じだ。
カラスゴ池の北側の小さな尾根を辿るとすぐにオトワ池に達する。池が他の池より深いせいだろうか、漆黒の水面が神秘さを感じさせる。池の周りをぐるりと一周するとスガヤ池の西側を通過して、今度は長池の東端を目指す。
長池は池の西側は水草が繁茂しているのに対して、東側では水面が広がり、西側とは違った表情を見せてくれる。長池を南に辿ると次から次へと小さな池が現れる。池の表情というものは池を取り囲む樹林の林相に大きく影響されるものだということを改めて思い知らされる。本格的な紅葉はもう少し先であろうが、淡く色づいた樹々は十分に華やかな印象を与えてくれる。
この日は夕方に京都市内で用事があったので15時過ぎには下山していなければならなかったのだが、気がつくと下山の時間が差し迫っていた。再び送電線巡視路を辿り、三たび長池の姿を目にすると、最後は鉄塔尾根を一気に下る。いつの間にか雨足が強くなってきたようだ。
送電線巡視路が杉の植林の中に入ると足元で蠢くヒルが目に入る。さすがは雨の日である。これまで幾度も歩いたコースであるが、この日のヒルの数は半端ではなかった。立ち止まって足元を確認するたびに数匹は靴をよじ登ってくるヒルの姿が目に入る。何匹、ヒルを跳ね飛ばしたことか数えきれない。中村集落の駐車地に戻って、靴を脱いだところでも数匹がへばりついていた。この状況で私も家内もヒルに噛まれなかったのは奇跡的な幸運だったかもしれない。
コメント
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雨の日もなんのそのですね。オトワ池辺りは晴れた日と又違った趣がいいのかな。
中村からの巡視路ルートも結構タフかと思いますが、オシロ谷を上がられたんですね。地形図を見ても等高線は密なので大変だったかと。
朝晩は結構冷えて来たかと思いますが、日中はまだまだ温い日が続いていますね。まだまだヒルも元気でしたか。それだけの数の中、噛まれなくてよかったですね。
ののさん コメント有難うございます。
巡視路ルートはこれまでに何度も通っていることもあり、少し違うルートを試してみたかったのです。
オトワ池を含めて、このあたりの裏比良の池のあたりは晴れもいいですが、景色がしっとりとする曇りの日もいいですね。しかし、雨の日はさすがにこの季節でもヒルの猛攻が問題ですね。
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