小春日和の塔ノ岳〜小丸尾根-大倉尾根
- GPS
- 06:15
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,406m
- 下り
- 1,389m
コースタイム
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 6:11
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・前夜の冷たい雨が雪になっているかと思ったら全くなし。稜線付近に霜柱少々という程度でした。台風の傷跡は今日のようなメジャールートはほぼ修復済みです。 ・大倉尾根の標高700m付近のモミジ回廊が見ごろでした。色づきはやはり今一つですが。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
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感想
冷たい雨の土曜の夜、ふと空を見上げると星が見えた。明日快晴の予報は当たりそうだ。この寒さなら山はきっと雪だろうと、急に塔ノ岳の雪見ハイクを思い立った。
春に買った6本爪アイゼンをリュックに詰め、小田急の窓から近づいてきた大山を見上げる。茶色い? 稜線にも雪が、ない! 後から見えてきた表尾根に目を凝らしても、結果は同じ。呆然としながら満員のバスに乗り込み、死重となった背中のアイゼンを恨んだ。
当初は表尾根から一気に登頂し、人の少ない小丸尾根で降りてくるつもりだった。こね回された午後の泥道を避ける狙いだったが、雪がないとなれば久々に逆コースを採ってみることにした。
西山林道を快調に飛ばす。実は、夏の北アルプス南岳から強行軍で下山して以来、左膝の古傷が痛むことが多くなった。最近も特定の角度で足を着くとズキンと痛み、若干違和感もある。疲れると痛みの出ることが多いが、歩いている時に痛むという訳ではない。そんな左足に不安も持っていたが、全然問題なかった。
鍋割山に向かうらしいハイカーをどんどん追い抜いて二俣着。こんな手前にも鍋割山荘の水入りペットボトルが置いてあった。木橋を渡り、勾配の付き始めた林道を100mほど歩いた所で右へ。少し行くと、紅葉した木が見えた。今年は遅れ気味だから、大倉尾根のモミジ坂だかモミジ回廊だかもまだ期待できるかもしれない。
道の付け替えられた伐採地を抜け、ジグザグに急斜面を辿ると以前のルートに合流して尾根らしくなる。勾配の方は緩むことなく、二俣まで平らだった分を取り返すように標高を稼いでいく。1000m付近で左の尾根の向こうに富士山が頭を出した。一層厳しくなった坂を登って行くと、どんどんと富士山の全身が見えてくる。
人声が聞こえて、見上げると小丸尾根分岐の展望地がすぐそこに迫っていた。西に大きな富士山、振り返れば朝日輝く相模湾。低い明るい雲が漂っている中に大島が浮かんでいる。ひとしきり景色を楽しみながら息を整えた。
さて、稜線に出れば北風の一つも吹いているかと思えば、さにあらず。ほぼ無風で小春日和の心地よい空気の中を塔ノ岳へと向かう。葉を落とした木々の向こうには蛭ヶ岳など主稜の峰々がそびえ、その向こうはるかに白い南アルプスの稜線が覗く。足元はと言えば、思った通り雪の降った様子はなく、若干霜柱が目立つ程度だ。
子供の声が聞こえて、大勢の行き交う大倉尾根の金冷シには出発から3時間余りで到着。駆け上る子供、立ち止まる老人、様々なスピードのハイカーが道を譲りあう最後の胸突き八丁を経て、昼前に塔ノ岳山頂に立った。
ここも風はそよ風程度で、珍しく山小屋に入らず外で昼食にした。下界はけぶって都心のビルも霞みがちだが、富士山や南アルプス、八ヶ岳まで内陸側の山々はくっきりよく見えている。雪は見られなくても、この絶景で十分満足できた。
12時半、いつもより早めだが、日の短い時期でもあるので予定通り大倉尾根を真っ直ぐ下る。下りこそ膝に注意が必要で、左をかばうべく右手の一本ストックに力を込めたが、結果的には問題なかった。ただ、登りの時と違って抜くより抜かれる方が多い気がする。それほど慎重に降りているつもりはないのだが、やはりどこかセーブしているようだ。
標高700m付近で紅葉のモミジ回廊に差し掛かった。色づきが今一つながら、やや下った坂道あたりでは午後の日差しを通して逆光気味に輝き、なかなか美しい。一眼レフを構えた方の傍でアングルを真似したりするうちに、たちまち大勢に抜かれた。
見晴茶屋を過ぎた辺りでさすがに疲れ、雑事場ノ平で一休み。少しスピードダウンして最後の山道を下り、克童窯前の舗装道路に辿り着いた。筋向いに黒い大きな給水タンクのような施設ができている。ぶらぶら歩いて行くと、丹沢クリステルと呼ばれた人形のあった付近に、見事に紅葉したモミジがあった。
下界で12月に紅葉はいいとしても、山のモミジ回廊の紅葉がこの時期でいいのだろうか。雪を見るつもりで来て小春日和の紅葉を見てしまっただけに、どうにも季節感のずれと温暖化への危機感を強く意識せざるを得なかった。
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