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Yamareco

記録ID: 221763
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波

皇海山

2009年10月17日(土) 〜 2009年10月18日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
17.4km
登り
1,955m
下り
1,953m
天候 晴れ 一時雨
過去天気図(気象庁) 2009年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
赤:往路
青:復路
庚申山荘→六林班峠は、長い長い巻き道。高低差ほとんど無しだが飽きる。
六林班→鋸山は10月当時笹がすごくて本山行一番の苦労処。
不動沢のコル●印付近、笹原にビバーク(テン場はありません。)
二日目の早朝にテント⇔皇海山頂はサブザック軽装にてピストン
庚申山下りの、お山巡りコースは楽しいが、長い。
赤:往路
青:復路
庚申山荘→六林班峠は、長い長い巻き道。高低差ほとんど無しだが飽きる。
六林班→鋸山は10月当時笹がすごくて本山行一番の苦労処。
不動沢のコル●印付近、笹原にビバーク(テン場はありません。)
二日目の早朝にテント⇔皇海山頂はサブザック軽装にてピストン
庚申山下りの、お山巡りコースは楽しいが、長い。
2009年10月17日 08:03撮影 by  E3700, NIKON
10/17 8:03
2009年10月17日 09:59撮影 by  E3700, NIKON
10/17 9:59
2009年10月17日 13:27撮影 by  E3700, NIKON
10/17 13:27
今回の山行のキモは、如何に笹を制するか。
2009年10月17日 14:07撮影 by  E3700, NIKON
10/17 14:07
今回の山行のキモは、如何に笹を制するか。
2009年10月17日 15:33撮影 by  E3700, NIKON
10/17 15:33
2009年10月17日 15:34撮影 by  E3700, NIKON
10/17 15:34
2009年10月17日 16:29撮影 by  E3700, NIKON
1
10/17 16:29
2009年10月18日 05:58撮影 by  E3700, NIKON
10/18 5:58
仮に私が遭難して、後日この画像が明るみに出たら…あの世でもバカのレッテルは剥がれない。
仮に私が遭難して、後日この画像が明るみに出たら…あの世でもバカのレッテルは剥がれない。
2009年10月18日 06:04撮影 by  E3700, NIKON
1
10/18 6:04
2009年10月18日 08:14撮影 by  E3700, NIKON
10/18 8:14
2009年10月18日 08:52撮影 by  E3700, NIKON
10/18 8:52
2009年10月18日 13:05撮影 by  E3700, NIKON
10/18 13:05
数年前にこのガードレールをバイクで潜り抜けて下の川原に落っこちた。思い出深い国道だ。
2009年10月18日 15:11撮影 by  E3700, NIKON
10/18 15:11
数年前にこのガードレールをバイクで潜り抜けて下の川原に落っこちた。思い出深い国道だ。
撮影機器:

感想

足尾山塊の中程に鎮座する「皇海山(すかいさん)」へ、衝動的に行って来た。以前から、いつかここを・・・とは言え、正規ルート日帰りでは不可能に近い深い山。躊躇して登らないまま群馬を離れることになるだろうか。と考えていた。
それが先週の金曜、何となく山へ行くような食料品買出しを行い、他の用事を済ませ自宅に戻り、夜11時過ぎに「チゲ鍋ラーメン」を食べているときに、ふと行くと決めた。それから私は急いで100Lのザックにテント泊用のパッキングを行い、ネットの山行記録も参考にルートを決定し、登山計画書をパソコンで作って印刷した。寝たのが夜中の1:40くらい。寝る前に、数時間後(4:30には起床)の朝飯の分も今食っちまえ、という事でチゲ鍋ラーメン2玉目を茹でて食べ始めたが、さすがに腹一杯なので残りは冷凍した。

起床して、計画通り胃はもたれるくらいに一杯のまま、5:00に家を出て、7:00には登山を開始した。
計画では、1日目は銀山平-庚申山荘-六林班峠(幕営)のつもりだったが、2日目がハード過ぎると想像したため、1日目で六林班峠-鋸山-不動沢のコル(幕営)まで攻めた。
結果的にそれは大正解だった。
というのも、六林班峠-鋸山のルートは、笹地獄だった。
「⇒鋸山」の標識はあるが、その先は道などなく肩の上まで生い茂る笹の海だった。私は平泳ぎとクロールの混ざった手つきで笹を掻き分け、何とかルートにありついた。水泳をやっていて良かった。ともあれ、エアリアマップにあれが通常の登山道として記載されている事自体に甚だ納得がいかなかった。
頬までかかる笹の中を、ラッセルしながら進む(しかも登り)のはかなりキツかった。自ずと足が止まるくらいに体力を消耗した。仮に計画通り六林班で幕営し、朝暗いうちから行動開始していたら、おそらく慌てて進んで遭難したか、立ち往生したまま朝日を待っていただろう。

やっとの思いで鋸山に取り付くと、後は言うほどでもなかった。体験談によれば、鋸山を越えた後の下りがかなりの危険ということだったが、笹の苦労から見たらどうってことなかった。
私はその日の寝床を、これまた低い笹の生い茂る程よいコルに決めた。皇海山まで一時間くらいの所だ。16:00過ぎテントに入ると、しばらくして大粒の雨が降り出した。日頃の行いが良いと、直接は降られないのだ。
テントで、私は用意してきた食パンとチョコスティックパンに、ピーナッツクリームを塗りたくって食べた。思えばチゲ鍋ラーメン以降、六林班峠で同じくパンを2切れ食べたきりだった。そして、ローソクの火のを眺めながらワンカップの日本酒を飲み干して、寝た。もちろん火は消して。

夜中、寒さと尿意で起きると雨は止んでいた。テントのジッパーを上げて空を覗き込むと、夜空に星が沸いていた。写真にも写らず、今これを誰にも伝えられない。自分ひとり見上げることしかできないのが悔しいくらいに、見事な星空だった。

2日目は、テント→皇海山→テント撤収→鋸山→庚申山→銀山平の予定。
4:00に起床し、5:00の出発まで食事と着替えと装備を済ませてボンヤリしていた。外はまだ暗い。5:00になり、サブザックを背負って、ヘッドランプを頼りに、いざ皇海山へと繰り出した。途中、「危険。絶対に単独行動はするな!」という看板と一緒に記念写真を撮った。道は単なる登り。所々、またも笹が邪魔をする。雨水をたっぷり含んだ笹が、私の全身をびしょぬれにした。そして右手には御来光が頭をもたげ始めていた。やばい、急がねば。
私は皇海山山頂めがけて走った。激しい朝の準備運動だった。一歩遅く、完全に真っ赤な太陽が現れてから山頂に着いたが、山頂は展望が悪く、よりによって御来光の方角には木がうっそうと生えていた。ともあれ、念願の皇海山を、正規のルートで踏破した。私は「ヤッホー」と何度も叫んだ。山彦はきちんと返してくれた。もっと恥ずかしい台詞を叫ぶことを考えたが、自分ひとりしかいなくても物凄く躊躇した。意を決して叫んだが、本当に恥ずかしかった。早朝に、人の入りづらい山頂で、気の高ぶったその時しかできない行為だった。何も放送禁止用語を叫んだわけじゃないが。

サっとテントに戻り、雨でびしょ濡れのテントを撤収した。幸いその日は一日最高の晴れだった。鋸山まで戻り、そこから庚申山への尾根歩き。中々面白い岩下りが続いた。アップダウンが幾度と続き、飽きた頃に庚申山へたどり着いた。11:00。昨日歩を進めておいて本当に良かった。
庚申山は6月くらいに会社の仲間と3人で来た事がある。今回は下りに、6月と違うルートを選んでみた。「お山巡り」という名の「危険コース」だ。いや、危険度よりも、岩山に沿わせるためにひどい回り道―下るはずなのに長い梯子を幾度か上らねばならない―を余儀なくされ、通常ルートの2倍時間を食われる。コースタイムに気づいたのはお山巡りに入ってからだったが、突き進むことにした。結果、転落したら、死も覚悟のアスレチックを楽しませてもらったものの、気力はくたびれ放題くたびれた。
それが本山行最後の「下り」だった。後は、樹林帯・林道を、高度を下げつつダラダラ歩くのみ。最後の林道は退屈そのものなのだが、途中で私の父と同い年の、単独行のおじさんと話しながら下ったら幾分早く感じた。15:00フィットが待つ駐車スペースだ。それから、国民宿舎サンレイク草木で、前回もらった割引券により300円で至福の時を過ごして帰った。
1日目:11時間 2日目:12時間の歩行。
出発数時間前に企画した割には、かなりうまくいって充実感もある山行だった。特に、衝動的ながら、国土地理院HPから、1/25000地形図を印刷してきたのは我がグッド・ジョブだった。あれが無かったらそこらで迷っていた。疲労度は過去最高級ではあったものの、最後の樹林帯でトレイルランを敢行したりもした。結局の所、本当の体力切れまでには、気力がものを言うんだろう。
そう言えば、鋸山-庚申山尾根を歩いている最中に上空をヘリが行ったり来たりしていた。捜索でもあったんだろうか。また、同じ尾根の庚申山側に近い所で、朝も10:00を過ぎたというのに皇海山方面へ一人歩く軽装の男がいた。半そでTシャツに下はジャージ。小さなリュックに靴はなんと運動靴。…あの時間から仮に皇海山へ向かったとしたら、まずテント無しで当日中に戻るのは不可能。その前にあの靴では鋸山にとりつくのが精一杯だろう。よく庚申山を越えて来たものだ。私みたいに、「笹のバカヤロー!」と叫ぶくらいで済んでいればいいが・・・

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