バイカオウレンの花咲く比叡山へサンセット・ハイク☆横高山〜横川〜神蔵山〜丸子青良ヶ谷左岸尾根


- GPS
- 03:53
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,015m
- 下り
- 1,049m
コースタイム
- 山行
- 3:35
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 3:53
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
写真
感想
前夜から降り出した雨が午後になってようやく雨足が弱まると、急速に空気が澄み始める。予報では夕方には晴れるとのこと。空を見上げるとところどころに青い空も覗き始めた。夕方までの時間は限られているが、この時期、比叡山の山中に訪ねたい場所がある。バイカオウレンの咲く横川中堂だ。昨年はchurabanaさんにお付き合い頂き、坂本から三石岳を経て横川中堂を訪れたのも雨上がりの3月の下旬であった。今年は昨年を上回る記録的な暖冬のせいで今年は全般的に花期が早いことので今頃が見頃であることが予想される。
京都バスの登山口バス停で降りると峰辻へ向かう元三大師道に入る。バス停の名称そのものが「登山口」なのだが、ハイカーがこの登山口で降りるのを見たことがない。この登山口からは峰辻を越えて横川中堂に至る元三大師道と青龍寺へ至る道が通じている。よくよく考えてみるとその昔はいずれの道も延暦寺に至る重要な参詣道の一つだったのだろう。
一昨年の台風は大文字山を含めて京都にかなりの倒木の被害をもたらしたが、その前年の台風による被害も相当であった。その台風の直後に青龍寺からの道を下ったのだが、元三大師道と合流してから登山口までの間が折り重なる倒木で大変な状況であった。その後、幾度か通ってはいるが、今や倒木はすっかり処理されて、登山道がそのような状態だったということが想像できないほどに綺麗になっている。
元三大師道はさすがに歴史のある道だ。掘割の歩きやすい道には古い石標が頻繁に現れる。石標の文字を読んでみると従是西定光院掃除場とある。掃除場とはなんのことかすぐには意味がわからなかったが次の石標に刻まれた従是西恵心院掃除場との文字を読んで意味がわかった。つまり先の石標からここまでは参詣堂の整備を恵心院が担当する区域ということだろう。定光院は横川中堂の近くにありながら日蓮宗の寺院ではあるが、道の整備には共同であたったということだろう。
横高山にたどり着くとトレランの男性が山頂を後に北に向かわれるところだった。つい最近まではPHさんのプレートがあった筈なのだが、見当たらない。
横川中堂にたどり着くと数人の参詣客が出てこられるところだった。受付は既に閉まっている。時間を確認すると16時前、参詣時間は16時までであった。昨年に訪れた際、バイカオウレンを鑑賞するのに最も気に入った場所は横川中堂の下であった。
果たして横川中堂の下にたどり着くと、期待通り一面の苔の上にバイカオウレンが咲いており、苔の緑と清楚なバイカオウレンの白のコントラストが美しい。真上を向いて咲く小さな花々は何かを語りかけてくるようでもある。タイミングが良ければ黄金色の木洩れ陽が苔の上に落ちるのだろうが、丁度、雲の陰に隠れてしまったようだ。
横川中堂の北側では昨年はミヤマカタバミも数多く咲いていたのだが、さすがにミヤマカタバミには時期が早いのだろう、一輪の花も見かけることは出来なかった。
横川中堂を後にするとひとまず林道を南下する。林道が三石岳の南側で大きく東に向きを転じるところで、神蔵山の北尾根に取り付くと、すぐにも明瞭な踏み跡が現れる。テープ類は一切ないが、道は植林地の急斜面をジグザグと登ってゆくので、楽に登ることができる。しかし、神蔵山と思っていたのは慈覚大師の御廟のあるピークであった。御廟の前は何本もの樅の巨樹が荘厳でスピリチュアルな空気を漂わせる。
神蔵山のある北西のピークca550mに向かって尾根筋には踏み跡が続いているので辿ってみる。神蔵山の山頂部は杉の幼木が植林され、周囲をネットで囲まれている。ネットにはなんと立派な角をつけたシカの頭蓋骨が複雑に絡まり、そこだけポールが倒れている。ネットに絡まったシカが抜け出そうと暴れてポールを倒したのだろう。頭蓋骨の下にはシカの一個体分の骨が散乱していた。なんとも胸苦しくなる光景だ。
シカが倒してくれたポールのところから山頂部に入ってみる。杉の幼木の間からは展望が開け、三石岳を望むことが出来る。杉が成長するとこの展望も見ることは出来なくなるのだろうが、それ以前にシカが倒したポールが修復されるとこの神蔵山の山頂部には立ち入ることも出来なくなるのだろう。
再び慈覚大師の御廟に戻ると、ここからは深く掘り込まれた慈覚大師道が続いている。尾根上のピークp612に登ってみるが、山頂部は倒木で荒れており、プレートも見当たらなかった。坂本から登ってくる道と合流すると延暦寺会館にでる。会館の駐車場から琵琶湖を眺望すると、その上にはすっかり晴れ間が広がっている。
延暦寺の境内にたどり着いたのは17時、丁度拝観時刻が終了したところだった。間違って駐車場に出てしまうが、八瀬に向かうケーブルカーに向かうことを説明して、再び境内に入らせて頂く。警備の方がわざわざ私を追いかけてきて下さり、八瀬へ下るケーブルカーは冬季休業中であることを伝えて下さる。私の説明が言葉足らずだったのだが、もちろん、もとよりケーブルカーで下るつもりはないが、この時間からだとヘッデンなしに下山するのは普通は困難だろう。「ヘッドライトはお持ちなんですね?」と確認される。
つつじが丘の北側の展望地はヤマレコではお地蔵様のある展望地として地点登録されているところだが、空は昼過ぎまでの雨が嘘のように蒼穹が広がっている。夕陽が先ほど登ってきた横高山や北山の山々を黄金色に染めあげている。
ここからケーブル比叡駅にケーブルカーの駅の南側には夕陽を見るには格好の展望地だ。陽が沈むまで少し時間があるので南側の展望地に出るとこの日は夕陽を浴びてローズピンクの光を反射する大阪の高層ビル街を遠望することが出来る。
ケーブル比叡駅に戻り、夕陽が愛宕山の肩に沈むのを見届けるといよいよ下山だ。ケーブルカーが下る谷の左岸の尾根に入る。この谷の名称は丸子青良(まるこあおら)ヶ谷という一風変わった長い名称がついている。このルートは京都側から比叡山への間違いなく最短ルートだろう。
尾根はかなり急峻ではあるが、尾根筋にはテープと明瞭な踏み跡が続いており、八瀬に向かって一気に下る。この尾根のいいのは随所に京都市街の展望が開け、愛宕山のシルエットの上に広がる残照と徐々に明かりを灯してゆく京都の市街を眺めながら降りることが出来ることだ。
ヘッドライトを必要とすることなく八瀬の平安遷都記念塔に無事、下ることが出来る。八瀬のバス停から振り返ると比叡山の上には明るい月が登ってゆくところだった。
コメント
この記録に関連する登山ルート

こんばんは。
偶然にも昨日、横川地区のバイカオウレンを堪能してきました。過去この季節に訪れたことが無かったからなのか、花自体に関心が薄かったからなのか、この付近にこんなにも沢山の梅花黄蓮が咲くとは!と感動しながら観賞してきたところでのヤマネコさんのレコアップ。
それにしても午後からの短時間でバリエーションなルートを歩いておられることに感嘆いたしました。
サンセットハイクいいですね!夕暮れ〜日の入りの、あっと言う間の短い時間に辺りの情景は劇的に移り変わっていきますね。
「落日」という一言だけのレココメが好きです。バックでピアノの調べが聞こえてくるようです。
レスが遅くなり失礼しました。
本日は本来予定していた出張が今週もキャンセルで、その代わりに朝から銀行に行ったその足でHBさんが日記でご紹介されている神璽の滝に出かけておりました。
横川のあたりは紅葉の季節も非常に美しいのですが、春のこの時期もいいですよね。日曜日は雨のち晴れという予報だったこともあり、車がなくてもすぐに出かけられる場所・・・ということですぐに横川のバイカオウレンと比叡山からの夕景という組み合わせを思いつきました。お互い、すぐ近くにこういう場所があるのは嬉しい限りですよね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する