相模湖から道志の山菜の春 1996年春の記録
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- 距離
- 22.9km
- 登り
- 498m
- 下り
- 363m
アクセス |
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写真
感想
3月29日。
綱子のカタクリの群落を、1年ぶりで訪ねた。もうほとんどの株に、立派な蕾がついていた。日当たりがいいところのカタクリは、蕾の色も一段と濃い。先端が開きかかけたものもあった。
ニワトコも、すでに食べごろの芽に。
寒い冬だったのに、春はいつも通りにやってくる。
秋川の畑のタラの芽は、包みがほころび、芽が包みの外に伸び始めた。
4月12日。
綱子のカタクリは、すべて開花して、花の見頃を過ぎだした。採石場のタラの芽は旬。
青根のウドも地面から頭を出し始めた。
4月19日
相模湖インターを降りると、桜は満開。散り始めだった。
道志の山懐へ上がっていく途中、奥相模湖の桜も、ほぼ満開。周囲を歩くと、食べごろのタラの芽が10個ほども採れた。
ひと仕事終わって、巌道峠から安寺沢のコースで帰ることにする。峠を登ってゆくと、ヤマザクラは3〜4分咲き。ニワトコも、峠のあたりでは食べごろを迎えていた。
峠を下って、安寺沢では、コゴミが伸び始めていた。1年ぶりで、独特の甘い香りを嗅ぐ。
このあたり、ここ2,3日は、林やヤブに人が入っているようで、タラの芽はきれいに採集されていた。
下って、日連れの集落。
ここは、春は早く、コゴミの群生は伸び始めだ。ウドはまだ走りで、3本だけ選んで、採集した。
帰って、コゴミはおひたしと、海藻サラダに。ウドも薄くスラスして、サラダに入れた。
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4月26日
一昨日からやっと平年並みの気温に上がってきた。
相模湖の斜面のウドも月末になったのに、」まだ固い芽のままのものが多い。
それでも、コゴミは、ちょうど時期になってきた。山の中腹まで上がると、タラの芽は、70〜110パーセントまでそだっていた。ようやく旬というところ。8個ほどを選んで採取。
今年は、10日ほど遅い。
ウドも、日当たりが少ないところのものは、とても遅れている。
道志の街道筋まで、下降する。
青根では、タラの芽は、200〜300パーセン。伸びすぎ。ワラビは、まだ。コゴミは、伸び始めていた。春は一気に盛りに入った感じで、山肌は若緑色に埋め埋まっている。
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4月29日
朝、道志の集落に集合して、恒例のG峠のタラの芽採集を実施する。
道志への道々、ウド、カンゾウ、コゴミなどを採集しながら、県境へ向かう。
ゼンマイも背丈を伸ばしはじめ、山菜最盛期を感じる。
集合場所では、男女8人が集った。地元部落の相談役の親父さんも夫婦で参加。
目指すは、踏み跡がヤブで寸断され、年に数人が歩く程度のG峠。富士山を間近に見ながら、里と稜線の中段をアップダウンしながら進む。
目指すは、関東地方で最大規模と想像される、タラノキ・ジャングル。このジャングルは、野球のグラウンド1面分くらいの規模で広がっており、上部と下部の高度差は80メートル。その大斜面の各所が、鋭いトゲだらけのたらの木で占拠されている。
準備の方も、手抜かりはない。
もっとも大事なことは、「隠れ天然記念物」と言ってもいい、このタラノキの大空間を、保存・継承しながら、次の世代に引き渡すこと。
そのため、参加者には、タラの木を傷めないで芽を採集する用意をしてもらってきた。
毎年格闘してきたタラの林。様相は次第に変わり、木は、タラとは言っても巨大化してくる。
高さメートルから4メートル以上、根元の幹の直径は7〜8センチ。人が木登りして、そこから採集用のフックを伸ばす。それでも、タラの芽に届かない。こういうのが相手だと、眺めて楽しむ。見上げる青空が明るすぎて、頭がくらくらする。
それでも、この林のタラノキの多さで、フックが届く範囲でも、みんなのカゴがいっぱいになりだしいた。今回は、午後1時にこのジャングルに到達、作業を開始してから2時間かかってていた。
斜面を下降しながら、集合目標の立木を探す。ゆっくり下降して、目印の立木が同じ高度に見えたあたりで、かすかな踏み跡が見つかった。
声をかえあいながら、全体が合流。
服のあちこちをドロまみれにした参加者もいたが、ここから遥か下方の国道に下降するまで、さらに2時間弱がかかった。
うちあげの場での、この日野メニュー。
ウド、タラの芽の天ぷら。
コゴミ、ウド、アスパラ、キュウリのサラダ。
コゴミのおひたし。
うど、ノビル、カンゾウの酢味噌和え。
参加者には、鼻のてっぺんと、右の頬に傷をつけた人、
喉を、ウルシか、何かにやられた人、などが出た。
私も、帰宅して、靴下を脱いだら、くるぶしに食いついているダニを発見。風呂に入ろうとしたら、ズボン下が打ち身、出血で赤く染まっていた。
壮絶なたたかいの後で、傷だらけの体を残して、春は去っていった。
タラの芽(タラの木)、コシアブラの木を傷めない手製のフック
https://www.yamareco.com/modules/diary/990-detail-49471
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